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シリーズ第2作。9話からなる短編集。短編集の割にはどれも構成がしっかりしており、特に第2話はよく練られていたように思う。全体としては心理捜査官というタイトルほど心理に特化した感もなく標準的な感が強かった。
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警察ミステリー。
黒崎視音氏、女性作家さんか どうかわからないけど、とてもわかり易く、それでいて、警察の上下関係など、凄く詳しい。
主人公の吉村爽子が、男性社会の警察の中で、活躍して行く姿。
そして、10歳の時に我が身に降りかかった災難の汚点に、未だ、ぬぐいきれない思いを秘めている事、そして、それだけでなく、その事で、家庭内から、母親からの疎外感が、この9話からなる話の中から、にじみ出ている。
最初に読み出して、第2話の爽子の、原級差し止めという立場が、どのようにして、なったのか、前後の作品を読まずにいたのを、少し悔やみながら、読み進む。
子供の誘拐犯、それも、この2話の展開にも、予想外であった。
第3話の事件性のない、自殺現場から、どのように筋読みして行くのか?
殺人と言い切る、爽子の洞察力。
第4話 ノビ師・・・何だろうと、思いながら読むと、忍び・・・からの通称。
この話から、爽子の身に起きた話が、ようやく分かりかけて来て、女性の敵を、告発するのには、なかなか、勇気が必要だという事も、・・・・
第5話位から、面白さが、増長してくる。
拳銃の事は、よくわからないが、ニューナンブという種類の拳銃目当て・・・囮になり、そして、堀田警部補が、爽子の10歳の時にお世話になった警察官である事も・・・
第6話、ここでは、母親というより、鬼畜のような親である。
身勝手な自分の思いの為に、幼い娘を人身御供にしているのには、読んでいても腹立たしい。
その母親を怪しいと、見た佐々木巡査長。
その自分自身の失敗した 人の見かたを逆手にとって、人を色んな角度から見据えるという。
人を不幸にさせたくないという思い。
そして、その佐々木の背中に、爽子が、投げかけた、不幸にならなかった最初の人間になる自身がある!との答え方も、凄く良かった。
第8話、お金の為に、裕福な人を不幸に落とし入れる。
ここでは、人殺し、それも完全犯罪になる所であった。警察一方的な、復讐であると怖いが、前科を推定すると、やはり加害者が、怪しく思える。
少し手間のかかる調査だっただろうが、手間を惜しまず調査した結果が、逮捕にむすびついたと、思う。
第9話、動物虐待が、人間に迄及ぶという怖さ。
そして、母親が、良いと思っている事が、息子を駄目にしている。
小説なのだが、子供に怪我も無くて、良かったと、主人公には悪いが、息をホッと吐いた。
最後の爽子が、母親への手紙、これは、母へ伝えたい爽子の悲鳴でもあるのだろう。
この後の作品も読んでみたい。
この1冊で、9話の話は、読みがいが、あった。
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警視庁心理捜査官シリーズ2・・・順番は守ろうw
主人公の吉村爽子はこの手の作品にそぐわず、欠点
は前作にあったようだがなかなかの出来物
任命されたプロファイラー(警視庁初心理捜査官)
の役割をはみ出した単独行動で左遷されたようです
(連続猟奇殺人事件を解決したが手柄にならない)
短編だが所轄の捜査員としての能力は秀逸で、しか
も自身の疵(幼い時の性的被害者)もあり特定犯罪
には信念からの徹底捜査を行う、事件が進むにつれ
て強くなっていく捜査官の姿に応援する(´・ω・`)
ラストの手紙・・・心理捜査官復活は近いな