紙の本
高校に入学する前の春休みに
2012/05/30 10:20
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学進学を目指して、高校に入学する人や高校1年生に読んでほしい本。学習法で悩んでいる高校2・3年生にもよく効きます。
教科としては英語と数学が主に扱われていますが、英語の長期記憶と短期記憶の考え方は文系科目に、数学に対する取り組み方は、理系科目全般に応用できるものです。
受験生の親にもお勧めです。2章から4章で語られる勉強法はかつて、優秀な受験生であった親であれば感覚的に分かっていることで、自分の体験談を話ながら、なんとかこどもに分からせたい考えている方も多いと思います。そんな方が、この本を読めば、うまく言葉で表現できなかった学習のコツを、こどもに伝えることができるようになります。
さて、この本の圧巻は、「5 文章を書く」の小論文の章です。最近、大学入試に小論文試験が課せられることが多くなりました。その対策として、高校1年生(あるいは、高校入学前の中学生)が読むのにちょうどよいのが、この本です。実際、高校入学前の春休みの課題図書に選んでいる学校も多いのではないでしょうか。
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[ 内容 ]
「いくら勉強してもわかるようにならない」「ちょっとした問題でも間違えてしまう」としたら、勉強法に問題がないかな?
心理学の成果をもとに、数学、英語、国語などの問題にそって、なぜつまずいてしまうのか、もっとよいやり方はないか、具体的にアドバイスします。
自分にあった効果的な勉強法をみつけよう。
[ 目次 ]
1 学習観を見直す(勉強法の問題点を探る 学習のしかたに目を向ける 勉強方の背後にある学習観)
2 記憶する(英単語の学習の工夫から 記憶理論から見た勉強法 記憶のモデルを考える)
3 理解する(用語が理解できないのはなぜか 図、公式、手続きの理解のために 文章を理解する)
4 問題を解く(問題を解くときの心の中 「数学=暗記」説はほんとうか 見落されがちな勉強のしかた 広い意味での問題解決)
5 文章を書く(小論文を書くときの姿勢 「読んでから書く」という本格的な小論文文章作成の過程とスキル)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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効率よく勉強するためのハウツー本ではなく、勉強したことによる脳や心の反応が書かれている。
本文の途中にコラムが差し込まれていて、若干読みづらさを感じた。
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勉強をする際、頭のなかをどのように働かせればいいか。そのヒントが書かれてある本。読むと、自分の学習観を見つめ直すいい機会になる。
小学校や中学校で、勉強する内容は教えられることがあっても、勉強法そのものは、あまり教えられなかったのではないだろうか。人それぞれ自分の勉強の仕方を自分で見つけて、勉強してきたはずだ。
ひとくちに勉強と言っても、記憶すること、理解すること、問題を解くこと、文章を書くこと、などの要素がある。そのそれぞれで、頭の働かせ方は違う。
たいていの人は、この本に書かれてあるような頭の働かせ方をしている。ただ、多くの人は半ば無意識的に行なっているはずだ。この本を読めば、それを多少とも意識化できることができ、勉強する、学習するということを見つめ直すことができる。
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高校生向けなので対象ではなかったけど、ためになる部分もあった。
もっと早くこの本読んでたら、人生少しは変わったかなぁ・・・
と読みながら思ったり。
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2001,5,19と日付あり。この本は自分が勉強していた方法が書いてある…って思いと共に、教える時にこれって当たり前って思っていたことが書いてあった。でも、どこが違うか…普通との違いがわからなかった。これに書いてあるのを普通と思っていたら、普通科の普通は理解できなかっただろうね…と10年経った今はわかるかな。勉強することをしてきていない教員が多いということだけはよくわかった。これに心理学と書いてあることもあって、余計に心理学を勉強しようと思ったのかも…。
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認知心理学からみた勉強法。人は、「考えたことを書くのではなく、いわば「考えるために書く」のである。書くということを通じてこそ、人は自分の考えを進めたり、新しい考えを出したり出来る。
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図書館でタイトルだけで借りてみたが、この本は、社会人向けではなく、数式等も出てくる完全な高校生を対象にしている。
最近では、認知心理学から勉強法へのアプローチもちょこちょこ出てるが、2000年刊行のこの本は、発売当時は非常に珍しかったのかも知れない。
ただ、高校生らにとってはいい本かも知れないが、僕が見たところ、社会人には応用する点も見付からない。
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・教授自らプレゼント(笑)
・心理学の知識も多少残っており一気に読了。
・「わかる」仕組みの詳細な説明が良かった。
・年明けの学習支援ボランティアのみならず、普段の家庭教師でも多分に活かせそう!
・高校時代に自分が読んでいたらなーと少し悔しい。
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認知心理学という領域があって、現代の心理学における基本的なことがらを紹介しながら「勉強法について考え直す」と、掲げられている(III)。
「学習観を見直す」、「記憶する」=英語・歴史を主軸、「理解する」=文章、「問題を解く」=数学、「文章を書く」=小論文。
記憶ー理解ー問題解決。試験対策の授業理解の観があるが。
詰め込み主義にかわる「問題解決・総合学習」への見解もある。その可能性を指摘しながらも、次のように整理をする。
「テスト勉強をしていれば十分というわけではないが、テスト勉強だからといってバカにして、高校で習うような知識の習得や問題の解決すらしなかった(できなかった)人が、社会に出て急に優れた問題解決的な仕事をすることはめったにない」ということだ(145p)と、しめくくる。
章ごとに「本省のまとめ」があって、主張点は明白。問題に瞬時に解答を用意する方法と技術は身に付くこと請け合いながら、質問や作問にポジティブに取り組む気質はどうなるのかと、思いめぐらした。.
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心理学の視点から説く勉強法。
いくら繰り返しても覚えられない。
何度解いた問題でも忘れてしまう。
そんな努力をしてきた上で受験に失敗した自分に
ピッタリな本でした。
第1章の導入からすっと入れました。
1平方メートルは何平方センチメートルかについて
悩むK子ちゃんは、まさに今の私。
私も一緒に図を描き込みながら、納得していく作業は
とても楽しかったです。
他の単元も、このように進めていけたら、
勉強に対する考え方も変わっていくんだろうな。
もっと早くにこの本に出会えていれば…
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心理学の成果をもとに、高校生に向けて勉強法のアドバイスがされている。勉強してるのに成績が伸びない、そんな悩みを持った生徒は多い。ではなぜ伸びないのか。今の勉強法にどんな問題があるのか。そこをまずは考えてみよう。結果主義、暗記主義、物量主義に陥ってはいないか?普段の学習生活と絡めて読み進めることができるので理解しやすい。心理学に興味のある高校生にもオススメだ。「勉強法はコレだ!」という胡散臭さが無いので、良い。
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中学・高校生のための勉強指南書なので書かれている具体的な勉強の内容は、今の自分には当てはまらない事が多いですが、学習という行為を認知心理学的な側面から解説していてなかなか面白い本でした。
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高校生を読者に想定している「勉強法」に関する本。
奇をてらわずに、オーソドックスな学習法の中から優れた学習方法を科学的に推奨している。
焦らず、基本的な学習法を大切にして、しっかり身に付けることを第一に取り組んでいくことの大切さを改めて認識した。
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市川先生のお話は生で聞いても大変分かりやすいのですが、この本もとても分かりやすく書かれています。自分が何気なくやってきた勉強法が、意外に正攻法だと分かってちょっと安心したものもありましたが、英語の勉強法は、ダメだということもはっきりしてショック(^^;。
今となっては手遅れですが、私も高校生の頃に読んでいれば…。