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ノンフィクションなのかフィクションなのか・・・
全部がフィクションっていうことは無いんだろうなと思いながらも、
じゃあどこが?と考えると怖くなります。
上下巻でかなりの厚さなのに、厚さが気にならないほど
読んでいてひきこまれました。
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半分くらいはノンフィクションという印象の作品。実際は知らないけど。
最初から最後まで爽快感はかけらもなく、陰鬱な気持ちで読み進めた。登場人物が本当に誰一人として救われないというのはすごい。
登場人物に感情移入するような読み方には向かない。(感情移入できたらそれはそれで問題がある)
第二部の最後の方から第三部にかけて、色々な人が過去を悔恨したりするシーンは、物語の長大さを感じられてよかった。
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欲望に突き動かされ、暗闘を繰り広げる警察キャリアや、それに結び付く政界の面々…狂気、或いは妄想が無制限に膨らみ、暴走する教団…こうした中で、3人の“主役”を軸に、壮大な群像劇が展開する…
蠢く、御し難い大きなものの中、劇中の群像は「余りにも普通な人々」なのかもしれない。その“普通さ”と、御し難い大きなものの中での“異様な行動”が、何か「生々しい」印象を与える。正しく「抜けがたい煉獄」というイメージだ…
とにかくも強烈な作品である…
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公安警察とカルト教団。二つの閉鎖された組織の中で、エゴと欲に暴走させられていく主人公達の生き様が凄まじい。
各々の欲望に突き動かされ生きていく登場人物達と、その欲望が連鎖し、さらに過酷な状況へ登場人物達を追い詰め破滅へと続いていく流れが最高です。
手に汗握りました。
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しんどい
だれもが自分を守ることばかり考えている
でもすべてを否定できない
悔しくも、苦しくも飲み込んでしまうだろう状況を理解してしまう
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某新興宗教団体をモチーフにした群像サスペンス後編。ハルマゲドンや非合法活動、サリン散布計画等、どこかで聞いた記号がもりもり。金と欲と権威と死の連鎖が、煉獄のカタストロフィを彩ります。新興宗教も国家権力もコワい。この作品、ゴイスー。
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ほらね。やっぱり誰も幸せにならない…。
オウム真理教がかかわった一連の出来事について、もしこの本に描かれているようないきさつがあったのなら、許せないけど納得はできる。でも真相は相変わらず闇の中なんだよな。
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史実に基づく架空(フィクション)のお話しって、非常に混乱する小説であった。著者が詳細に取材を重ね世紀の大事件の全貌を暴きましたといわれれば、素直に頷ける。それほど真実に迫った感がある。特に警察と教団の関わりとか、教団が生み出す金を貪る悪徳政治家たちなどは、あってもなんら違和感はない。事実は小説よりも奇なりと言うし、全貌は今だ闇の中。欲をいえば、教祖が狂気を孕む過程の描写をもう少し書いてほしかったかな
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1600ページというのはなかなか。オウム事件をベースにした長編。事実をベースにして作家が物語に仕立てる。事実そのままではない。本当ではないほんとう。報道や記事で知っていることは断片的なものだ。それが物語になって表れる。視点が複数ありどことなく読んでいて、聖書の成り立ちはこのようなものなのかもしれないと思った。もちろん、これは悪魔の聖書ということになるけれど。大まかな流れは元ネタの事件をトレースしている。しかし、報道では窺い知れない当事者の内側が描かれていてそれにリアリティがある。もちろんフィクションだろうが、そこにはリアリティがある。あながち嘘ではないような気がする。オウムの事件としではなくマントラの事件として架空の事件であってもそこには狂気に至る人の弱さや欲深さがしっかりと描かれていたと思う。
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うーん、終わり方が…綺麗に終わらないのはわかるんだけど、こんな丸投げブツ切りみたいな終わり方じゃ1600ページついてきた読者は困っちゃうよなあ。これじゃ書き切った、とは言えないな。本当の破滅か救済か、どちらかで終わって欲しかった。面白かったのになあ。それと、教団と警察ばかりで、ジャーナリストがちらっとも出てこないのはなんだか片手落ちに思える。
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投資で言うと損切りできなかったひとたちのお話というところでしょうか笑
オウム真理教をモデルにした新興宗教のお話。
弁護士一家を殺したり、地下鉄にサリンをばらまいたり。
この話はあくまでフィクションで小説なんですよというのを前提にして読まないとダメだと思う。
オウム真理教のノンフィクションものではない。
しかし、エンターティメントとしては面白かった、激しかった。
馳星周 、なかなかの作者さんです。