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いっそ軽いトラウマとも呼べるほど、日常にチラチラと思い出す漫画がてんこ盛りです。爆弾おにぎりとか、ちぎれたボタンとかがそうです。あと包丁の抜けないカボチャ……!
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ありがとう、北村薫。
この本と、この著者と出合えたのは、あなたのおかげです。
超寡作の著者のわりと新しい作品集。個人的に『美しき町』『奥村さんのお茄子』が双璧。前者は昭和30年代の地方都市が舞台。工場とその従業員家族が住む団地のある町での、夫婦の日常を描いた物語。後者はSF、といってもやはり日常が舞台で、ある日電気屋の主人の前に現れた女(宇宙人が地球の女の子のコスプレをしている)に「昭和43年6月6日に何を召し上がりましたか?」という質問をされ、その日の記憶を引き出す話。どちらの主題も「当たり前と思っている日常が、本当は何にもまして素晴らしいものである」ということです。
読むたびにいろいろな発見ができる漫画は、この本が初めてでした。絵も超ウマいし。
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もし、結婚することが決まったら、この本の「美しき町」を読んでください。あなたのおじいさん、おばあさんも昔は若く、こんな風に「夫婦」の形を作っていったんだと覚えておいてほしい。時代こそ違え、夫婦ってこういう風に成長していくものじゃないかな、と思わせてくれるお話です。
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常人にはない、マッタリと、だがあまりに鋭い視点を見せつけらる短編集。解釈できてない話もあって「深い」と言ってしまいたくなる。
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自分が感じたことって、相手にはなかなか伝わらない。だから「うれしかった」とか、「悲しかった」とか、内容の浅い、出来合いの言葉で語ってしまう。高野氏はその感情を、ひとつの作品で伝えようとする、数少ない漫画家です。
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[嬉しくってご飯なんていらないよって時も悲しくてご飯が喉を通らないときもあの日の続きなんだ」棒がいっぽんから始まる人生。思い出せる忘れられたままの記憶
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絵が上手な人だな、と感じます。普通の人は描かないようなアングルや視点から描かれているところがあり、不思議な気分んになります。
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るきさん、は妹に勧めされて読んだことがある。。あとは挿絵でやけに背筋のすっきりした絵を書く人だなあと思ったくらい。今読むと結構疲れる。。。情報量が多いというか、、緻密。これなんだろう、、と思っていたら本の中に佐藤さとるの名前が見付かって納得。そうだ絵本だ。絵本の緻密さだ。
多分、自分にゃまだ早い。5年、、10年後読んだらまたカンジ変るかも。
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超絶技巧のマンガ家、高野文子の珠玉短中編集です。日常の見慣れた景色の中に素晴らしいファンタジーがあるということ。ここまで見事に描いた作品を、私は他に知りません。
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短編集ですが全ての作品について小一時間は語れそうなほど良い。「東京コロボックル」「奥村さんのお茄子」のような、普通の日常を舞台にしたファンタジーやSF大好き!でも一番好きなのは「美しき町」です。本当に美しい。
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07/01/22
「もうおうちへかえりましょう」に紹介されてたから読んでみた。深い。深すぎてわからん。じっくり読んでみる。
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お気に入りの高野文子作品。
白黒だけなのに、昭和の懐かしい空気がリアルに伝わってくる秀作。
読んでいて魂がゆさぶられまくって、時間など忘れて引き込まれました。
読み終わって数日経っても、あの独特なシビレを感じていたほどです。
高野文子先生は、世間も百年に一人の天才だと認めるほどの方だとか。
読む価値は、ビルゲイツの財産と代えたって足しにもならんほどあります!!(笑
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何度も何度も読み直している。改めて面白さにため息。「美しき町」「バスで4時に」「奥村さんのお茄子」が特に好き。
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この人の漫画は不思議な空気感がある。独特な構図のせいだろうか。
最後の「奥村さんのお茄子」は秀逸。この作品だけでも買う価値あり。
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あなたの好きな漫画家は誰?
と問われたら、多分一番最初に頭に浮かぶ人。
高野文子先生は日本漫画界、いや全世界的漫画界の宝です。
この人の漫画は宇宙みたいです。
大きくて解明なんかできっこなくて得体が知れない、だから惹かれる、ぞくぞくする、興奮する、果てがないから見上げるたびに新しい星を見つける。
そんな宇宙感が、歴代の高野作品の中でも最もわかりやすく出ている作品がこれではないかと思います。
この空間掌握というか、スペース感はなんなんだろうか、異常だと思います。
本作に収録されている作品は、どれも時代背景はバラバラですが(奥村さんの茄子などは未来か現代か過去かわからない笑)、
昭和の匂いがするところは、やはりその時代に、高野先生の思い、があるのかなあと勝手に思っています。
冒頭に収録されている、美しき町、は特に好きな作品ですが、小津安二郎監督の映画を思い出させるような、その名の通り、穏やかで美しい作品です。
徹夜で迎えた、夜明けの町の風景をベランダから見つめる二人の情景は、静かで、美しく、たっといものに感じられます。
夜明けの、空気が変わってゆく感じと、静寂さの遠くにかすかに聞こえる工場の音を、あなたも二人と一緒にきっと感じることでしょう。