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現代日本の京都で猟師になった若者の手記。
猟銃による狩猟ではなく、罠による狩猟で獲物を得て生活する様子が素直で読みやすい文章で綴られている。自分の住む京都近郊で、動物を狩るという行為を通して自然の恵みを享受し、生計を立てることが可能なことを知った。とても、興味深く読むことが出来ました。これで、野山を歩くときにも違う感慨を得ることでしょう。
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非常にわくわくする。人という種の真の意味での生命、食を得るということ。おいしいということ。いろいろな思いが脳裏をよぎる。
『そばかすの少年』や、『大きな森の小さな家』などを好きな人は格別の思いがするでしょう。
森に行きたくなります。
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まずなぜ猟師になろうとしたのかが気になりました。よめばわかりますが。
私たちは工場で処理され、パック詰めされた「肉」の一片しか普段目にしません。でも猟師は獲物をとり、自らさばき、無駄にせず食すところまでを仕事としています。動物をさばいている写真をみると残酷とも思ってしまいますが、本来は同じことをしているわけです。いやなところを誰かに任せ、いいところだけを食べていると言ってもいいかもしれません。こんな風に普段見過ごしてしまいがりな「食」についても考えることができると思います。
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こんなおもしろい本から今年の読書生活をスタートできたことがとてもうれしい。資本に従属した「エコ」や「スローライフ」とは一線を画す著者の生活、考えが生き生きとつづられる。
自然の尊さとか田舎暮らしの醍醐味とかではなく、「生きる」という人間にとって最大の関心事に興味津津な著者自身が、僕にはとてもおもしろかった。いい給料もらってることが「生きる」につながっているのかかなり曖昧であるし、お洒落でスマートでモダンな都心に暮らし、労働することで、いつのまにか自分と東京の区別がなくなってしまったようなのである、僕は。山から出て高層ビルに囲まれて暮らすことが進んでる生活なんだろうが、いつのまにか僕らは逆立ちして世界を歩き、世界を認識してしまっているのだろう。
イノシシを殺し、その血を抜き、熱い内臓を引っ張りだすような肌感覚の生活と、権力に従属して吸い取られる毎日を抜けだし、自分の利益に興味津津な生活を東京でも送れたらと思う。
というわけで、京大出て猟師やってるなんて変な人だなぁ、なんて思いつつ本を買った自分がちょっと恥ずかしいのでした。
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目からウロコでした。
千松信也は幼いころから虫や動物が好きで自然とふれあいながら育ったそうです。
京都大学在学中に4年間の休学を決意し、アルバイトをして貯金したりアジア放浪をしたりボランティアに従事したり。
その後バイト先の運送会社先輩からワナ猟の手ほどきを受け、猟の道に入ります。
銃は「ズルイ」ので使わずあくまでも「ワナ」。
そのワナ(ククリワナ)の作り方から、シカ・イノシシの解体の仕方、革のなめしかた、肉のいぶしかたまで丁寧に写真つきで解説してくれています。
現代社会に生きているわたしは「肉」といえばスーパーでパック詰めされているものしか想像力が働かなくなってしまっています。
獣の匂いもそれが生きて動いていたという痕跡も残さないパック詰め。「肉片」の状態での対峙。
しかし本来、「肉をいただく」というのは、もっと神聖なものなのではないでしょうか。
この本を読んでると私には肉を喰らう資格はないな、と思いました。
人と獣の関係を根底から考え直させられる貴重な機会でした。
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<運送業を生業とする猟師>の著者。
子供の頃から動物が好きで、将来は獣医にと思っていたが、
紆余曲折あり断念せざるをえなかった。
それじゃあと、副業で正に”猟師になった。”
ホームグラウンドである京都の山でのターゲットは「鹿」と「猪」。
できれば「猪」だそうだ。手法は”ククリワナ猟”。つまりは獲物の脚が
ワッカに掛かって抜けなくなるというもの。ということはそっから先は
獲物との格闘。ん〜〜、男です!
ただ狩るのではなく”命を戴く”という著者のしっかりとした考え方に惚れます。
その後の調理法なんかもしっかり教えてくれていて、嬉しい一冊。
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同じバイト先(運送屋)で働いていた大学の知り合いが書いた本。こんなことをしていたとは・・。Y田寮らしい。
2007年に取材されてテレビにも出演していたらしい。
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「しんやー!あんたなあ、長男のくせに家滅ぼすつもりなんかー!」がいきなり面白かったです。こんな世界が、罠が、考え方が、と興味津々で非常に楽しく読めました。
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ルネ(京大生協)で平積みされているのを
見て衝動買い。(って本は半分以上が衝動買い?)
自分の中で、「魚を獲って食べる」という行為までは
できる(許せる)けど、鳥類・哺乳類となると・・・
幼少期の過ごし方などが大きく影響すると
思われる。
人間は動植物を食べる(摂取する)ことによって
生きている。当り前のことだけど、もう少し
感謝の念をもつべきだと思う。
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自然が身近な場所で育った動物好きの少年の夢は「獣医師」だった。そんな男の夢の実現が「猟師」だった。
山近くに暮らし、野山をかけるイノシシや鹿を仕掛けたワナで捕る。鳥は網で、魚は巣もぐりで・・。そして野菜なども摘み草をする。
いわば食するものを自足する生活、殺生ではなく「生の循環」をシンプルに行う生活だ。鉄砲を用いた狩猟ではないところに彼の心根が伝わる。動物と人間のシンプルな頭脳の戦い。
しかしワナにかかったイノシシや鹿を鉄パイプでどついて息の根を止め、内蔵を取り出し解体する場面は凄みを感じてしまう。ゲームじゃない互いの力を尽くす戦いが狩。
男って種族の、戦闘本能が炸裂するんだろうな・・と。
しかし狩猟採集時代、人類の歴史では当たり前の闘いであったんだよね。
銅鐸に刻まれた矢を持つ男たちの狩猟風景を思い出しました。
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猟師に全く興味ありませんでしたが(夫が借りてきた)、とても読みやすく一気に。命を扱う猟師というものに関してとても筋の通った考えを持った人だし、なんせ頭が良くて(さすが京大ですわ)説明がわかりやすい。良書です!
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最近自給自足的なものに興味を持っているので読んでみた一冊。
ワリと年齢の近い著者がやっていることに非常に興味を持って読めた。
ただ、まぁ、文筆素人の方なので文章としては面白くは無い。あくまで内容が面白いということで。
あと、著者の写真が思いっきり出ているんだけど。。。猟師って感じじゃぁ無いな。 新しい猟師ってことで。
自然に対する姿勢もきらいじゃないし。(偉そうだな俺)
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4刷を数えていると云うことは評判が良いのだろう・・・確かにひと味違うアウトドア・ノンフィクション〜大学受験直前まで獣医になとうとしていた僕が,車に轢かれた猫を見て,文系に転向。一浪して京都大学文学部に入り,寮生活を開始すると,大学の講義への関心を失い,大学3年を終えて4年間の休学を取り,アジア各地を放浪して,費用を稼ぐためのアルバイト先で猟師と知り合い,鉄砲免許は持たない・・・罠猟の猟師になり,京都に格好の作業場兼住まいを確保する。猟期は11月から2月,猪や鹿・鴨や雀を捕って暮らす〜ちょっと憧れる生活だなあ・・・非現実的だけど。東金図書館にはお世話になりました。この本も随分,延滞していますが,お許し下さい。良い図書館です。図書館戦争の舞台になりそうな感じ?
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小説かと思ってたらエッセイでした。
著者がなぜ猟師を目指したのか、
どのようにして猟師になったのか、
どのようにして獲物を仕留めているかが書かれています。
前半で、著者自身が自然との係わり合いに興味を持ち、
猟師を目指したいきさつが書かれています。
この辺読んでる時は、
ふむふむ、なるべく自然に手を加えないようにしながら
自給自足でもするのかな、と思ってた。
でも読み進めると、
単なる趣味で狩猟をしているようにしか見えない。
著者は普通に仕事をしていて、
それ以外の時間を狩猟に当てている。
もちろん狩猟期間のみだけど。
わざわざ野生のイノシシ殺さなくても生きていけるんだよね。
獲物が獲れたら仲間を集めて宴会とか。
たとえば、趣味で釣りをやってる人と何も変わらないですね。
たくさん釣れたらご近所さんにおすそ分けしたり。
自分が生きるために必要だから獲るのではなく、
単なる趣味の域。
あんまり好感を持って読めませんでした。
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普段接触することのない猟師の世界。大変そうだけど楽しそうでもあります。新鮮なシカやイノシシ食べてみたい!