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主題がお菓子だというのは把握していたけれど、給糧鑑の側面が大きくて、なんだか思っていたのと違ったと感じてしまった。
帯の文面に引っ張られすぎて、印象が違うなぁと。
マムロ羊羹→間宮羊羹で押し通すのは無理があったと感じていたので、結局ただの勘違いで終わってしまって残念。
あとは、読みやすくて、軽い文体だからこそ、重めのテーマを扱うにはもう少し掘り下げが必要だったのではと感じる。
最後まで感情移入できず、物足りなさが残ったので残念。
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面白かったです。大変なこともたくさん起こるのに、さらっと過ぎていく。主人公のワコが強いから。力強く、最後まで引き込まれた。
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昔、祖父がつくったどら焼きを食べ、そのおいしさに「風景が見えた」と感動した主人公、和子(ワコ)。
弾性ばかりの和菓子職人の世界に飛び込み、祖父がつくったまぼろしのどら焼きをめざして奮闘するYA小説です。
女性である、ということで、当初は職人の先輩たちから邪険にされたり、その努力と才能で少しずつ認められてゆく様子を僻んだ動機に嫌がらせをされたりするものの、次第に頭角を現してゆく様子は、YA作品ではおなじみの展開です。
この作品の特徴としては、身近にあるようでもその製法や奥深さを知ることが少ない「和菓子」という世界に注目した点や、祖父の生涯を追う中で太平洋戦争下の軍隊生活についても知ることになるという展開でしょうか(物語の舞台は平成)。
真摯に「和菓子」に取り組む主人公のけなげな様子に先輩職人たちが次第に心を開いていく様子は心温まりますし、祖父の作ったどら焼きに近づこうともがく姿は応援したくなります。
読み終えた後には思わず餡子が食べたくなるような、温かい読後感の物語でした。
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何だか私の期待が大きすぎたのかも。
面白いんだけど、
ちょっとうまくいきすぎな気がする。
戦争をテーマとして使うのだから、
もう少し踏み込んでも良かったような。
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子どもの頃に食べた、祖父のどら焼きの味が忘れられない和子(わこ)は、自身も和菓子職人の道を歩み始める。
しかし製菓学校を卒業して奥山堂に就職した和子を待っていたのは、男ばかりの職人世界。なかなか工房に立たせてもらえない荒波の中でひたむきに努力を続けていく一方で、和子は祖父の過去についても調べていた。そして祖父が太平洋戦争に出征していたころに「お菓子の船」と呼ばれていた船に乗っていたことが分かり……。
読んだら和子が作ったどら焼きと羊羹が食べたくなる話でした。特にどら焼きが食べたい。
和子が努力して和菓子職人の道を駆け上がって行く一方で、祖父のことを出会った人の口から語られるのを聞いて、特別な「どら焼き」の秘密に迫っていくのはミステリーのようでもあり。作中で語られた「間宮」については、まったく知らなかったので、興味深く読みました。しかも実際に存在していたとは。
読んだ後に「お菓子の船」って呼んだ人のネーミングセンスが最高だなと思いました。その名前を聞くだけでちょっと幸せになれるので。
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和菓子を今すぐ食べたくなる世界感。そして戦争のこと。通常結びつかないことが、交差して興味深く一気に読むことができた。
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残念だけど、僕には見えない。
でも、大好きな菓子はある。
この本を読んで、子供の頃に食べた時の気持ちとか、家族との団欒をおもいだしました。
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主人公が菓子職人を目指して孤軍奮闘する姿に興味を持って読みました。
次第に理解者が増えてきたり、お菓子作りの取り組み方にも興味津々でした。
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祖父のどら焼きを再現するために和菓子職人を目指す主人公。
お菓子食べて風景が見えるという設定が面白い。でもほんわかとしたファンタジーではなく、給糧艦「間宮」のエピソードを軸にしたシビアな面もあった。
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お菓子の船どら焼きの秘密甘いものが大好きな私はとても楽しく読めました。和菓子の職人になるのを反対していた母が祖父の気持ちを知る優しい人だったのは叔母と母が店番するというありがとうがいきかうお店もうそんなお店にぜひ行ってみたくなりました。
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主人公は、幼い頃に祖父のどら焼きを食べて見えた光景をもう一度見るために、和菓子職人になり、その味を追求し続ける。
ただお菓子の話だけでなく、戦時中の補給艦の話など、初めて知ることもあって興味深かった。
ただ話は少し単調で、最終的にどら焼きはできるんだろうな、早くそこにたどり着かないかなと少し飽きてしまったところはあった。
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初読み作家さん
マムロ=間宮?
どんでん返しがあるかと思いきや、そのままスルー
間宮の話をもっと深く知りたかった。
ムショーに餡子が食べたくなります。
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おじぃちゃんのどらやきを目指して和菓子職人として一途に菓子と向き合う姿に感銘を受けた。
女性の和菓子職人がめずらしい頃に頭角を表して…という成長物かと読み進めていくと第二次世界大戦の海軍の話へ。
間宮が攻撃されて惨状が描かれているところは、お菓子の船というタイトルとかけ離れてない?と思ったけど、実際にあったことなんだと真剣に読んだ。
こんなお菓子の船はもう作ってはいけない!と深く心に刻んだ。
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タイトルと表紙で「読んでみよう」と手に取りました。
初めて読む作家さんだったので、面白いかとっても不安でしたが、読み始めるとどんどん次が気になって読み進めてしまいました。
「祖父のどら焼きを作りたい」という一心から精一杯修行し、祖父の経歴を辿ったりと場面や時間、時代が移り変わっています。
本当に実在した給糧艦「間宮」そして間宮羊羹を題材とした物語と知って、とても驚きました。
戦時中にこんな船が実在したなんて、兵隊さんたちはとても心待ちにしていたことが伝わってきました。
そして主人公ワコの祖父川本を指導してくれたトメさん、何と会津出身とのこと。どうりで聞き慣れた言葉だなぁっと思いながら読んでおりました。これを読む私は会津在住なもので。
ワコのこれまでの強い思いが、周りの人々を動かしたのだと感じる物語でした。
私も間宮羊羹、そしてワコが完成させた祖父のどら焼きを食べてみたいです。
甘い物が大好きな私は、只今和菓子屋で働いております。それもあって、この本はとっても興味深い一冊となりました。
ワコの熱心な思い、心の片隅に置きながら毎日和菓子屋でのお仕事頑張ろうと思います。
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祖父徳造のどら焼きを求めて精進するワコ。給糧艦間宮で戦地の兵士のために作られた間宮羊羹、その先の戦後復興で作られたどら焼き、間宮の思い出や徳造や曽祖父も思い出を共有する人々に支えられて、ついに辿り着く風景の見えるどら焼き。間違いなく絶品の物語でした。