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この本をBLと解いていた人が居て笑った。確かに、登場人物がみんなBLで始まる(blue、black)。
事件が相変わらず始まらず、終わりもせず、良くわからないところに着地してしまうんですが、日常の欠落というか、地に足を付けているところが実は地上じゃない、みたいな不安感を描かせるとオースター巧いなあ。
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あんま読まない海外作家の中で一番好きなのがP・オースター。新作が出るたびに頭を捻りながら読んでました。不条理すぎて難しいんだけど、スリリング。ハマリました。
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どこにでもありそうな日常を表現するために非日常を使った、という感じ。読みやすい文章だけど、話の展開まで読みやすいのが問題。ただ描写は何か心地よい。
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ポール・オースターNY三部作の第2作。
自分を見ているような、親近感。狭いこの世の中を感じさせる作品。
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変化のない物語がただ静かに進んでいく。なのに惹かれるのはなぜだろう。
最後の激しさが余計に強調され、一つの結末から逆に広がっていく理解。面白かった。
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初めて読んだ時、こんなに洗練されているアメリカ文学があったのかと衝撃を受けた。
私にとって、アメリカ文学への入り口となった作品。
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原題は「Ghosts」です。ポール・オースターが読みたかったというよりは柴田元幸が訳している本を読みたかったのですけど(ここのところ柴田元幸が気になっているのです)、最初の一文からして完璧で吃驚してしまった。これは柴田元幸の訳がいいのか、ポール・オースターがいいのか、それは両方だろうけど、いや、最初の一文でヤラレタ。最近思っていることがあるのだけど、それは日本は世界的に見て文学後進国なのではなかろうか、と。いや、そんなことは決してないとは思うんだけど、結構世界的に有名な作家の本がamazonとかで探してて、ときどき全然ひっかからない時があるんです。いい訳者がどんどん出てくることを望む。そのハードルは高いけれど、よい作品をチョイスして、よい訳をするわけだから。(06/5/15)
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まずはじめにブルーがいる。次にホワイトがいて、それからブラックがいて、そもそものはじまりの前にはブラウンがいる。
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昔、たまたま見た「中学生日記」の登場人物が好きな作品としてこの本の名が挙げられており、何となくタイトルだけ記憶していた。先日立ち寄った書店でふと思い出して購入。
私立探偵のブルーが、ホワイトという男から依頼を受ける。依頼内容はブラックなる人物を見張り、定期的に報告書を送ること。
ポール・オースターに関してもこの作品に関しても全く情報を入れずに読み始めたので、最初はミステリかと思っていた。しかし予想していたようなことは何も起こらず、物語はブルーの内面でのみ展開していく。淡々とした乾いた文章なのに何故か先が気になってあっと言う間に読んでしまった。
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3部作らしいが、いまのところコレしか読んでいない。ワタシを負うアナタがいて、アナタはワタシを一つの形として捕らえたかもしれないが、捕らえた結果は何だった?捕らえる過程でアナタはどうなった?色として与えられたものすら失ってしまった?氏の作品は合わないと思いながらも、もう一作、一作と買ってしまうのはなぜ?
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主人公の探偵が、依頼を受けて男を監視するも、何も事件は生じず、主人公の戸惑った内面描写が続く。不条理に苦悩し自分と向き合うようになる主人公と、物語を書くために自己を失う男。読み終わった後、わかったようなわからないような曖昧な感じを覚えた。
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秋、思わず読んでしまうのがポール・オースター。
自分と向き合う時間が多少なりとも確保出来るからでしょうか。
ささやかではあるが確固たる悪意の継続と反復がいかに暴力よりも人にダメージを与えるのに有効か。
『ムーン・パレス』、『沈黙の音楽』で描かれる世界観を予感させる。
わりと短い作品なのですぐに読めますが、やがてこの読書が終わってしまうことの安心と残念を同時に感じるはずです。
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言葉だけでは報告書が書けない、確かに目の前にいる男の姿が見えてこない。
たまたま別役実の『ベケットといじめ』と同時並行に読んでいたら、かなり関連性があって面白かった。言葉の限界、「関係」が主体を支配するということ、自己と他者の境界の消失など。
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アーヴィングと双璧をなす現代アメリカの人気作家オースターの出世作。
学生時代に教えてくれたNにありがとう。今君は・・・
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社会と個人の乖離の怖さなんて、一人暮らしを始めるまでこの小説でしか知らなかった。
私は幸せ者です。