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蛇にピアス以来。
初めの2ページで、蛇にピアスの閉塞感を思い出して読み進められなくなった。
10何年も前なのに。
好きではないけど、凄い作家さんなんだろうな。
いつか読めるかな。
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沢山の不幸が詰まった一冊。その中のいくつかは、程度の差はあれ、多くの女性が体験し、私も通過してきた。だから分かる、けれど、少し大袈裟すぎて、その世界に酔い過ぎて、なんだか自己満足の塊にも感じる。
わかりやすい不幸を集めたけど、現実の方がもっと地味でその割りには乗り越えられない憂鬱が溢れていて、作者の言葉で言えば、絶望に満ちているよ。
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私の子育ても孤独との戦いだったし、夫婦の関係も色々あった。だからかな、感情移入しながら読み進めた作品。私にとっての金原ひとみデビュー作。
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各登場人物の抱えているそれぞれの問題が重くて、読むのにすごくエネルギーが要った。特に涼子の描写とユカの描写が金原ひとみらしく重厚で疲れた。
それぞれ共感できるところもあるし、自分もそうなったらどうするかなと考えてしまうシーンがたくさんあった。
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もちろんこんなふうなんじゃあないけど、登場する3人の母親全員の気持ちが理解できる。たぶん、完璧に。だからこそ途中で本を閉じたくなった。すごい筆力。
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息子を虐待し、施設に預ける羽目になった母親が、息子に暴言を吐く父親に電車内で会ったシーンになんとも言えない寂しさと切なさを感じた。
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幼い子供を持つ3人の女、皆どこか少し壊れてると感じたけれど、自分自身子育てを経験してきたということもあり3人それぞれの孤独感や寂しさがとても共感できた。作り物の話だけれど、会話や登場人物の思いや考えに気取りがなく、感情が凄くリアルでストレートなところが良かった。
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160408読了。
久々の金原ひとみ。私にとって彼女の小説の登場人物はいつも同じ女の人で、蛇にピアスの“ルイ”に始まり、ハイドラ、オートフィクション、憂鬱たち、ぜんぶその一人の女性の成長過程に見える。
今回のマザーズは全員同じ保育所にこどもを預ける母親で、虐待しそうな専業主婦、不倫相手とこどもを作ってしまうモデル、旦那と別居してドラッグをやめられない小説家というなんともマッドな登場人物たちで構成されている。
育児に疲れ、傷つき、冷めたり鬼のように怒ったりする彼女たちを見て、なぜだか少し安心してしまう。
手のかからないこどもなんていない。完璧な母親なんていない。
なんだかんだ幸福なこの3人を、最後は「この人、幸せになれるかな…」というじんわりとした慰めの目で見てしまうのがなんとも言えない。
けっこう長編で、最初は途方にくれるけど、読んでいるうちにどんどん加速していく。
登場人物といっしょにわーっとなって読み飛ばしてしまったところも、最後に戻ってこられた。
一読の価値あり。
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初、金原ひとみ!芥川賞受賞の蛇にピアス、をすっとばして本作。色々衝撃的なストーリーと、どこか別世界感がある東京の高層マンション暮らし…。また書き足しながら少しずつ更新します。
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読んでて辛いのにやめられず、あっという間に読み終わった。というか、読み始めてしまった以上終わるまで読まないわけにはいかないという感じ。
小説家でもモデルでもクスリをやってても浮気をしてても、子供育てる苦労は、ごく普通な主婦の自分と同じなんだなって思いました。
わたしが子育てしてたのは20年以上も前で、携帯もネットもメールもなかったから孤独だったんだろうって思ってた。夜中に子供が泣き止まないときに、つぶやいたりしたら仲間見つかるだろうし、なんでミルク飲まないの?って検索すれば、いろんな答え出てくるだろうし、いいよなあーって思ってた。
だけどそんなことないんだなあーやっぱり孤独なんだなー。どうして夫という生き物は妻をどんどん孤独に追い詰めるんだろうね。
それぞれの心の動きがよくわかりすぎて辛かった。こういうふうに考えるのは自分だけだろうって思ってたこと(そんなに意識せずにだけど)が、理路整然と文章になっていて、びっくりした。そっかわたしが思うことってそれか。って思ったり。
3人とも共感できないけど、ちょっとした気持ちの動きがよくわかるとこいっぱいあった。
でもどっちかといえば、内容全部忘れたい。笑
2016/10/11
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子どもを持つ母親たちのヒリヒリした気持ちがとてもリアルに正直に描かれている。
そこはすごくよかったのだが、ユカが、他2人に比べて楽に生きすぎていると思った。ドラッグ、不倫、だめでしょ、これは。本人悪気ないし、嫌いだなー、こういう人。
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最後に行くにつれて、悲しくなった。
子育てには明るい印象を持っていて、赤ちゃんはかわいいものと思っていた。
子育ての裏側を詰め合わせたような物語。
結婚もしていなければ妊娠も出産も経験していない自分が受けた衝撃。
ぜひ子どもを持ってから読み直して心境の変化を感じてみたい。
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2012年度、第22回 ドゥマゴ文学賞受賞。著者、金原ひとみは『蛇とピアス』『アッシュベイビー』でアンダーグラウンドなイメージしかなかった。この長編の登場人物、ユカのキャラはちょっとそちら側の雰囲気が漂う、読み進めるごとに、育児ノイローゼの母親たちの、深刻なこころの叫びに共感を覚えた。読み終えて、産み育ててくれた母親の偉大さにただただ感謝するばかりである。世の独身男性におすすめの一冊。
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* 母という、男である自分が分かり得ない物語。不安定な3人の人生を読んでいる間は常にハラハラさせられる。読んでて凄く疲れるんだけど、止められない本だった。
* SNSのフィードに流れてくるキラキラした赤ちゃんの写真の裏側、子育てのダークサイドが詰め込まれた物語。こんなにもヘビーなのか…と、素直に世の母を尊敬した。
* 金原ひとみのどうしようもなくダークな文章は、正直蛇にピアスを読んでも何も思わなかったけど、母親目線の狂気というか、そういうのを得たのかな。きっと自分で出産して、一層自分のダークな部分と向き合ったりしたのかな。
* 弥生が死んじゃったのは本当にショックだった。まだ小さいながらに仲の悪い両親の顔色を伺ういい子。あんなにあっけなく終わっちゃうのは、ちょっと衝撃的すぎた。
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疑問が多い話だった。テーマは何だろう?育児の辛さ?不倫?女性の生き方?子どもの愛おしさ?
涼子は腱鞘炎になっているのに、なぜずっとスリングを使い続けたのか?抱っこ紐が主流では?
ユカと五月とは反対に、涼子は庶民で夫や両親の理解や助けがない中での孤育てで追い詰められ、虐待に走る。確かに孤独な育児で、夜泣きや長引く病気は大変だ。しかし、保育園に預けたり友だちと遊んで気分転換しており、それでもまだストレス?と思ってしまう。貯金を切り崩しているとはいえ、仕事しなくても高い保育料を払え、セレブな友人と一緒に遊べるレベルの生活かと思うと切迫感を感じず、涼子が虐待に至る理由がただ単に彼女が精神的に未熟だからかと感じてしまう。
弥生の死後、なぜユカは離婚、再婚、妊娠となったのか?ドラッグや摂食障害はどうなったのか?妊娠への影響は?ミカとオギちゃんは?
ドラッグに走ったきっかけや摂食障害になった理由がわからず、ユカの考え方も理解できなかったので、一番の謎人物。
奇抜な外見の人は、ママ世界では一番嫌煙されそうなのだが、ユカはママ友もでき、涼子や五月からも打ち明け話をされる存在。そんなに魅力的か?
解説では作者の考えを反映した存在と書かれていたが、セレブママさん作家はこんな生活をしているのか。
五月は不倫の子の妊娠、流産を通して幸福感や喪失感を感じたり、将来の不妊リスクを心配していたが、弥生出産前に中絶した子については考慮に入れないのだろうか?
弥生の死はとても悲しい出来事だが、いやいやよく考えたら高級ホテルで不倫してその間シッターや母親に子ども預けて。「自分がこれまで育てたのがパーになった」というような一文があったが、そんなに世話してなくない?と思った。
頻繁にタクシーに乗り、広い家でシッターや家事代行に育児や家事を手伝ってもらい、パーティーで遊び、オシャレな食事が日常でといったユカと五月の存在は、チャリで雨の日も風の日も子どもを乗せて走り、焼きそばや煮魚が頻回に食卓に上るような生活の私には全く共感できなかった。
子どもを持つ母親がこの本を読んで、どれだけの人が共感できるのだろうか?
そもそも共感を目的に書かれているのだろうか?
誰に向けて何をテーマに書いた話なのか?
愉快も不愉快もなく、理解もできず。
謎の多い作品だった。