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山岳小説の中でも笹本稜平の書く山岳小説は凄いけれど、彼の作品の中では今回の作品はそこまでじゃないなぁという印象。今までの作品はガッツリ山をやっていない人でも共感して感動できたけど、これはかなりマニアックな領域まで入らないと共感が難しいかな...
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暖かい部屋で読んでいるのに極寒のK2の厳しさが伝わってくる。それくらいの臨場感。専門用語は理解できなかったけどそれでも十分に伝わってくる山の恐さと素晴らしさ。山に登ってみたくなった。
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シリーズ2作。主人公奈良原は登山用品メーカー「ノースリッジ」の磯村、友梨、山際、そして亡き柏田のアイデアを生かした新型アックスとともにK2冬季ソロ初登頂にチャレンジ!山の知識は全くなくとも峻厳清冽な山岳に挑む男たちの挑戦に感動!
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意外に知られていない世界で2番目に高い山・K2を舞台にしていることから、何も考えずに読み出してしまった、久しぶりの山岳小説。
読み終わってから、気づいたが、どうやらこの作品には先に「ソロ」と言う作品があるらしい。冬のヒマラヤの単独登攀に成功したソロクライマー・奈良原和志と、彼を支援する人々の話。
「ソロ」では彼を支える磯崎との出会い、ノースリッジとスポンサー契約を結ぶ様が描かれているのかもしれないが、別に1作目を読んでなくても、全然気にせず読める。
冬の山でノースリッジの社員でもある柏田を死なせてしまったことから始まり、もう少し、その死を交えながら展開するのかと思ったら、途中でばっさり方向転換。
その後、バッシングやソロ登攀をよく思わない人たちからの嫌がらせなども出て来るが、軽くスルーし、登山の様子も淡々と描かれる。
全てが淡々としていて、これだけのページ数で、K2の冬のソロ登攀と言う結構な内容なのに、何の感慨もない。
世界で2番目に高い山なのに、登山に成功した人がほとんどいないK2の恐ろしさなども、あまり伝わって来ず、すごいページ数を読んだ割には、「え?こんな終わり方?」と言う感じ。
警察小説も書かれている作者さんだけに、展開に期待をしてしまったのがいけなかったのかも…
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笹本稜平さんの山岳小説。
彼の警察小説もいいが、どちらかといえば山岳小説の方が好きだ。
しかし、ソロの山登りを小説で描くのは難しいと、この本を読んで思った。
登山家の究極の目標なのかも知れないが、実際に登るのと、それを小説化して読者に感銘を与えるのは、違った難しさがあることがよく分かった。
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亡くなった仲間の想いを背負って、山に登る。
そこは予想通り。再チャレンジした登りでも、様々な困難が生じるところまでは盛り上がるんですが、最後は「あれ?」と言う感じで、意外にあっさりと終わってしまいます。ちょっと何だかなぁ
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2020年8月15日読了。
奈良原和志はローツェ西壁の冬期単独登頂を果たし、次の参考に向けスポンサーを受けている会社の技術者とともにアマ・ダブラム西壁のアタック中、事故で技術者を死なせてしまう。
帰国した奈良原はある一部の誹謗中傷にさらされるが、死んだ技術者が残したメモから新しい機材を開発し、K2の単独登頂、冬期単独登頂をめざす。
感想は普通。
誹謗中傷の場面は「あんまりこの話を進めてもらいたくないな」と思っていたので、あっさり済んだのは自分的には良かったのだが、小説のストーリーとしては「必要だったのか?」と思わざる負えない。
後半のK2編で、何かあるのか?と思ったが何もない。
昔の笹本稜平作品ならもう少し深みがあったような感じがするが、すべての物語が希望通りに進んでいく。
ある意味、心地よい読み心地なのだが少しひねくれている方は不満かもしれない。
私が過去、笹本稜平作品を何冊も読んでいるので辛口だが、450ページの小説を数日で読める面白さがあることは間違いない。
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笹本稜平の山岳小説は、登攀の描写が
引き込まれる作品。
今回は、前回のK2の続編という。
核心の冬のK2ソロのエピソードが、
アッサリした感じで、拍子抜けした
が、和志のソロ登攀に対する想いが、
伝わってきた。
また、別の山岳小説を期待します!
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2020.1 ストーリーがあれって思うくらいあっさり問題解決してしまうところが多々あったけれど、やはり臨場感あふれる文章は読ませる。
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山岳小説も現代的になったというか、当作では画期的な登攀に対してのSNSの誹謗中傷があったり、クライマーと登攀ギアのスポンサーとの商品開発なども取り上げられていて、それはそれで興味深いが、その分、表題にもなっているK2登攀の描写は、ヒリヒリハラハラさは薄い感じで、それはそれで現代っぽいのかもなと思ったりしました。
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仲間の死を乗り越えて、エベレストに次ぐ世界2位の標高のK2へ冬季発登頂を目指す奈良原和志。
作中、和志の成功を喜ばない、ヨーロッパの山岳組織が登場して、仲間の柏田の死が和志の意図的なものであるなどの難癖をつけてくるのには、小説のお話と思ってもムッとしたのは、自分も山に登るせいでしょうか。こんな凄い山ではありませんが。
また磯村が、ガンに冒されて余命いくばくもないという話ですが、ベースキャンプまで登ったり、日本のアルプスも軽々と登ったり。病人とは思えませんが、実際、亡くなった悲しいだろうなと思います。
ソロ登山は、自分との戦いなんて思う人もいますが、生きて帰ることを思えば、待ってくれる人がいることは凄く大切なことなのだなと思います。
登山中の描写も鬼気迫るものがありましたが、作者の方が亡くなられているということで、次回作が読めないのは悲しいですね。この続編が出ているようなので、そちらは読みたいです。
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山のことは何も知らないけど、自分の目標に向かってこつこつ頑張るのは好きなので、たまに読みます。この本も初めしつこい感じがしたけど、どんどん引き込まれました。
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感想
遭難や死がつきまとう中で何故、そこまでして山に登るのかという疑問は尽きないが、山を登った後の景色や誰もやったことがないという所に魅了されるのだろうか。読み進めていくうちに自然に挑む姿勢などに触れて、ギリギリの戦いやはり痺れるなぁと思った。
しかし、クライマーの世界も本当は登っていないとか難癖つける人がいるんだなぁ。一部のそういう足を引っ張るだけの人には虫唾が走る。
あらすじ
登山家の和志は、ノースリッジ社長の目に留まり、ローツェ南壁の冬季単独登頂で名を上げていた。今回はヒマラヤの6000m級の山を、ノースリッジ若手の柏田をバディとしてテスト登攀するが、氷の崩落により柏田が命を落とす。
柏田の家族は一部の批判的なグループの口車に乗せられて、ネパールでの火葬を拒否し、和志や会社と争う姿勢を見せる。一方の和志も鎖骨の骨折により2ヶ月の休養を余儀なくされる。休み中にK2の冬季単独登攀の目標を立てて、試登をかねて夏のK2へ登ることにする。
到着早々、他のオーストリア隊から救助要請が来て、他の隊が拒否する中、和志は救助に名乗りを挙げる。無事にオーストリア隊の救助に成功し、世界から称賛を浴びる。柏田の両親もこのニュースに触れ、訴訟を取り下げる。
K2の好天が続く中、和志はアルパインスタイルで南南西陵を短時間で一気に登攀するための登山を開始する。8100mまで2日で到達したが、ベースキャンプの隊長の磯村の体調が悪化して、一度はすぐに下山しようとするも説得されて、登頂を果たす。
柏田が残した刀と同じ玉鋼をアックスに使うというアイデアが採用され、新しいアックスが開発された。和志は新しいアックスを持って、冬のK2初登攀に挑む。7000m半ばまでは順調だったものの、その後は天候の悪化や左肩の古傷の問題もあったが、なんとか登頂を果たす。