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ラクダやワニやオランウータン。
江戸に、そんなに色んな動物がいたのか。
想像すると楽しくなってくる。
そんな動物に振り回されるのが、ちょっとへっぽこだけどまじめでいい人な幸之進。
草花や動物が大好きな福助と一緒に動物絡みのトラブルに奔走する。
一生懸命なのに、なんでだかちょっとひどい目にあってしまって気の毒ながらつい笑ってしまったり。
平手造酒や勝海舟のような実在の人も出てきて興味深い。
テンポよく最後まで読ませてくれた。
後日談にはちょっとしんみり。幸之進、その後どうしたのかな。。。
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歴史が苦手で時代小説を読むなんて思ってもいなかったのですが人生分からないものです(大袈裟)
山本久幸さんの小説は現代でも幕末でも心根が綺麗な人しか登場しない。世の中そんな甘くないと思う方も読んでみるときっとその冷めた心が温かくなるはず。そんな山本幸久さんの世界が味わえる1冊でした。 そして山本幸久さんの作品ら読後感が毎回素晴らしい。
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江戸時代、オランダ船に乗ってやって来たラクダが日本全国を回った話は知っていますが、その他の動物はどうなんでしょうね?
江戸末期の有名人が入れ代わり立ち代わり登場するエンターテイメント。
幸之進が抱いている、お夕の方の思い出が切ない。
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愉快、愉快。途中、何度吹き出したことか。本読みながら、こんなに笑ったのは久しぶり。さすが幸久さん。歴史上の人物含め、愛すべきお人好したちが動物たちと繰り広げる笑いと涙の大騒動。「わたしはどうしてここにいるのだろう」哀しみと人間たちへの警鐘も。「ふだんは頼りなさげなのに、いざとなると人一倍頑張って困難に立ち向かい、物事を解決に導いていく。そうした話を自ら吹聴せず、聞かれても恥ずかしそうにするだけ」の主人公。「ひとも獣もつまらん殺生は避けたほうがいい」で江戸無血開城⁈そうか、下屋敷は動物もひとも皆が公平に暮らす理想郷・天竺だったんだ。
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山本幸久さん久々だ。まあたくさん読んでんだが、ある日アヒルバスが最初だろうかな。独特のお茶目な、でも一本芯が通ってる主人公が印象的、ドジばっかりでもないんだよね。江戸時代は珍しくてこんな書くんだねと、現代風の江戸言葉と思いきやガッツリ時代小説ですね。動物が珍しくて変わった鰐にオラウータンに出てくるが、最遊記にまとめるとは、まさかや〜森の石松、鼠小僧次郎吉、西郷どんが出てきたずいぶんバラエティー色のだね。にしても地味な主人公がって事。
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ユニークで終始ほんわか。ドタドタ喜劇のようでい歴史上の有名人までちゃんと登場。孫悟空にも絡めてすごく計算されて作られたお話なのかと。もっと丁寧に読み込めば、噛めば噛むほど味が出てくるんだろうね。個人的にはラストの畳み掛けが面白かった。
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荒唐無稽感のなんと豊かなことよ。それだけ、江戸は遠くなった。私が子供のころはまだ祖父母からご維新の話を聞いた年寄りがいたが、今その距離にあるのは第二次世界大戦。時間がつくってくれるものは確かにある。
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とっても楽しく、すごく癒されました。
山本幸久さんってどこかで見たなと思ったら、私が好きな映画などのノベライズでお名前を見たのですね。
ほんとにキャラが癒しで、まるで会ったことがあるように分かりやすい。時代物で実在の人物が出てくると興ざめする私も、全く嫌じゃない。
図書館でジャケ借りをしましたが、久々にとっても好きな本に巡り会えました。
予約ばかりでろくに本棚を見る暇がないのか気がないのかのいつもですが、未知の素敵な本に巡り会えるのは図書館の醍醐味だということを思い出させてくれた本です。
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な~~~んと、山本幸久が時代小説。
「何でまた?」と読んでみれば、確かにある意味立派な娯楽時代小説ですね。それにしてもこのキャストは。。。
歴史的人物として若き日の勝海舟、鳥居耀蔵、島津斉彬、岩瀬忠震、講談・浪曲の世界からは平手造酒、国定忠治、鼠小僧(いずれも実在)。これらを互いに絡ませて話を進めちゃうんですからね、ちょっと無謀(笑)。平手造酒とか忠治と若い人は知らないでしょうね。ただ登場人物の絡み合いで笑わせてくれるのは山本さんの得意技ですね。
表紙に描かれる3人の主人公、お人好しで失敗ばかりの幸之進、草花や獣にしか興味のない福助、可愛いけど男勝りの藩主の妻・小桜。そこに駱駝、豆鹿、羊、山鮫(ワニ)、猩々(マントヒヒ):いずれも各章のタイトルやオオカミ、豚、ペリカンまで現れてのドタバタ騒ぎ。エピローグでしっとりと上手くまとめあげ、とてもユニークな娯楽時代小説でした。
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2023/8/22
大好き山本幸久作品。
もっと流行ってもいいのに。なぜだ。
作者の名前が地味だからか?w
今回もめちゃめちゃ楽しく読んだ。
流石に江戸時代だから流珈琲はなかった。
最後にちょっと歴史上の人物の種明かしがあってドキドキした。
みんな概ね元気に暮らしていたようでよかった。
勝って苗字気になるなとと思ったら勝海舟だったりね。
読んでて楽しい本、貴重やで。
みんなもっと山本幸久を読んで幸せになればいい。