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予想のほか哲学的、著者は遺伝子解析の研究を推進し、正しい活用を広めることを目指すジーンクエストを起業した研究者で経営者。
視野の持ち方、課題とは、の2点は、印象に残った。
視野は広いほどいいのではなく、「広くも狭くも自由に設定できる能力」こそが重要。空間的視野と時間的視野。
現状に満足していれば、課題は存在しえない。思い描く未来と現在の状況に差分があり、現状維持では目標に到達できないとわかったとき、その未来差分を解消しようと行動が生まれる。
課題の本質は、「解決することでより良い未来に到達できるものであり、それを意識づけてくれるもの」。課題を見つめて自身の主観的な意志を認識して行動に移すからこそ、よりよい未来に行くための原動力になる。
普段の生活、活動の根底には「個体として生き残り、種が繁栄するために行動する」という生命原則がある。この原則は、個体を取り巻く外界の環境変化に対応するために、個体の死の仕組みのように壊すことも組み込まれている。厄介とも思える感情も、生命原則を最大化するために備わっている。
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人間は本質的に生命本能に従って生きている。
人間の良さを最大限に伸ばしつつ、生物的な弱さを強さと統合するジンテーゼ的な考え。
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うーん…。考え方のプロセスが生命科学的…という点以外は、とても当たり前の話というか。
そして科学者系の人の本であれば、考え方のアプローチとしても普通。
見え方が一変…ってほどではなかったかな。
たぶんテーマ自体が私にとっては目新しくなく面白くなかったのかも。
最終章のゲノム編集ベビーの話は面白かったので、最初からテーマ自体がもっと生命科学に寄った話だったら、知らない事や初めて知る事がいっぱいあって楽しめたのだと思う。
本がイマイチということでは全くなく、本のテーマが私にはあまり響かなかったんだと思う。
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言っていることがわからないというほどではないけれどピンとこない。遺伝の話は興味があるけれどビジネスと結びつけなくてもいいかな。遺伝についてだけ本の方が私には合ってるようだ。
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学ぶことで、感情を含む生物としての生体反応から自由になれるという意図は、福岡伸一さんの著書と重なる部分だと感じた。
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著者は生命化学の研究者であり、遺伝子解析の会社を経営する人物。
Audibleの朗読者は女性。耳だけで一回聞いただけでは克明に理解することが困難な本だった。
色々な人生の難問やストレスは、生物的思考や原理に照らし合わせればUnderstandableだという話なのだれど、立板に水のような話を運転しながら聞いて理解するには向かなかった。
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生命科学の研究者にしてベンチャー起業家である筆者が、生命科学の視点による「生命原則(個体として生き残り、種が繁栄するために行動する)」を客観的に理解した上で、人生や組織運営における課題に向き合い、主観的な意思を持って行動することにより、より良く生きるためのヒントを提供してくれる。生命原則を理解することによって、日常の現象を捉える新たなフレームワークを持つことができる。
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全く面白くない。
脳科学的な記述は、他の文献の方が厚みも深みもあるし、ビジネスや処世術に活用することを目的に書いているのだと思うけど、それならhow To本のようにもっとわかりやすく書いた方が良い。
どの読者に目掛けて編集したのか、さっぱり分からないまま最後まで同じペース。
おそらく、もっと深い部分の見識が著者にはあると思うので、企画が失敗のような気がする。著者がかわいそう。
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生命原則にのっとって行動することの重要性を教えてくれる。ビジネスと人生の見え方が一変すると本の表紙にも書かれているがそれは、この本を読み学んだことを実践することで見えてくるものである。また、実践に用いることは簡単なことではない内容ということに注意が必要である。
また、生命原則にのっとった社会のあり方などを説明しているが、もう少し突っ込んだり、道しるべのようなことが書かれてると面白いのかなと思った
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研究者として、また経営者として活躍してきた著者が語りかける、「わたしたちは何者で、どうあるべきか」。
著者の思考のエッセンスをかいつまんで記載されているが、空間的、時間的なミクロ/マクロの視野の調整がジェットスターのように縦横無尽。それでいて、流れがうまく組まれていて、かつ平易な文章のため、振り落とされず読める。むしろ、わかりやすく明瞭簡潔すぎて、大事なところをさらりと読み流しそうになるが、これは単なる思考のハウツー本ではなく、哲学としてゆっくり味わいながら読みたい本。
全体を通して共感するところも、新たに得られた発見も多かった。個人的には、多様性、LGBTについての考え方が腹落ちした。
なお利己的遺伝子、ミーム、動的平衡といった考え方が軸になっているため、著者の考え方に興味を持ったら、リチャード・ドーギンスや福岡伸一の著作を読むと理解が深まると思う。
私は文中の「ティール組織」(おそらく生命科学の考え方を組織論に応用するような内容?)に興味があったので、後日読んでみようと思う。
以下はメモ
■本書のポイント・共感した点
この本で得られるのは、「人は「個体として生き残り、種が繁栄するために行動する」という生命原則を客観的に理解した上で、主観(想い)に基づいて行動すべき」という考え方。この考え方を応用すれば、個人の日常の小さな悩みから、組織運営や経営、更には人類全体の課題解決に役立つという主張。
例えば、
・怒りなどの負の感情に困ったときや、そういった相手を理解しなければいけないとき:怒りの感情は、自分の敵に対応するためであり、生きていく上での危険を察知し、その危険から離れたり排除したたりするために必要な機能であり、その遺伝子が正常に働いていると客観視する。その上で、なぜその感情が生まれているのかを分析することで解決策が見えてくる。一方で、感情は人生を豊かに彩るものであるため、著者は、負の感情は理でとらえ、嬉しい感情は心の底から感情を味わう。
・なぜ私達は視野が狭いのか。:
動物は、「個体として生き残り、種が繁栄するために行動する」が、優先順位は前者が先。赤ちゃんは前者のフェーズにいる。必ずしも視野は広ければいいのではなく、ミクロマクロを自在に調整できるのが望ましい。
・生命には複数の時間軸が存在している。組織も同じ。:
生命は、変化しないDNAから、情報が分解されやすいRNAに転写され、タンパク質に翻訳される機能がある。RNAはこの不安定性があることで、柔軟に環境変化に対応できる。(変化に応じてスイッチを調整したり、エラーが出たら分解したり)
組織も同じ。変わることのない軸と、環境に応じて変化させていく部分、いくつかの時間軸を持つべき。(ミッション、ビジョン)
・LGBTは進化の過程である可能性:
同性愛は、8〜25%程度遺伝子が影響している可能性。同性愛者は生存に不利と考えられるが、同性愛に影響を与える遺伝子は、リスクを伴う行動を取りやすくなる、好奇心旺盛、匂いの感受性に関係するなどの機能もあり、生存に有利になる機能を同じ遺伝子が担っている可能性がある��とから、一概に不利とは言えない。
さらに、LGBTは進化の過程である可能性がある。生命は、無性生殖(=性が一種類の増殖方法)→有性生殖(=性が二種類の増殖方法)と考えれば、未来では性が三種類以上となることは否定できない。現に、スエヒロタケ(キノコ)は性別が2万3000種類以上であり、性が二種類だけというのが人類の進化の最終形態であることは誰にも証明できない。また、魚は集団内の環境によって頻繁に性が変わる。一つの個体が一つの性で固定される必要すら、生命にはない(むしろその方が環境適応力が高そう)
・客観的情報と主観的感情のバランス「バイアスとバライアンスのジレンマ」
客観的情報には一定の割合で必ず「過去の情報では正しく、同じ環境では再現できるが、環境が少し違えば当てはまらない論理」が存在する。特に不確実性が高い環境である場合、主観的な判断が求められる。
・覚悟は葛藤を凌駕する
取り組み途中で悩んだり葛藤しないようにするには、時間軸を設定して、自分に約束し、覚悟をもつ「2年間はこれをやると決めたから、そこまでは成果が出なくても諦めない」
・企業に有益な「多様性」の本来の姿
多様性を作ることを目的にするのではなく、ある目的を達成したいと考える「同質性」を持つものを集め、多少の環境変化にも対応できるための手段とした多様性の確保をする、というのが本来の姿。
企業にとっての目的は、企業理念や企業文化に賛同した人たちと共に社会的価値を生み出していくこと。その「同質性」を前提にして、年齢、性別、国籍、人種に関係なく、異なる才能や背景を持つ人たちが集まることこそが真の意味での多様性。ここで、「多様性」なのは、「年齢、性別、‥」の部分ではない。「異なる才能や背景」の部分である。前者は測定可能なので取り上げられがちだが、本質的ではない。
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私たち人間は「個体として生き残り、種が反映するために行動する」という共通する生命原則に基づいて行動している。
この生命原則は生物の進化などに学ぶところが多々ある反面、個体として生き残りに最適化され過ぎて視野が狭くなるなど生命原則に抗う方が長期的には良い結果をもたらすことも少なくない。
また、「常に変化する外界の環境に合わせながら生命を維持するためには、常にエネルギーを摂取し代謝する努力が必要。エントロピー増大に巻き込まれないようにする。」が印象に残りました。
このように生命原則を知り思考することが人生100年を生きる道しるべになりそうです。
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本書は「まず自分が生き残り、次に子孫を残して種の繁栄を目指す」という生命原則を軸に、主観と客観それぞれの重要性や視野の調整の仕方等について述べられていた。
個人的には科学的根拠は無いものの、「覚悟」と「幸福と快楽の違い」の部分が興味深いと感じた。普段図式化して考えないことだったので、認識が深まったように思える。一般人の身からすると、普段考えない又は考えすらしなかったことに出会えるので、刺激がもらえる。
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生命科学的にはこうって決まってるけど、人間は主観を持って生きることでそれに対抗できる!希望を感じる本でした!!
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とても興味深く読みました。こういう書物って、普段から考え抜いて、大事な事は書き留めたり、たくさん本を読まれて自分のものにしないと書けないですよね。実践もされていて凄いかただと思いました。
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第2章 生命原則に抗い、自由に生きる
P100 周囲の環境が曖昧な状態でよりどころにすべきものは何かと考えると、結局最後には自分の内発的動機に行き着きます
主観の力が一番の推進力になる
第3章 一度きりの人生をどう生きるか
P115 主観的な意志を持つためにはカオスな環境に身を置くべき
達成できるかどうかわからないほど難しいことや難しい環境に挑戦すること
P120過去が現在に影響を与えるように、未来も現在に影響を与える(例 桜が刹那的で美しいと感じるのはわずかな間で散ってしまうことを知っているから)
現在は未来の一部である、未来がより良いものであるならば現在もまた明るい
P121今は辛いが未来は幸福であるという分断された考えを持つのではなく、時間的視野を広げ現在と未来を同時に見て、その上で現在何をすべきかと思考をし続けることが大事である