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【家族3人がそれぞれに抱える秘密】過去に生きる夫、秘密を抱く妻、本心を隠す娘。ドイツでの7日間が家族を変えてゆく。THE ALFEEのリーダーが綴る大人の愛。
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THE ALEEのリーダー、高見沢俊彦の第3弾小説「特撮家族」の出版と同時に、
文庫化された、第二弾の「秘める恋、守る愛」である。
この作品は、恋愛小説であると同時に、家族小説でもある。
ドイツへ留学中の娘をテロや移民問題の観点から、日本に帰国させようと、
偽りの理由で、夫婦でドイツ旅行を画策するところから、物語は始まる。
娘を思い、会いに行くという始まりは家族小説の要素を呈しているが、
それだけだと、守る愛だけで良いように感じてしまう。
そこで、疑問に思う「秘める恋」である。
これを語ってしまうと、ネタバレにもつながるので言えませんが、
父・母・娘という3人家族のそれぞれの視点から物語が進んでいく、
それぞれの思いが、交差していく。
本の表紙にある湖と十字架は終わりに近づき、重要なファクターとなる。
文庫化にあたり、書かれた追加の「出会い」というあとがきに関して、
作品への思いなどを綴られていてこれも良かった。
去年の2月ごろ単行本で読んだのだが、
文庫化に伴い、第3弾「特撮家族」のついでに買って、
久々に読み、忘れてる部分覚えてる部分、さすがに、読めば思いだすので、
そんなに忘れてはいないが、やはり最後のほうは涙が・・・ってなって、
あとがきである「出会い」でも涙が・・・ってなりました;;
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ALFEE高見澤俊彦さんの著書。「音叉」に続き拝読しました。12月29日にALFEEのライブ参加後読み始めました。
①ドイツが舞台となっていますが、情景描写が細かくて情景が浮かんでくるようです。歴史的背景の考察も細かく描かれています。
②内容は、タイトルの「秘める恋、守る愛」
の通り、家族3人それぞれの心情の動きが細かく描かれています。夫の青春時代の濃い、妻の寂しさ、満たされない思い…軽めの男性との火遊びはちょっとダメだけど(笑)娘の洞察力すごい。
高度経済成長下の古き良き時代が思い起こされます。
「オール読物」に約一年間連載されていたとのこと、
ツアーや楽曲制作の合間に少しずつ書き進められたのでしょうか。才能すごいと思います。読み応えのある一冊です。