紙の本
不思議な感じの超短編
2007/07/13 20:23
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サイン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「超短編」小説が36本つまっている。
文字は大きめで、読みやすい。
文庫版にしてはめずらしく、
カラーの絵がたくさん入っていて、楽しい。
『はじめての文学 村上春樹』とかぶっている作品も
いくつかあったが、そういうのを読み飛ばしても、
一日楽しめるだけの分量はあった。
『うさぎおいしーフランス人』と似た感じではある。
ただ読み比べてみると、『うさぎおいしー』の方が、
なんとなく「新しい」という感じはする。
この本のある小説には、『ねじまき鳥クロニクル』の
ある登場人物と同じ名前の人物が出てくるし、
村上さんが経営していたジャズバーを想像させるような物語もある。
その意味で、今から読むと、ちょっとなつかしいという感じもある。
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すごい。読まず嫌いで読書しない人にはとりあえずこの本がお薦め。学校の教科書くらいしか小説というものに触れてこなかった人にはこの本は衝撃的なはず。短いから忍耐力もいらないし。本が嫌いな人にお薦め。
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村上春樹のギャグ満載。
本当にユニークな文体で、ユニークな登場人物だと思う。
僕も、普段の会話で使おうかと思う…
あなたの周りにはドーナツ化してしまった人はいますか?もしも海がめの集団が襲ってきたら、どうやって戦いますか?
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大体この短編を読ませたら物凄くウケて呉れる人と笑いどころが分からないと言ってくれる人とに分かれます。
私は大体ずっと芥子のように笑い転げてた人です。
「インド屋さん」「ことわざ」「アンチテーゼ」「トランプ」
「ドーナツ化」が特に好き。
あ、あとワタナベ氏も♪
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実は春樹さんの長編は読んだことのない私・・・・
短編なら読んでみようかな♪
うんっっ♪読みやすくて、おもしろい☆
春樹さんの物語に触れたい人、
この本からなら簡単にはいれるかも♡
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短編集、というか、村上春樹と安西水丸の、良い具合に力の抜けた作品同士がかみ合って、そして少しスパイスも効いていて、何だか楽しい気分になれる。
例えるなら、世界に少しだけ切り目を入れて、誰も気付かない程度に横にシフトさせたような感じ。
「えっと、そのことは知ってはいるんだけれど、変だな?なんか変だな。」
そんな気分になれる。
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どれもこれも4〜5ページで完結してしまう、超短編集なので
ちょっとした時間に読みやすい。
そのなかの「虫窪老人の襲撃」の中で、主人公が夕食の支度をしている。
「んーと、茄子とニンニクのスパゲティーと、いんげんのサラダですね」
これだー、と思って買い物メモに「なす」「いんげん」を追加する。
コロッケを作ってくれる女の子がお歳暮で送られてくるといいのにな。
そんなわけで
「コロッケ」「海亀シリーズ(勝手に命名)」「インド屋さん」「もしょもしょ」
などがお気に入りです。
こういう文と安西水丸さんのイラストが雑誌に広告として掲載されてたら
やっぱりJ・プレスのジャケットを買いにデパートに行っちゃったり
パーカー万年筆を手に取ったりしちゃうのかな。
私は・・・うん、しちゃうんだろうな。
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読む Reading
ごぞんじ村上春樹の超短編集。安西水丸のイラスト入りで、ナンセンスでお遊びのような短い話がたくさん読めます。村上春樹を日本語で読みたいあなたに最初の1冊としておすすめします。
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村上春樹ワールドの、短編集。
安西水丸のイラストと相まって独特の世界が繰り広げられる。クールなような、くすっと笑うような・・もうなんとも表現しようがない、独自ワールド。
話に出てくるものは普通のありふれたことだったりするのに、そこから作り出される話は村上春樹ならでは。だって、鉛筆削りから、こんな話が紡げるだろうか・・?
全体に漂うcoolでsophisticatedな空気・・あとがきに、この短編は広告に使われていたと書いてあって、納得。
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女の子にプレゼントできる文庫本と思います。オススメ。村上さんには珍しく関西弁の文章「ことわざ」が掲載されてます。
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割と最近読んだのがこれ。
超短篇集です。ユーモアだらけでむちゃくちゃ面白いです。笑わせてもらいました。笑
1話につき5,6ページくらいでしかも文字大きめでかなり短いです。
「天使のハンマー」の替え歌の「朝からラーメン」なんかもあって。原曲知らないんで機会があったらぜひ聞いてみたいです。
安西さんの絵も村上さんと同じような空気が流れてる気がして、見事にハマッていたのですごいなぁと思いました。
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内容(「BOOK」データベースより)
海亀の執拗な攻撃から僕らの身を守ってくれた秘密兵器とは?ヒトは死んだらどこにいくのだろう?―読者が参加する小説「ストッキング」から、オール関西弁で書かれた「ことわざ」まで、謎とユーモアに満ちた「超短篇」小説が36本!(さらに替え歌「朝からラーメン」のおまけ付き!)絶好調の村上春樹=安西水丸“nice&easy”コンビが贈る「村上朝日堂」小説特集号。
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や。面白かった。
でもそれだけじゃしょうがないので(笑)、
「どこをどう面白かったのか!?」と考えてみた。
安西さんと組んで作られた本は、村上の文章と安西さんの絵との関係が面白いのが魅力なんだけど、今回は、まぁ驚くぐらい、たくさんの、村上の「創作短編」がポイントだと思う(エッセイにあらず。というのがすごいと思った)。
そしてこれがまた荒唐無稽なわけですよ(笑)。
だってタイトルからして「夜のくもざる」って何?って思うでしょう?
少なくともワタシは「くもざる」っていう名称の物体が何なのかはわからなかった。
「くも」と「さる」から連想するものはあったけどね。
でもそれが「くもざる」となると「なんじゃそりゃ」だったし、それが「夜の」だって‥(笑)。
そんなの想像出来ないじゃないですか。
でも、本の中では、ちゃんと息づいているんだよね。
そして安西さんのイラストが絶妙な隠し味を与えていて楽しいの一言。
見ても読んでも楽しかった一冊でした。
で、読んでみて、前述の「くもざる」をはじめとする謎の物体は、「これは何か?」と追求するものではないみたい。
「くもざる」は単なる名称というか記号というか、「しるし」でしかない。
その「くもざる」が本当にいるのかどうかとか、その生態はどんなものなのかとか、そういう事を論じる(または考える)必要はないわけで。
だから毎晩自分たちを襲っては、香取線香で撃退されたり、フリオ・イグレシアスの「ビギン・ザ・ビギン」に撃退されたりするのが「海亀」であっても、地下鉄銀座線で「大猿」が跳梁しても、「アンチテーゼ狩り」をしにボルチアに行ってしまっても、「何訳の分からないことを!」と怒らずに、この記号ともいえる「しるし」が起こす、飛躍とアンバランスさを楽しめばいいのだと思う。
村上って結構こういう作品を扱うのも上手いよなぁ〜。
最近、江國香織もこういう作品を書いているけれども(『とっておき作品集』など)、まだ江國自身そこに自分なりの理由とか法則づけが出来てないみたいで、読んでいてもあまり面白いとは思えなかった。もう少しこなれたら面白いのかもしれないけどねぇ…。
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2008.07.29. あれ?再読ではないかしら。なんだか記憶にある小咄ばかり。それにしても、よくこんなどーでもいーおもしろい話を思いつくもんだなぁ。「インド屋」最高です。夏バテ気味な私は「インド」が足りてないのかも。
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引っ越しても、本棚を整理しても、大事に持ってる本です。
18歳の私はこの小説に収録されている
「夜の汽笛と物語の効用という話」という2~3ページの小話を
引用して口説かれて、落ちてしまったという。。
(初めての彼氏との話ですが、これに勝る告白は今のところない)
当時は口頭で話してくれただけだったから、
どうしても手元に欲しくて、本屋さんを探して回り、
やっと見つけた時は嬉しかった~なんて。
今でも、宝物の1つです。