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環境ビジネス系の2冊目として完読。企業がカーボンニュートラルに取り組む上で必要となる思考のフレームワークを示したものと言えば良いか。個人的には少し抽象度が高すぎて、頭に残りづらい内容だった。
また、これは非常に個人的な感覚になってしまうけれど、内容が一般論に終始している印象で、何より熱量を感じられなかった。スマートな図解、目新しいカタカナ用語、理路整然とした論理展開は、とても知的に見える反面、どこか他人事で「続きは個別具体的にお金を払って相談して」という姿勢が見え隠れしているような気がしてならない。
検討する上での基本的論点や留意点は抜け漏れなく示されていると思うので、実際に検討を始める際の道しるべ的な位置づけとして使えれば、有用かもしれない。
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カーボンニュートラルを俯瞰するには良い本。
現在の各国、及び日本の動き、注力領域などは理解できる。
一方で、具体的事例や踏み込んだ議論には及ばず、この全体像を把握した上で、個別具体的に適切な論点を定める必要がある。
ただし、確実に言えるのは、カーボンニュートラルは、ビジネス遂行の切符であり、リスクとチャンスの両面においても必須且つ喫緊のアクションとなる。
例えば、製造業、中小企業においても、調達電力を再生可能エネルギーに変更し、サプライチェーン全体でカーボンモニタリングを皮切りに、デジタルを導入することが得策と推察。
DXやCXのトリガーとしてもカーボンニュートラルを活用可能。
また、その為に「如何に柔軟に変化に対応し、アジャイルな組織を再構築できるか」がポイントと資料する。
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年末年始カーボンニュートラルについて基礎知識を高めておこうと借りた本。
全体感がまとめられており、とてもわかりやすく助かった。
メモ
・カーボンニュートラルを理解し対応検討する枠組みや段取りを提示するもの。溢れている情報をできるだけだけ体系的に整理し、全体像を描き出すもの。、
・カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの3タイプ
要件を満たす。競争優位性を構築する。新規事業機会を探索する。
・二つの顔を持つカーボンニュートラル
世界経済の限界
地球環境の限界→持続可能性懸念
金融緩和限界→長期停滞懸念
→温暖化対策としてのカーボンニュートラル
成長戦略としてのカーボンニュートラル
・カーボンニュートラルの具体を考えるための3つの視点 制度とルール(政府や投資家により整備)・意識とスタイル(消費者・企業)・技術とプロダクト(実現技術)
・日本のNDC 中期目標2030年13年対比26%削減。長期目標2050年までに80%削減。最終目標なるべく早く脱炭素社会実現
・排出規制。カーボンプライシング。
・カーボンニュートラルに向けたサプライヤーへの要望・要請
サプライヤー自身のカーボンニュートラル目標の達成。カーボンニュートラルに有用なテクノロジーの提供。サプライチェーンの枠を超えた共同
・本命技術の分類
排出を減らす(供給・需要)・回収する
次世代太陽光発電・蓄電技術
カーボンリサイクル技術。クリーン燃料。
ZEB・ZEH
・カーボンニュートラルスタートアップ類型
ディープテックスタートアップ
デジタルスタートアップ
ソーシャルスタートアップ
・スタートアップ連携時の留意点
ビジョンへの共感、対等な関係構築、異なる時間感覚への理解
・企業の競争戦略=顧客に対する付加価値の創出✖️効率性の担保✖️継続的な競争優位性の構築
・要件を満たすためのアプローチ
0排出量を正しく把握する
1排出を減らす
2回収する
3相殺する
・排出を減らす観点
1提供オペレーションの見直し
2必要なエネルギー利用、入手の見直し
3提供商品サービスの見直し
・既存事業で競争優位を構築する4つの切り口
自社の現在提供商品サービスをカーボンニュートラルに寄せる
垂直統合モデルを実現する
新たなエコシステムを構築する
カーボンニュートラルを意図したデジタルトランスフォーメーションを仕掛ける
・カーボンニュートラルに寄せる3方法
1エネルギー源の脱炭素化
2原材料のカーボンニュートラル観点見直し
3提供プロセス見直し
・新規事業機会
脱炭素エネルギー製造供給
モノの脱炭素化
脱炭素化に貢献するサービス・ツール
炭素の吸収
脱炭素化を推進するサポート
・事業機会の探索アプローチ
自社領域の深耕
自社アセットの横展開
波及領域と自社領域のかけ合わせ
バリュー��ェーンの染み出し
・落とし穴を避けるための留意点
予見が変化することを忘れない
変化を作りにいく
視野を広げる
地に足をつけて取り組む
・排出削減技術の5カテゴリー
再生可能エネルギー
従来技術での省エネ
電気自動車や駆動設備の電動化
グリーン燃料への転換
CCUSの適用