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全盲の女子大生の方が書かれた、目の見えない方から見た社会の様子。
お友だちと話をしているような身近さで触れられる体験談です。
きれいごとでもなく、お涙ちょうだいでもなく、ご本人にとってはきつかったであろうご経験も率直に紹介されています。
「できない」と決めつけているのは誰か。
「できること」はどんなところにあるのだろうか。
大切な問いを投げかけられた一冊でした。
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ジュニア新書っぽい、まっすぐで、いい本。
読んでいて、著者のお母さんが冷たすぎてびっくりした。そのほかにも、いろんな逆風があったのにいまこうやって強く生きているのは、とても美しい。
誰かの役に立っている自分、というのを意識するのは、ほんのちょっとのことなのかもしれない、そんなふうに思うけど、ただ、そういう意識を持たないと生きづらい世の中というのは、やっぱり窮屈だという思いはずっと持っておきたい。
「周囲からいろいろと助けていただく代わりに、私にできることは誠実でいることだけです」。これは、ほんとうに至言。
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ちょうど今、社会の包摂について学んでいたところ。
学生達に読ませたい! と思った。
由香理さんの意志の強さに脱帽です。
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この本の著者である石田由香理さんの文章が好きです。
全盲という、普通に考えたら絶望的なハンディーを「単なる短所であり、普通の人も抱えているコンプレックスと同様」と言い切る彼女に勇気をもらいました。
それにしても石田さんのお母さんのなんて冷たいことか。
でも、そのために石田さんは強くなったのでしょう。
もしかしたら、そういう親心だったのでしょうか。
読んでよかったです。
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周囲に助けてもらう代わりに、自分は何ができるかを問いとしてICUに入学。フィリピン留学で、壁を作っていたのは自分、自分のできることもあることに気付く。復学し、周りの人たちと自然に積極的に関われるようになる。
迷惑をかけることもかけられることもある、お互い様、という感覚から、迷惑をかけるのは悪、自分たちで何とかすべき、になってる。どの時点から?
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この本には、私にとって、自分が言葉に表現できなかった辛い経験、悲しい経験を率直に、まっすぐに描き示してくれている本です。
また彼女が進学、海外生活を通していろんな人達と交流することから、そこからどう生きていくか、何を決めていくかが、わかりやすく綴られていて、気持ちが入りました。
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刊行日 2014/11/20
「視覚障害を理由に将来の可能性を否定され,傷つき悩んだ10代の頃.果たして彼女はどのように壁を乗り越えたのでしょうか.盲学校での生活,受験勉強,キャンパスライフ,フィリピン留学…,様々な経験を通して自らの可能性を広げていく姿をたどりながら,誰もが生きやすい共生社会のありかたを考えます.」
石田 由香理(いしだ ゆかり)
1989年生まれ.1歳3カ月で網膜芽細胞腫により両眼を摘出し全盲となる.
和歌山県立和歌山盲学校,筑波大学附属視覚特別支援学校卒業後,1年浪人し国際基督教大学教養学部に入学.2014年3月に大学を卒業後,9月より英国サセックス大学教育系大学院修士課程在籍.
西村 幹子(にしむら みきこ)
1972年生まれ.米国コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジ博士課程修了(Ed.D.).専門は,国際教育開発論,教育社会学.国際協力機構ジュニア専門員,国際開発コンサルタント,神戸大学大学院国際協力研究科准教授等を経て,現在,国際基督教大学教養学部上級准教授.