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犬好きにはたまらない本だと思う。
最後はすっかり騙されてしまいました。
犬目線の短い挿入がとても良かったです。
それにしても偏見は本質を見抜く妨げになることが良く分かるエピソードでした。
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高級住宅地で一人暮らしの老女が殺害された。部屋には、かつて犬を飼っていた痕跡があり、刑事たちは周辺の捜査を開始する。一方、雑誌記者の鶴崎は、あるスクープをモノにするためコンビニでアルバイトを始める。同じコンビニで働く松本の過去を知る鶴崎は、松本が突然犬を飼い始めたことに驚愕するが――。
作中に出てくる犬が苦手な刑事さんの気持ちが分かるぐらいに、私も犬が苦手。それがチワワだろうがポメラニアンだろうが怖いものは怖い。無理なんです。それなのに、愛犬家の老女が殺された事件で、犬を連れている人に聞きこみをしないといけないなんて本当に可哀想と思ってしまった。
松本くんの正体に気がついたミステリー作家は、まぁ、自業自得だよねと思った。興奮して制御できない状態だったけど、あれって普通に犯罪だよね。彼が然るべき処置をとったら捕まるやつですよね?ってなった。旦那さんもいい人だったのに、ちゃんと忠告を聞いていればあんなことにはならなかったのにね。
松本くんの事件での犬の件は、なんとなくそうなんじゃないかなと思った。あんなにシロを大切に可愛がる松本くんが、そんなことをするはずがないと。でも、シロはこれから松本くんと幸せに暮らしていくんだなと思うとそこは良かった。
というか、この話って刑事さん以外全員犯罪者じゃんとか思ってしまった。まぁ、そこには小さき命を守るためという使命感もあるけどね。
2023.1.29 読了
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帯に「貫井徳郎氏驚嘆」とあったので俄然興味が湧き拝読。
期待を裏切らない細部まで練られたプロットと人物描写の面白さに、時間を忘れて読み耽った。犬が好きでない人も楽しめるし、犬好きはもっと楽しめる。ひとつ残念だったのは、物語のキーマンの一人であるミステリー作家の小野寺真希のその後がもう少し事件解決のその後とリンクすると、更に面白かったのにと感じたことぐらい。後は完璧な出来だと思う。
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すっかり犯人には騙された。
いくら松本に前科があるからって木戸さんを殺した犯人だと思っちゃうのは良くないな〜。
読む前は何で表紙の英題「The Dognappers」で複数形なのかなと思って読み始めた。
シロ(チロ)は松本が木戸さんの家から盗んだだけではなく、木戸さん自身も盗んでたとはね。だから複数形かと納得。
小野寺真希のその後はどうなったのかな、と気になる。
読みながら、何ヶ月か前にあったドーベルマンの事件のこととかも思い出した。
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犬目線の描写があり、とても面白かった。犬好きとしては犬が悲惨な状況に合う描写は苦手ですが、多少そういう描写はあるものの、この物語の主役であるボクにとって、幸せな結末になりほっとしました。
ラストの予想外の展開とても面白かったです。
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犬を盗む。一体どういう内容かと思いきや、なるほどなるほど。こうきたか!
ある上流階級の高齢の女性が殺害された。被害者宅からは通帳などが持ち去られ、何故か犬も連れ去られていたことが判明した。犯人の目的は金品か、それとも犬なのか?
捜査にあたるのは、犬が苦手な植村と犬好きな下山のコンビ。
16年前に両親と飼い犬を撲殺したとされる男が服役している。今回の事件の第一容疑者と思われる男に接近するジャーナリストやミステリ作家。
あらゆる人物の登場で、物語の幅がグッと広がって面白くさせてくれる。また、犬目線の章もあり、答え合わせをしているような役割も果たしている。
この作品は映像化してもかなり面白いんじゃないかな?それにしてもミステリ作家の空回りする行動があまりにも悲惨だ。良かれと思う行動も周りから見たら異常にもなってしまう。常に広い視野を持って行動しなければと肝に銘じる。
読後感も良くおススメの一冊です。
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愛犬家殺人事件。突然白い犬を飼い始めた元殺人者のコンビニ店員松本(周防)。周囲から疑われ、情報がネットに晒され、アパートが放火。正義を振りかざす人より、罪人の犬に対する愛情の方が本物だと思う。
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一気に読みました。
真相を知るために勢いをつけて読み進めていったのですが、時々、犬側の気持ちが書かれているページが出てきて、そこでブレーキを踏んで、熱した頭を冷やすことができました。
とても読みやすく、状況把握もしやすいのですが、動物を飼う責任だけでなく、犯罪者の更生問題やネット社会の怖さ、コミュニティの長所短所など、現代社会が直面している問題がどんどん出ています。
動物好きな刑事さんと動物が苦手な刑事さんのコンビの設定が愉快さを出しているし、犬が出る場面は、温かさや可愛さを感じやすくなるし、色々な感情を少しずつ刺激してくれる本だったというのが読了後の感想です。
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愛犬家である資産家の殺人事件。
いろいろな人間の立場から、事件が語られていくので、ラストは、思いっきり裏切られた。
一気読みでした。
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犬は知っているという程犬が活躍するわけでははいが、犬の存在がキーポイント。
人間の更生の問題や野次馬のような書込みなどの問題、刑事コンビの案外優秀な捜査など見どころ読みどころ満載で、ラストもスッキリして面白かったです。
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殺人現場に残されていたのは、愛犬の痕跡。
それを追うのは刑事だけじゃなく、ミステリー作家であったり、謎の動きをするコンビニ店員だったりと…
犬の周りには、いつのまにか誰かしら人の気配がある。
まるで犬がすべての動きを把握しているかのようで、とても不思議なミステリーだった。
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3人+刑事2人+犬
で
進んでゆく
サスペンス
罪を償って
社会復帰している
人だって
いる
ほんと
その通りなんだろうな
って思う
それぞれの
キャラクターが
分かりやすくて
とても
読みやすかった
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大好きな犬の現状や問題など絡めてノンフィクションかと思うくらいリアルで、人物設定もわかりやすく読みやすかった。結末もほんわか温かい、シロ良かったね。
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情景描写がわかりやすく、スラスラと読めた。中高生にもお勧めしたい一冊。ただ最後の伏線回収は期待していたほどではなく少し残念だった。
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楯岡絵麻シリーズの作家さん。コンビニの店員、殺人事件を追う刑事、愛犬家の作家、が交互に描写されて、どこに繋がるのかと思ったら、最後の数ページで息を飲む展開に。「犬」をメインにした発想も面白かったし、読み易い文体でサクサク読めた。