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家族の愛をしみじみと感じる短編集です。
季節毎の花が、物語と共に心に染みてきます。
すいかずらは、「忍冬」と書くそうです。
真冬の雪に遭っても葉をしぼませないことで付けられたそうな。
春の入口に出会って、気持ちを元気にさせてくれる花ですね…。
個人的には、今年の夏は桔梗に囲まれていました。
毎年忘れられない花になりそうです……。
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人情時代物…らしいが、くどくなくらず、さっと抜けていく涼しさがある。が、さっとしすぎていて、おそらく内容は忘れてしまうだろうなぁ。
表題作のいっぽん桜が一番よかったかな。
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胃の腑から苦いものが込み上げて来そうだった にじみ出した涙が、高枕を濡らすにまかせていた 娘のためにしたことを、カネに置き換えられるのを心底から嫌っていた
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桜の季節になると読み返したくなるかもしれない。
「萩ゆれて」が明るいハッピーエンドなので、読者もハッピー!
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花にまつわる人情話短編4編の構成でしたが、どの作品も人情味にあふれた話で良かったですね!
また今回は夫婦を交えた家族の絆というのも良かったです!
山本一力作品は江戸時代の作者の生誕地の土佐と江戸深川を舞台にした人情作品が主ですが、さすがの作風で、どの作品も、主人公がまわりの人達に支えられながら成長していく粋な話にどんどんはまっていっております。
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周五郎の後に読んだ所為だけではないと思います。やはり一力さんは少し悪い方向に進んでいるのかも知れません。
花をテーマに入れた作品集ですが、その持ち込み方に無理にが有るように見えます。なんだか”こうやったら良い。面白い話になる”そんな事を頭の中でこねくり返して、書きたいと思うネタが無いのに、無理やり書いた。そんな感じがするのです。何だか初期の作品の方が”勢い”とか”深み”とかを感じるのです。
じっくり腰をすえて、良い作品を書いて欲しいのですが。
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やはり、江戸人情ものを描かせたら、山本一力の右に出るものは、いないのではないか。
ただ、いかんせん、短編集だと、一つ一つの話が中途半端になってしまうのが残念。
一つ一つの話を長編で読んでみたい。