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紙の本
チベットの歴史=ダライ・ラマの歴史みたい
2023/04/19 21:00
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
240頁中、第1章の80頁はダライ・ラマ前史で、残りは歴代ダライ・ラマの歴史なので、「1400年」の歴史の中で600年余りが160頁。大体、南北朝合一や朝鮮朝の成立、洪武朝の途中以降を起点にして、日本、韓国、中国の歴史を書くようなものだ。800年余りはそれなりに書かれているが、実質的にチベットでの仏教渡来と発展の歴史だ。第2章はゲルク派の発展とダライ・ラマ制度の成立及び1世から12世、第3章は13世、第4章は14世を書いているので、「物語 近現代ギリシャの歴史」のように「物語 近現代チベットの歴史」の方が内容に近いような感じがする。
エレーナ・ペトローヴナ・ブラヴァツカヤとオルコット大佐の神智学協会がオカルトなのは言うまでもないが、これ抜きで欧米社会及び日本とチベットとのつながりは避けて通れないだろう。ブラヴァツカヤとヴィッテ伯爵はいとこだから、案外と狭い感じはする。
刊行と14世の「無邪気な遊び心」がバッティングしたが、さて著者は「ダライ・ラマ法王」をどう見るのだろうか?「無邪気な遊び心」なる言い方からして常習犯なのだろうが、見ている人は見ていても黙っていたのか?まるで問題を起こした神父様は他の司教区や外国に移して誤魔化していたカトリック教会やカトリックに帰依したユダヤ人に見舞う運命を知りながら見捨てて「祈りを捧げて」いたのに「ユダヤ人問題の最終的解決」なる「偉業」に貢献した元SS将校の逃亡の手助けには熱心だった教皇ピウス12世を見ている感じだ。
この本で言及されている米中国交樹立で切り捨てられたチベット人ゲリラは14世の自伝に書かれていたが、殺生を禁じる戒律に反する行為に身を挺していたのにCIAと14世に見捨てられたのだから、救いがない。絶望して信仰を捨ててキリスト教やイスラームに帰依したりボン教の信徒になったり、中には中国共産党の支持者になった人もいるかもしれない。こう見ると僧兵や加賀一向一揆で本願寺派の門徒と高田派の門徒が内ゲバしている日本の仏教史が特異なのかもしれない。
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