電子書籍
何作か読んでますが。
2021/05/15 16:41
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もも - この投稿者のレビュー一覧を見る
好きな作家さんで話も面白いんだけど、今回は前半結構だらだら続くなぁという印象。ワンシーン中で、同じような状況とヒロイン心境がダラダラ続く感じ。もっとテンポ良い作家さんだった気がするのに… ストーリーに合わせて変えたのかな? そしてどちらかというと個人的にシットリした歪んだ話が印象的な(ソーニャの印象が強い)作家さんだったけど、すんなりハッピーエンドという意味で本作は明るいお話かなと。タイトルに合う。
外向きは部門貴族で強い氷の悪女だけれど、本当は普通の女の子的なことで、ヒーローの庇護欲をそそるヒロイン設定が狙いなのかなとも思うけど、好みの問題ですね、私はちょっと… 自己評価の低いヒロインがウジウジしてて好感度上がりきらず。明るい話は大好物だけど、うーん。とはいえ後半はスルッと読めました。
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押せ押せ腹黒一途王太子ヒーロー×表情筋皆無な天然美人令嬢ヒロイン
ヒロインが婚約破棄したとなれば、いざ行かんとばかりに押して押して押しまくって手中に収めちゃうヒーロー。溺愛ぶりが半端ない(笑)
ヒロインはヒーローからの好意にあれこれ言い訳じみた事を考えるも結局ほだされてしまう可愛い子。しかしただ可愛いだけではなくお父様の徹底指導により、冷静な状況判断と行動力は素晴らしく格好良い。なのに天然とか惚れないわけがない!
特に幼少期めちゃくちゃ可愛くて、その時の王子とのやり取りが一番好きです。あとお父様も何気に可愛くて最高。
一見悪役令嬢に見えるけど、ただの天然なヒロインがお好きな方にはオススメです!
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お父様の教育の甲斐あって(このお父様も実父ながら非常にお若い)令嬢としては逞しく育ったけれど、一方で氷の悪女と揶揄されてしまうアンジェリカ。
表情には一切出ないけれど、内心では誤解されていることに傷つき、ごめんなさいと謝るほどのお人好し。
婚約者を奪われたというのに、相手のお腹の子どものことまで慮ってしまうほどの。
そんな彼女の内面の優しさ、美しさに気付いていたのが腹黒王太子という。
寧ろ婚約者と破局するように仕向けた(積極的にではないにしろ後押しはした)のは彼。
後々、王太子はそのことを悔やんで悩むが、いざ打ち明けられたアンジェリカがさらっと受け止めた、というよりそれのどこが悪かったんですかという受け止め方だったのには迂闊にも笑ってしまったが。
王太子があれだけ悩んだことをさらっと受け止め流しちゃうアンジェリカ、凄い。
主人公側に肩入れしがちなので、後半の襲撃事件等はてっきり元婚約者といい仲になったアリスが裏で何かやっているのかと思ったら、予想と違う方向性の真実が見えてきて驚いた。
ある意味アリスのせいではあるが、アリスは首謀者ではなく被害者側だったという。
婚約者を奪った側(及び婚約者)が「悪」でざまあされる展開ではなく、彼女の敵もまた主役カップルとして排除しなくてはならない対象だったというのは新鮮だった。
この二人のカップルにも優しいというのがアンジェリカらしくあり、作者さまの優しさかなと感じた。
だから、よりアンジェリカは王太子と何ら後ろ暗いことなく結ばれていいんだよと思えたし。
最終的には死んでいた表情筋を鍛えて(この真面目さもまた愛おしい)やわらかい表情も見せられるようになったアンジェリカ。
王太子の苦労は増えそうだが(アンジェリカに懸想する男性陣がますます増えそうという意味で)アンジェリカの人のよさが表情にも出るようになれば、彼女が「氷の悪女」と呼ばれることもなくなるだろう。
未来の王妃として、彼女は間違いなく相応しい人物なのだから。
優しさも、いざというときの精神力の高さも、采配の有能さも。