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「梟」とよばれる忍者の末裔。梟が住む集落が何者かに襲撃され住民が行方不明になる。誰に何のために襲撃したのか…。唯一残った高校生の史奈が行方不明の住民を探す話。
帯にミステリー×化学と書いていたが、化学はあまり?出てこず。設定が面白くて、楽しく読めた。
続編も読みたい。
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23/12/13〜12/20
梟の力を個性として認めてほしい
特別視しないでほしいと願う史奈
成長、アクション、サイエンス、忍者、いろいろな要素がバランスよくあって楽しめた
続きももちろん読む
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梟の一族の特性は単純に人生において、知識を得られる可能性が増えると言う点でとても羨ましいです。
また、野生で生きるにはデメリットになる部分を、何故DNAが受け継いでいるのか興味を持ちました。
「ひとつずつ、新しくしていこう。」
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今度も初読みの作者さん。
フォローしている方々のレビューに惹かれて買ってきたが、皆さんのお陰で今まで知らなかった作者さんに会えるのはありがたい。
この本もとても面白かった。
冒頭、滋賀の山里の集落が襲われ、いきなり巻き込まれ型逃亡劇が始まる。この“いきなり”“巻き込まれ”で話が動きだすというのがいいねえ。
そこからは、当事者だけでなく警察や記者も入り乱れ、敵味方の見分けもつかない中、〈梟〉の一族という特殊な集団の中で育ったとはいえ普通の高校生だった主人公・史奈が見聞き体験することに一緒に翻弄される。
真相に近づいていけば、今度はその一族が持つ特異な体質に対する遺伝情報を巡るサイエンスミステリーの体。
怪しげな研究所や警備会社が跋扈して、睡眠のメカニズムが語られたり、〈カクレ〉や〈シラカミ〉が現れたり、ここでもまた何が正解か分からず、話の行き先を図りかねる展開に惹き込まれる。
最後は再び山里での忍者もものかわのアクション劇。
滋賀県に住んでいたことがあるが「河内風穴」のことは全く聞いたことがなかった。ネットで写真を見ただけだが確かにそれらしく凄そうなところだなあ。
一族の持つ身体能力が出し尽くされたようには見えなかったのがやや不満だが、最後まで次から次へと楽しむことは出来た。
読み終えて見れば、普通の高校生だった史奈が一族をまとめる統領になるまでの成長譚になっていて、終章の儀式の場面はなかなかに厳か。
いったん収束を見た話だが、史奈の偽物の正体やお堂の中の書物の読み解きなどまだまだ奥は深そうで、続きが楽しみ。
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なんか展開が遅いのは「私おばあちゃんっ子だから礼儀正しく心優しくて何でもそつなくこなせちゃうの〜」感を出したいがためのエピソードが毎度挟まれているからではないかと思ったらもう読むのがしんどいです。
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滋賀の山奥にひっそりと生きる、忍者の末裔の集落で起きた事件が発端となる物語です
(他の方のレビューにある、「もっとアクションが読みたかった」に関しては、文庫背表紙についているあらすじがアクションを予想させる煽り文であるのが悪いと思います。特に「襲撃者と戦い続ける」の一文ですね。これがミスマッチの要因かと)
個人的に、一族の者以外は何者も信用するなとの史奈(主人公)の祖母桐子の教えの故に、史奈自身にとっての敵・味方が目まぐるしいほどに入れ替わる(正確に言うならば、そのように見えてしまうという感じ。後から思えばそれぞれの登場人物は一貫した論理で動いています)のが臨場感があってとても楽しめました。
睡眠を必要としない、という一族の特性と、それを巡る睡眠研究者、一族の特性を引き継がなかった「カクレ」という者、里を降りた者、それぞれの思惑が交差して、しかしそれぞれの真意がきちんと伝わらないところにヤキモキしました。
そして、物語は一族の負の歴史、「シラカミ」という一族にしか現れない奇病を患った者と彼らへの一族の非道な扱いに収斂していきます。
研究者は一族からシラカミになる者をこれ以上出したくなかった。史奈の母希美は、娘がシラカミになるのを防ぎたかった。眠らない一族の中で眠る子供として生まれた者の疎外感、眠りを必要とする人類の中で眠らない特性を持つ一族が感じる疎外感。シンプルに性格が忌避されて希美の許婚になれなかったのを、一家からシラカミが出てからだと逆恨みに走る「村雨」という男の悲哀。
属する集団が変わるとマイノリティが変わるという史奈の言葉も示唆的です。
複数人の日誌が入れ替わり現れるような書き方の文章が苦手な方は読みにくいかもしれませんが、慣れれば臨場感をより強く感じられてよいですよ!おすすめです
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読み始めたら止まらない!
わずか7日間の物語
サイエンス✖️忍者アクションエンターテイメント
とある
滋賀の山間に暮らす、ふくろう、と呼ばれる人々。
忍者の末裔とされる村が、ある夜襲撃に遭い、1人残された16歳の高校生少女が、持てる力を全て使い戦う。彼等は眠らないのだ。
解説によれば作者の福田和代さんは実に多くのジャンルを書く作家さんだとか。
多くのジャンル小説の名手といえば宮部みゆきさん!
福田和代さんを「現代のエンタテインメント小説界きっての剛腕の持ち主」と評している。
はじめのシーンからワクワク、あっと言う間にその世界に入り込んでしまう。
とにかく面白くてとまらない!
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酷くおどろおどろしい前時代的な描写から始まって、でもちゃんと現代の姿として納得できる流れ。
手に取って、さらさらと一気に読みました。面白かった。ついこの間、親の世代(終戦前後世代)にとって、その親の生きた江戸はいまよりずっと身近だったのだと思うことがあったばかりで村のありかたもとてもありそうなことだと思った。