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一見生き方に対する思考が異なる2人の青少年を中心とした話・・・
2章からこの本の構成に気付き、異なる視点で2人の関係を読み進められていきます。
生きがいではなく、死にがい。
プラスな話ばかりではありませんが、何の為に、その試みを、仕事をやっているのか、考えさせられました。
目標と目的、確かに逆転する事が多く、心に刺さり、後半になるに従い、一気読み。
本作は螺旋プロジェクトの1冊との事で、他の本も気になりました。
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「生きがい」(または「死にがい」)をテーマとした朝井リョウらしい作品。他人と比較することでしか生きがいを感じることのできないというSNSが普及した現代を風刺している感もある。小説として客観的に見ているとその滑稽さが良く分かるが、現実ではSNSを駆使して無意識に他人よりも優れているところを探していることに気づきゾッとすることがある。日常で感じるなんとも言えない感情を巧みに言葉にする力に関して朝井リョウは抜きん出ていると思う。
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雄介にゾッとする反面、自分を重ねたり同情したりしてて、もう うわ〜!って感情ぐちゃぐちゃになった。難しかったけど言い表せない感情が癖になりました
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コテンラジオの構造主義(レヴィ=ストロース)回を聴いていたところ、なんとなく本作と重ねて理解できるところがあったのでめも。
・二項対立は本質的でなく、グラデーションをある一定の箇所で切り分けただけ
・ある対象の定義は文化圏によって異なりがあり、対象そのものを指し示す言葉は存在しない(極論)
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生きる目的と手段が逆転してるというテーマ。10年前に読んでいたら刺さったかもしれないが、今はもう抜け出したかな。
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途中までは起きない友達にそんなに献身的になるタイプか?と冒頭とのミスマッチさに違和感を持ちながら読んでいたけれど、与志樹の回あたりから「もしかして...」となり、弓削の回からほぼ確信し、智也の回で的中してしまいゾワっとした。もはやミステリーもしくはホラーだよ。助けに来た智也に主張をぶつける雄介の言葉が刺さる。やっぱり朝井リョウはすごい。ごりごりに体力を削られるけれど、でも読みたくなる作家さん。
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ある程度年齢を重ねると、生きがいと死にがいの差異が無くなるような気がする。生きがいの成就が転じて死にがいとなるような。
その死にがいを朝井さんがどんな風に書かれたのだろうと思っていた。ちょっと、内容が違った。
小説の冒頭には、読み急ぎたくなるストーリーがある。植物状態となった親友に寄り添う若者の姿。
そして、そこから、彼らが小学生から大学生まで過ごした平成という時代が丹念に書かれる。各時代の連作短編の構成。ラストは、植物状態と思われていた青年の意思が動き始める。...そして、次の近未来に繋がっていくのだと思うのですが。
「小説BOC」の螺旋プロジェクトの平成を描いた一冊との事です。プロジェクトの中の小説とは知らず読んでしまったので、途中、朝井さんぽくないなとか、ちょっと変わった挿入話に、無理するな〜。とか、迂闊な感想。共通のルールがあるんですね。
素晴らしいメンバーのプロジェクトですので、全部読んで、全作品が繋がる瞬間を味わいたいなと思います。
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作家さんが違うと同じテーマでも全く違う話になるんだなぁ。。
うーん。
正直あまり好きでないなこの話。
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朝井リョウさんのエッセイや小説は何冊か読んだが、この本にはあまり注目していなかった。
螺旋プロジェクトのシーソーモンスターをよんで、この本も読もうと決めた。
集団のグラデーションとか、集団になると問題の核が分からなくなるとか、すごく納得。
最後は、この終わり方になると思わなかったな。
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螺旋プロジェクトということで手に取った本。
うーん、とにかく疲れる。
雄介と関わる人間が、自分自身のイタイ部分にに気づいてしまった葛藤を描いた短編集みたいな感じで、とにかくモヤモヤした気分になり、最後に伏線があってスッキリ終われるわけでもない。
あまり好きになれない作品でした。
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雄介には嫌悪を抱くけれど誰しもが雄介になりうる一面を持っており、生きがい?を求める登場人物達の苦しみに心が抉られるような思いでした。
螺旋シリーズなので元も子もないですが、海山伝説が出てこない本作が見てみたいと感じました。
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中公文庫の企画である螺旋プロジェクト、このルールに縛られすぎてて物語が退屈なものになってる感がある。
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8組の作家による「螺旋プロジェクト」の1作。
1作品目なので本プロジェクトの面白さはまだ
感じることができていませんが、1作品としても「螺旋」状に話が進んでいるのを噛み締めながら楽しめました。
一人の人物をフォーカスした短編の集まりでありながらも、全編にわたり絡んでくる堀北雄介と南水智也の動きを追う展開は螺旋状にぐるぐる回りながら話が進んでいく様で面白い構成でした。
内容は「生きがい」や「対立」について論じ過ぎていて、ストーリーがどこかちぐはぐでこじつけているように感じてしまいました。
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☆3.81(細か……)
取り扱ってるテーマの面白さが流石というか、あとがきを読んでも難産とは思えない素晴らしい構想。
弓削2の後編で少し読みにくかった印象はあるが、かなり面白かった。うんうんそういう人ね、いるね、わかるわかるとやや嘲笑うような気持ちになったり、そんな自分の醜悪な部分にゾッとしたり、否わたしはこういう人間になると奮起してみたり。おそらく朝井先生の手のひらの上で転がされている。
生きがいとか生き方とか死に方とかに思いを馳せる作品ではあるが、どちらかというと人生そのものよりも、こんな人生をと夢想する人間の内面にスポットが当たっている気がする。
雄介などに腹を立てるシーンもそこそこあって、なので読み返そう!とルンルン心を躍らせることはないかもしれないが、読んでよかったと思える作品。
螺旋プロジェクト……どうしよう、あまり近未来とか時代小説とか読まないんだけど。連歌みたいで面白いから手を出してみたい気持ちも。ほかの作品は、買いはせず借りてお試ししようかな
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螺旋プロジェクトの1冊目として読みました。
生きがいってなかなか難しい。
私自身は今までこれと言ったモノもなく過ごしできたように感じます。きっとこれからも。
ただ、学生の時は人との比較、というか何らかの勝負を密かに行っていたような気もします。
今でも相対評価はされていますが、コレは絶対無くならないだろう。何かを決める時はやっぱりある物の中でそれらを比較して優劣をつけてるので。
さて、雄介と智也について、なんで相反する性格のようなのにずっとくっついているんだろうと。実際には自然に離れて行くんだろうけど、離れない関係にモヤモヤしながら読み進め、最後のほうで智也の体が不自由になり、もどかしさが募りました。
智也にはホントに元の体に戻って欲しい。
さてさて ホントはどの順番で読めば良かったのか?
次はシーソーモンスター読みます。
しばらくは螺旋プロジェクトです