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女系家族の仕出屋「逢見屋」に婿入りしたが、
その次の日から、女将連中から、
「何もするな」と言い渡された婿の奮闘記。
ほのぼのとした、というか、主人公の婿どの、
鈴之助が、とても、ほのぼのとしたキャラで、
何だか、つるつるっと読めてしまった。
何の取り柄もない、平々凡々と評される鈴之助だが、
相思相愛の妻、千瀬のため、日々起こる、ちょっとした
騒ぎに真剣に取り組み、そして、いつの間にか、
逢見屋のいびつな慣習をひっくり返す働きを…。
鈴之助の裏表のない、素直なキャラが、
とても心地よい。
女連中にくさされても、何のその。
アホのように聞こえるが、実に、愛すべき人物で、
作品の中では、人たらしとされているが、
読んでいるワタシが、もう、たらされているのかも。