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知らず知らずの内に脳がハック(誰かの思い道理にコントロール)されている現実を教えてくれる本。
個人的に好きなフレーズは、
・現実は攻略不可能な「無理ゲー」だが、イカゲームはわずかだか攻略可能性(希望)があるのだから。
・ストレスが高いときの人間の行動が一番予測しやすい。直情的に行動してパニックになるからだ。
・SNSの一見矛盾する結果は、脳の報酬系をハックしつつも、それを治療する向精神薬のはたらきもするマシン・ギャンブリングを思い出させる
また、
SNSは特に人間が歴史上味わってこなかった快感を脳に与えるという言葉にゾッとしました。
特にすぐに実行して成果が得られる手法は書かれていないが、脳がハックされるリスクをへらすことはできると思う。
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婚活から金稼ぎまで人生の重大課題を無理ゲー化した現代社会で「どう掴むかのノウハウ」を網羅的にまとめた1冊。知っている内容も多かったので、星3で。これ系の本を読んだことがない人には良いかと思う。
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人生の攻略本
●FIREの基本「4%ルール」 p446
・年間生活費を25倍した金融資産を株式と債権に分散投資すれば、毎年取り崩しても30年暮らしていける確率が95%
→毎年の生活費が4万ドル(約440万円)なら、目標金額はそれを25倍した100万ドル(約1億1000万円)で、ミリオネアが一つの目安になる
→ゆえに、倹約で必要生活費を圧縮するほどにFIREは近づく
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本書でミニマリズムについて言及している箇所があると聞いたので、いちミニマリストとして興味をもち読みました。
ミニマリストとして生活費を抑え、質素で精神的に豊かな暮らしをしつつ、社会貢献度の高い仕事で一生働き続けようと思いました。
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世の中のをハックした才人たちの事例がマジダイジェストで次々と紹介されていく。恋愛、金融、脳、自分、世界をハックした事例が次々示されていく。身も蓋もなく事実を記述していく橘玲節が小気味良い。情報の洪水の中でひとは行動をコントロールされており、それに対する対抗手段としてミニマリズム、FIREが流行りつつあるという指摘は面白い。紹介されている様な才人と同じ事は出来ないが正直者が馬鹿を見る世の中をそういうものだと正しく認識することの助けにはなると思う。
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我々の大半は自分達を中流と思っているが(家あり、職あり)、実態は世界の富を一部の少数が独占し、中流という言葉も普通の生き方をしていればすぐに下流に転落するということで形骸化しつつある。著者が言うところの無理ゲー社会に今生きている。
上級国民に近づくためにはHACK、ルールを無視して近道を見つけ、ふつうの奴らの上を行くしかない、ということらしい。
「ふつうの奴らの上を行く」この言葉が表すように、著者には優生思想が根強くある。
性愛、金融、ギャンブル、生存本能、自己改革などの分野にHACKを試みた人達の実例が紹介されている。これらの分野に共通するのは、人間の欲望に結びついている、何らかの脳内物質が関係していることだ。
HACKをしていく過程は苛烈だ。そしてHACKし尽くした末の彼らの心持ちは、もうその分野に執着の見られない悟りのような状態になっている。
皆必ず何かに依存しながら、HACKされながら生きている。言ってしまえば人間は動物で、等しく脳に支配されているのだろう。何を好んで手に取るのかも、本当は自分の意思など関係ないのかもしれない。猫が好きな自分は、オキシトシンの下僕だ。
そして現代、人には自分の思う道を進む(と思い込む?)権利がある。そしてそれが許される社会のためにある程度の義務を果たし、逸脱しすぎれば相応の代償を払う。国家はその公正な受け皿であらねばならぬ。
しかしこの権利部分だけのいきすぎ(いわゆるリベラル思想の一部)が、今のこの無理ゲー社会の大きな一因であるという点は賛同できる。
そのうえ自分の思う通りに生きなさいと、世界は手をこまねいて人をHACKしようとしている。必然的に義務や依存は増え、ものを考えたつもりになり、転落すると受け皿はザル。抜け落ちた先は荒野で誰も助けてくれない。どっぷりとHACKされた頭では今さら這い上がる知恵も意欲もない。極端な想像だけれど。
だからこその逆にHACKせよ、だろうが、個人的にできぬ者の人生を高みの見物でおとしめることは好きではない。自分から見れば著者も、自分より下だと思う他者を見下すことで出ている脳内物質の、もしくは強烈な真実(と思っている)を他者に見せつけることによって出る何某かの脳汁(書いていて馬鹿になった気する)の依存症に見える。
この本を読んでも、新しい抜け道を見つけ世界出し抜くことは極めて難しいと思う。我々の脳はほぼ何かにHACKされているのだから。一度知った様々な快楽を誰が手放せる。また快楽に依存している状態が全て理不尽であるとも思わない(本人がそう思っている場合や被害者がいる場合は除く)。民へのHACKを誘導することで金を稼ぐ企業を軽蔑できても、この世から永遠になくなりはすまい。
逆に出来る人は、矢印を内向きから外向きに変え、できれば政治家等になって、今よりマシな暮らしができる最大公約数を増やしてもらいたい。国家は民を飼い慣らすと言う意味では最大のHACK集団なので親和性は高いと思われる。
人間はよほど追い込まれないと真価を発揮できない。そしてできない理由を適当にごまかしているうちに大体寿命が尽きて死ぬ。だがその一人の人生の中で成し得た僅かのことが、人間の数だけ何世代にも積み重なって、世界は変わっていくのかなと思う。その成し得たことがHACKすることだけならば、逆に未来は暗いのでは。
この世界をどう生きるか、最後に提案されているのは、物を捨てミニマルに暮らしながら節約投資し、早期リタイアはせずある程度社会貢献しながら自分の価値を保ち続けること、と理解した。結局皆それなりにやってることのような気もする。
この本には夢も希望もほとんどない。読んでいて疲れた。
しかし夢も希望も好きなだけ見なさいと人間を誘導し、いざ立ち行かなくなれば放置される世界もたいがい残酷だと思う。得体の知れない怒りもわいてきて、ちょっとゲロ吐きそうになった。やはり著者はある程度の本質をついているのだろう。
俯瞰的な視点を忘れずに、かつ自分は地面(現実)を歩いて行こうと思う。長文失礼。
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ベルカーブや、ロングテールの、下位から、上位へとハックする方法
どんなシステムにも、バグがあり、そのバグをついて、上位へとハックする
めちゃくちゃ頭のいい少数がその富を得ることとなる
女にもてるようになることも、ギャンブルに勝つことも、同様だ。
大脳生理学から、いわゆる女にもてるためにはどうすればいいのかハックをするための科学があり、ギャンブルにも、金融にも、複雑な数理モデルを駆使して富をえることができる
一方、脳にもバグがあって、そのバグのために、セックス依存症や、薬物中毒から逃れられない、Webを介したE/Cのビジネスは脳の特性を理解して、できるだけ多くの買物をさせようとしている。
結論は、こうだ。
「人間はしばしば不合理な選択や行動をし、社会・制度のバグは簡単にはなくならない。それを考えれば、むやみに大きなリスクをとることなく、経済合理的に考え行動することで、人生をハックすることは、またじゅうぶんに可能だろうと思う」
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同著「無理ゲー社会」に続く現代の社会で勝ち組にどうすればなれるのか?を解く本。
特に「PART2 金融市場をHACKせよ」「PART3 脳をHACKせよ」は面白かった。
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果たして本書が世の中をハックするような示唆に富んでいるとか、その事例を紹介するような本ななのかというと、必ずしもそうでも無いが、引用が楽しい。話題が興味深い。グッと引き込まれるような本だ。
例えばこんなデータ紹介。婚活サイトのビッグデータ分析では魅力度下位80%の男が下位22%の女を奪い合う図式。逆に上位78%の女が上位20%の男に集まるのだという。まあ、これに関しては、データ説明の仕方がおかしく、上位80%の男女の傾向を示さねば対等じゃない。ただのランキング人気投票と同じなら、上位20%が男女共に票を獲得するのは、あり得る事だろう。
リンストロームのニューロマーケティングの話。商品名を隠してペプシとコカコーラを比較するとペプシの勝ち、商品名を明かすと結果は逆。脳の味を感知する腹側被殻だけでなく、高度な思考や認識を司る内側前頭皮質の血流も増加。これがブランドの力だという。
しかし、そもそも人間なんて所詮動物で、欲望を抱えながら生きているから、恐怖や快楽を餌に、十分ハックできる存在なのかも知れない。お互いがハックされないように警戒しながら、極力仲間同士で身を守りながら生きていく。恋愛とは気の緩みなのかも知れない。
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Part3 脳をHACKせよ あなたも簡単に「依存症」になる
の章が一番面白かった。報酬系回路を発見した後のラットや人間の忠実な反応ぶりを読むと、生き物も煎じ詰めるとアルゴリズムの塊に過ぎないのかな、と思わないでもない。
塩基とタンパク質を通じての個体統治では、俊敏性に絶望的な弱点があるため、脳があり、その脳を通じた代理統治が人生だと考えると、その脳にどの程度のバグが許容されるのかは、よく分からない。多すぎると淘汰圧を掻い潜れないだろうし、完全を目指して余りに脳がエネルギーを使うと燃費が悪過ぎて生き残れなさそうだ(ネアンデルタール人のように)。結局、今(ご先祖様を含めて)生き残っている、ということは、そこそこバランスは取れているのだろうか。
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「金は何らかの目的を達成するための手段にすぎない」ユダヤ人、ジョージ・ソロスの父ティヴァダールはこう息子に教えてきた。
「金儲けは好きではありません。ただ、うまいだけです。」
冷静・客観的な考えが、自分の思考を防護するのかなぁと思いました(^^)読んでいる途中です、、、(メモ書き)
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タイトルから、この世界を攻略するための指南書のように感じるが、具体な方法や、何かしらの新しい見解を用意しているわけではない。
それは、第2章の『金融市場をHACKせよーー効率良く大金持ちになる「究極の方法」方法』の結末が、投資で大成功したソープやバフェットの次の様な言葉の紹介であることからもわかるだろう。「インデックスファンドを長期間保有しなさい」(個人投資家が金融市場をハックするのは不可能であることを前提としている)。
投資の勉強をしたことのある人や、橘氏の本を読んできた読者であれば、こんなことは既に知っていることだろう。
本書はハック本ではなく、たくさんの本を読み、その本に書いてあることの紹介と、それを元に考えると世の中はこうなって行くのではないかという、推測がなされているだけである。本書を読んで、世界をハックする方法が見つかることはないだろうが、読みものとしては面白い。
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割としっくりくる内容だった気がする。
既存の人たちが適応しづらい現実をハックすることによって、個人での勝利に向かっているというのが新しい視点だった。ただ、モテ、投資に関してはだよねぇ〜となる内容が多かった。ただ、投資の章でのワラントの空売りで儲けるという発想は今までになかった。
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著者のいう「無理ゲー社会」を生き抜くには、社会ルールの仕組みや人間心理を逆手にとった裏道攻略(ハック)が有効だという。戦略書というよりは事例集といった感じの一冊。
「快感回路」や依存症ビジネスなど人間心理ハックのトピックが興味深い。
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<目次>
プロローグふつうの奴らの上の行け
part1恋愛をHACKせよ
~モテ格差という残酷な現実
part2金融市場をHACKせよ
~効率よく大金持ちになる究極の方法
part3脳をHACKせよ
~あなたも簡単に依存症になる
part4自分をHACKせよ
~テクノロジーが実現する至高の自己啓発
part5世界をHACKせよ
~どうしたら残酷な現実を生き抜けるか
あとがき
P159 チクセントミハイのゾーンに入る条件
①短期の小さな目標
②明確なルール
③即座のフィードバック
④制御(自己コントロール感)と挑戦が同時に起こっている
という感覚
P172 オルターの行動依存の6つの要素
①目標;手を伸ばせば届きそうな目標
②フィードバック;報われる感覚
③進歩の実感;向上していく感覚
④難易度のエスカレート;徐々に増す難易度
⑤クリフハンガー;解消されそうでされない緊張感
⑥社会的相互作用;社会的結び付き
P184 ギャンブル版のSDGs
予測生涯価値
P262 富から評判へという巨大なパラダイム変換が
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