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発想から展開までがすごく面白くて、うわーこれぞ純文学って感じなんだけどいかんせん長い…
半分くらいの量だったら大満足だったかもしれない。すごく好きな感じだったのに、長いなーと思わせられてしまった時点でちょっと半減かな。
結構やりがちなクリーニングの受け取り忘れ、気をつけようと思った、怖い。。ファンタジーのような、ホラーのような。はぐれんぼうちゃんっめいいなってタイトルのセンスも全て好き
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読み終わってこの作品はSFファンタジーとして読んでしまいました。
クリーニング店で働く主人公優子が長く引き取りのないクリーニングを持ち主に戻す展開から息もつかせぬテンポで旅をして、いろいろな出会いなど読む手が止まりませんでした。
そしてクリーニング倉庫での摩訶不思議な事ばかり、子供たちが燃料燃焼のためのスイッチを押すシーンではSF映画を見ている感覚になってしまった。ラストはどうなるか読んでからのお楽しみ。続きがあるような予感ぜひ期待しています。
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あらすじから、ほのぼのしたファンタジーなのかと思いきや、読み進めていくうちにディストピアものだと気づいた。
優子が「はぐれんぼちゃん」たちをまとって辿り着いたのは、現実世界で上手く生きられない人たちが、自分の得意なことだけを仕事として生きていける施設。でも、その動力源は…真相に近づくにつれて、背筋に冷たいものが突きつけられる。
誰かの救いになることは、誰かを傷つけることでもある。誰も悪くはないけれど、一番悪いのは、想像力を働かせない普通の人たちなのかもしれない。自分の仕事だけをこなすことは、楽ちんかもしれないけど、全体を俯瞰して見た時にどんな役割をしているのか。それを知ろうともせずにただこなすだけの人たち。もちろん想像するためには、それをするだけの余裕が必要だけれども。
真実を知った優子がどんな行動を取るのか。ぜひ、最後まで読み届けてほしい。
色々と考えさせられるお話でした。
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クリーニング店で働く主人公・優子が、朝起きたら、長い間持ち主が引き取りに来ない衣服に覆われていて、それらを持ち主に返す旅に出る「出発」編と、持ち主に衣服の返却を拒まれ、途中で出会った「仲間」たちと、持ち主が引き取りに来ない衣服を保管する倉庫だった場所を訪れる「倉庫」編から構成される長編小説。
新聞の書評を読んで興味を持ち、クリーニング店に引き取りに来ない衣服たちそれぞれにまつわる人間ドラマを追っていくような小説かと思って読み進めたら、全然思っていたような話ではなく拍子抜けというか、正直ちょっと期待外れだった。
本作は、ファンタジー的な要素が多分に入った、メタファー盛り沢山の純文学作品という印象。個人的には、小説からのメッセージはうまく受け取れなかった。
「倉庫」のシステムは、理想的なように見えて、ある種のディストピアではあると思うが、優子の相対し方にもあまり共感できなかった。
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クリーニング店に預けられたまま忘れ去られた「はぐれんぼ」たちと旅へ…、と書くと、なんとなく牧歌的な感じがしますが、とにかくいろいろ怖くて気持ち悪くて、SFというかホラーというか、という気持ちで読了。
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著者初読み。
不思議なお話だったが、見事に吸い込まれていった。
持ち主がこない衣服、ふとそんなことを考えたこともあったような、そんな懐かしい気持ちもあり(クリーニング店とは全く関わりがないのに(笑))。
そういえば昔、預けたお気に入りのサマーセーターが無くなったこともあったなっと、クリーニングを超えて昔の洋服へと思いが続く。
結末も不思議なものだったが、やっと旅が終わったのかといった感慨。
また、自作を読みたいと・・・楽しみだ。
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クリーニング店の『はぐれんぼちゃん』
人は生きているといろんな荷物を背負うけれど、近くに置いていたいものもあれば、少し距離を置いておきたいものもある。背負いきれないものは一度捨ててしまってもそれは間違いなく人生の瞬間では一緒に過ごしたもの。
知らぬ間に増えていった荷物も
まだなんとか背負っていけるから
君の分まで持つよ だからそばにいてよ
それだけで心は軽くなる
なぜかMr.Childrenの『GIFT』がしっくりくる青山七恵さんの『はぐれんぼう』でした。
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孤独の沼の底をともに歩いてくれる本だ。一緒に歩く煩わしさをわかっている者の距離感を保ちながら、旅は道連れ、と気配だけが届くような本だった。
結末は……どうなんだろう。どうなんだろうと思うことがそのまま、自分はどうありたいんだろうという考えに繋がっていく。
久しぶりに純文学を読んだと感じた。
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自分には合わなかった。
真夏に読む本とは真逆な表紙からしてそんな気がしていた。
前半は重たくて面白さがわからず、後半ようやく勢いが出てきたぞと思ったら、よく分からないまま終わってしまった。
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クリーニング店で出る持ち主不明の預かりもの“はぐれんぼちゃん”その行方を追って行くと思いがけず怖いお話でびっくりした。“人は生きているいろんな荷物を背負うけれど、近くに置いていたいものもあれば少し距離を置いておきたいものもある。背負いきれないものは一度捨ててしまってもそれは間違いなく人生の瞬間で一緒に過ごしたもの”