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朝日新聞の東京版で、どこかの高校の先生が連載している「東京散歩」で結構前に取り上げられたのを読んで以来、ずっと読みたかった本である。
そして冒頭、新年のきりりとした雰囲気に、下町で丁寧に生きている感じがする若い主人公、素敵なご近所づきあいといった描写にさらに期待が高まったのだが、読み進めるにつれてしぼんでゆく・・・
恋愛が主題なのに主人公がなぜ恋に落ちたのかよくわからない。(産後のホルモンバランスのせいかとも思ったが、アマゾンなどのレビューを読んでいるとそうでもない様子。やっぱり不倫を描くならもっとこってりじゃないと・・・)
他にもいろいろと印象的な挿話もあるのだが、必然性がないというか、?な感じがつきまとってしまう。
どうにもばらついた感じが振り払えないのであった。
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栞と春一郎さんの恋は、正直にいえば歓迎できない恋。
なのに、ひきこまれてしまう。
谷根千の情緒あふれる街の様子がいきいきと描かれていて、
生活のひとつひとつがとてもいとおしいものに感じられる。
ものを食べるときの描写がとても素敵で、
いちいちおでんが食べたくなったり、あんみつが食べたくなったりしちゃう。
食べるって、満たされるって、こんなに楽しいことなんだなーって思う。
ていねいに生きるって、心のアンテナを立てることなんだな。
もちろん、描かれているのが下町だからこその雰囲気もあるけれど、
栞が暮らしの中のひとつひとつの出来事に心をとめているからこそ
これだけいきいきした世界が立ち現れるのだろうなって心底思った。
ああ、おいしいものが食べたい。
おいしいものをつくって食べたい。
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この作家さんのお話は食べ物が美味しそうですね。現実世界から薄い膜で遮断された様なほんわかした世界観がホッとして好きです。主人公が前向きになれて幸せになれそうなラスト、物足りない気がしなくもないけど安心です。
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『喋々喃々』読んだ。今あるもので満ち足りるということ。あるがままを大切にするということ。自分の心を受け止めるということ。明日のあなたに、今日の私も会えますように。
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主人公は谷中でアンティーク着物屋さんを営む栞さん。
季節に合わせた和装がステキで、
手料理も外食も美味しそう。
栞の想い人が妻子持ちなので、楽しく読み進めることはできませんでしたが、最後まで読み進める価値はあると思います。
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和装、四季折々の挨拶、お付き合い、古い言い伝え、暮らしの知恵、旬の食べ物。
ひとつひとつを大切にして、こまごまと生きる主人公のかんじがとても魅力的。
恋愛のしかたもあわあわとしていて、透明で、好きです。
谷中に住みたくなります。
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栞さんの季節に沿った生活の仕方には憧れるものが多く、街を愛して楽しむ
ところとかとても魅力的。
誰かと一緒においしいものを食べるっていう情景も大好き。
・・・なのだけど、どうしても不倫話は苦手だ。
その辺の決着もついてないし、楽しいはずの場面に影を落として読んでしまう。
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季節の移ろいをしっかり描きながら、栞のこころの移ろいを捉えた静かな物語だと思った。
でも自分自身には置き換えたくない、ワガママな気持ちもあり…。
ひとの気持ちってムズカシイ。
丁寧に毎日を生きている栞だからこそ、落ち着いた結末であって欲しかった気がする。
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舞台は、昔ながらの町並みが残されている東京の下町〝谷中〟です。〝谷中〟は正確には、下町ではなく寺町というんだそうですネ。その寺町の雰囲気とともに、男女の淡く危うい関係が描かれていて、タイトルにぴったりの内容でした。四季の移ろいや、折々の行事や、旬の食べ物、主人公の住んでいる古い町屋や、普段着にしている着物なども、失われつつある情緒を、そこはかとなく醸し出していて良いですネェ。
ちなみに〝喋喋喃喃〟とは、男女がむつまじげに語り合うさま。または、小さい声で親しそうに語り合うさまを表す言葉だそうです。〝喋喋〟とは口数の多いさま。〝喃喃〟は小声でしゃべることなんだそうですよ。
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衣服や草木、食べ物や行事等を通した季節の移り変わりに関する丁寧な描写、更に小さな生き物や出来事、他人に対する優しい目線など、心洗われるような繊細な作品です。
2人の関係が不倫でなければ更に純粋に感動できたのか、逆に不倫という危うさが背景にあるからこその美しさなのか。う~ん、悩ましいですね。
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食べ物がとってもおいしそう。下町、寺町の雰囲気が心地いいです。問題が解決を見せず、向かう方向性も見えないという驚きの終わり方でしたが、喋喋喃喃の題名の通り、ささやくように、静かにゆっくりと日常と向かい合っていく課程のみを描いた物語なのかなと思いました。
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あぁあ、終わっちゃった。粋と古さと、美味しさとしつらいと想いと四季と、たくさんの素敵がここにある。オトコとオンナはとまらない、流れるままに。どうかこのままこのままで。
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谷根千の着物屋さん。雨の日は休み。
それだけで素敵です!出逢う人がそれぞれ魅力的です。
素敵な大人の恋でした。
またまた食べ物が美味しそうでお腹がすきました。
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主人公が身につける着物もあんな柄かな、こんな感じかな、と想像して読むと楽しいのですが、
出てくるお菓子やお料理、主人公がつくるお惣菜がまたおいしそうで・・・。
読んでいておなかがすいてきます(笑)
<!!!ネタバレしています!!!>
春一郎さんと主人公栞の歳がどのくらい離れているかはわかりませんが、文章から察するに春一郎さんはけっこうなお歳なのでは・・・?
わたしのなかでは栞の父親と言ってもおかしくないくらいの歳、ということになっています。
そこがちょっと・・・でした。
歳の離れた人と付き合うことに偏見はないのですが、この物語にはふさわしくないような・・・。
うまく言い表せないのですが。
雪道くんは同い年くらいだと思うので、どうして急に全然違うタイプの春一郎さんに惹かれたんだろうなーと思います。
不倫というのもほのぼのとしたお話には似つかわしくない気がします。
以上が☆5つに満たなかった理由です。
そこはうーんと思いつつも、全体的な雰囲気というか流れている空気は好きです。
長野さんの小説を読んでも思うのですが、京都の雅もいいけど、東京の江戸の残り香(伝わるかな;)もいいなあと改めて思いました。
東京の下町は京都に負けないくらい風情がありますね。
最後に登場するカフェやお菓子屋さんのマップもついていて、その辺りを散策するのにも参考になると思います。
雪道くんが亡くなっていたというのは衝撃的でした・・・。
彼の奥さんが現れたとき、わたしは春一郎さんの奥さんだ!と思っていて(笑)、ここまでのほのぼのとしたお話は終わり、ここからはどろどろの憎悪劇が繰り広げられるんだわ・・!とドキドキしたのですが、ぜんぜん違いました。
作家さんは一作品、一作品に全力で取り組んでおられるはずなので、このようなことを軽々しく言うのは失礼かなあと思いつつも続編、期待しています。
(その際はきっと春一郎さんとの仲がさらに問題となってしまうのだろうけれど・・・)
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2011.09.23読了。
この本はやばい!
私の好きな谷中、お寺、着物、美味しい料理、下町の人の温かさ、いろんな物がぎゅっと詰まってて、読んでるだけでワクワクする。
食堂かたつむりでもそうだけど、シンプルな手料理は見習いたい物がたくさん。
そして今回は実在する美味しいごはん屋さんまで!
行ってみたかったお店が出てきてますます行きたくなった。
おいしいものを好きな人と一緒に食べるって本当に幸せなことだと思う。
そして谷中の寺町の描写や季節の描写は本当に素敵だし、谷中に住みたくなった(笑)
また谷中散策に出かけよう。
ストーリーも良かった。
生きている者同士が出会えただけで奇跡。イッセイさんの話を読んでて、雪道君の死を知り、本当にそう思った。