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ゴッホについては「たゆたえども沈まず」で書かれていたので、今回はどんなアプローチで描くのだろう?と思っていました。
読みながら、読み終わっても、こう言う描きかたもあるんだなと思ったし、マハさんすごいなぁと思いました。
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パリ八区にある、小さなオークション会社「キャビネ・ド・キュリオジラ」(CDC)に勤務する高遠冴(さえ)。
冴は大学で美術史を学びゴッホとゴーギャンのアルルにおける相互影響についての博士論文を書いています。
冴の元に50代のサラ・ジラールと名乗る女性が一丁の拳銃(リボルバー)を持ってきます。
サラは「このリボルバーはフィンセント・ファン・ゴッホを撃ち抜いたものです」と言います。
オークション会社社長のギローは「ゴーギャンがゴッホに対する嫉妬から撃ち殺したのなら辻褄が合う」などと言い出します。
冴は、「ゴッホとゴーギャンは表面的に反目し合うことはあっても、心の底では深い友情で結ばれていたのでそれはありえない」と言います。
2011年にはアメリカで『ファン・ゴッホの生涯』というゴッホの他殺説の本が出ているそうです。
この本はフィクションですが、あり得たかもしれないゴッホとゴーギャンのもうひとつのサラという女性の物語です。
この本の主人公である冴とサラ、そしてこの作品の作者である原田マハさんの願い。
フィンセントも、ポールも、決して不幸のうちに人生を終えたのではなかったと信じたいという気持ちが伝わってくる奇跡の一瞬をとらえた物語でした。
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読み応え抜群の本でした。「たゆたえども沈まず」を以前読んだため、さらに興奮しました。
ゴッホの死の真相、史実とは違う真相を想像し、ゴッホとゴーギャンの人生に寄り添えたひとときを味わいました。素敵な時間をありがとうございます、マハさん。
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カバーがゴッホ。それを外すと表紙がゴーギャン!!2つのひまわりが1つの本になっていて感動!物語を読んだ後に気が付いたのでグッときました。
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主人公サエの働く小さなオークション会社に持ち込まれた〝リボルバー〟、それは誰のものなのか?ゴッホの死は自殺なのか他殺なのか?
読み始めるとあっという間に惹き込まれ、気がつけば大団円の中に自分もいるような錯覚を覚える。
マハさんのアートミステリはフィクションとノンフィクションの間を行っていると思う。あくまでも作り話…でも、もしかしたらそうかもしれない、そうだったらいいなと願ってしまう。
装丁もとても綺麗で、ゴッホの黄色いひまわりのカバーの下にはゴーギャンのひまわりが。とても素敵な一冊だった。
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本文中に出てくる 絵画を検索しなから読みました。
ゴッホはよく取り上げられるけど これはゴーギャンにも焦点が当たっていて ゴーギャンの人間性とか ゴッホとのヒリヒリするような関係。
フィクションなのにノンフィクションの様に 迫ってきて 本当に面白かった。
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ゴッホとゴーギャンのお話。
後半になるにつれて面白くなるけど、少し深みが足りない気がした。
絵画について、画家の生き方や信念について知れるのは良かった。
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読めば読むほどハマる。
サラの追想あたりから一気に加速する感じ。
「たゆたえども沈まず」でゴッホの話はある程度頭に入っていたので、分かりやすかったです。
続きが気になると同時に、この本の終わりに近づくと思うとじっくり読もう、そんな気持ちになりました。
あえてどこからがフィクションでどこまでが史実なのか知りたくないような気もします。
マハさんの作品の中で暗幕のゲルニカに並ぶトップクラスで面白かった。
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えええっ〜!?と思わせる展開!!
マハさんの、ゴッホとゴーギャンに対する考察が詰まってる感じ。
そして、アートへの情熱も相変わらずw
ゴッホは先を行き過ぎた天才で、それがために不遇で、いつもそれが悲しい。
テオの存在に救われるけど、天才ってやっぱり紙一重なので、遠くから眺めてるのがいいわね〜(^◇^;)
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マハさんのサイン本。うれしい。一つ頁を捲ったらもうどっぷり浸かってく。素晴らしきアート、『タブロー』の心に。【リボルバー】は、ファン・ゴッホを撃ち抜いた物なのか? 夢なのか本当なのか? 321頁の旅路へ。
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中盤から一気読み。
原田マハさんは本当にすごい。
どこからがノンフィクションで
どこからがフィクションなのか
わからないくらい。
歴史上の実在人物をフィクションに組み込むのが
実にうまい。
絵画に詳しくなくても、ストーリーに
引き込まれてしまう。
絵画をあらためてじっくり観たくなる〜
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想像していたオチではあったが、主人公のオークション会社の面々のキャラクターが生きており、美術ミステリーとしてもよく伏線が張られていて楽しく読めた。オークション会社社員が主人公という点も良い。社長も好き。
「もしかしたら」のフィクションではあるが、史実上証明できない以上、この内容を否定することは誰もできない。美術史だけでなく、歴史そのものの可能性と、楽しさを垣間見た気がした。
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パリの小さなオークション会社で働く冴の元に持ち込まれた錆びたリボルバーを巡る作品。
持ち込んだ人物は、ゴッホを撃ったリボルバーと言い張るが…
その謎を巡る形で、ゴッホの死の真相と、そのゴッホと交流のあったゴーギャンの晩年の苦悩が描かれる。
ゴッホの話は「たゆたえとも沈まず」で読んでいるので、あまり新鮮さを感じず、どちらかと言うと、ゴーギャンの話として楽しんだ。
相変わらず、流れるような文章で、絵を鑑賞するようにサラサラと読める。
でも、今回は隠された真実がそこまで衝撃的ではなく、少し拍子抜けなところもあったので、評価は低めで。
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『リボルバー』はゴッホの死に迫ります。ゴッホは拳銃自殺したとされていますが、その真相は謎に 包まれています。実際、2019 年にはフランス・パリのオークションにてゴッホの自殺に使用され た拳銃が 1570 万円で落札されました。物語は、とあるオークション会社に「ゴッホの自殺に使用 された」と、さび付いた一丁のリボルバーが持ち込まれることから始まります。「ゴッホの死は本 当に自殺だったのか」読み進めるほどにゴッホという人物がわからなくなりそして、深く理解でき るようになっていき、ゴッホが晩年を過ごしたサン=レミの街を感じることができます。
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パリの小さなオークション会社で働く主人公冴の元に『これはゴッホが自殺した時に使ったピストルです。』と錆び付いたリボルバーが持ち込まれる所から話は始まる。
本当にそれはゴッホが自殺した時に使ったリボルバーなのか…
そしてそのリボルバーを持ち込んだ持ち主は何者なのか、どんな意図があるのか…
調べていくうちに行き着く疑惑。
ゴッホは本当に自殺したのか?
実は殺されたのではないのか?
題材からしてワクワクせずには居られないこのテーマをアート小説を書かせたら右に出る者は居ないマハさんが書くのだから堪らない!
まるで今目の前に見せつけられたかのように描写されるゴッホとゴーギャン2人の傑作。
その絵画に流れる深い物語。
そしてゴッホとゴーギャンと言う歴史的画家2人の血の通ったやり取り。
これが本当の話だとしたら歴史は確かにひっくり返る。
でもタイムマシーンでもない限りこの謎はきっと永遠の謎。今すぐにでもオーヴェール=シュル=オワーズ村に行って『あの並木道』に立ってみたい。