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クトゥルー・ケースブック三部作の二作目。
原作の二部構成の形式に近づけながらも、よりクトゥルー神話との結びつきが強まった巻だった。
本編とは違いながらもその空気を感じさせるパスティーシュらしさ、予想していなかった形で登場する冒険譚、そこからラストに繋がる流れなど、引き続き面白く読めた。
三部作の完結が楽しみ。
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左腕が欠損し左側の顔も負傷した男が保護された。その男は自分自身の名前も生い立ちも分からなくなっており、ただ“ルルロイグ”から始まる忌まわしい言語を、保護された精神病院の一室に書きなぐっていた。ホームズとワトスンはこの男の身元とどこから来たのかを探る。
第一部は序章といった感じだったけれど第二部はホームズとワトスンも慣れたもので、かなり冒険譚的にも面白くて一気読みしてしまった。
第一部の決闘から約15年が経ったということでその間にワトスンもメアリーと結婚したり、また世に知られているホームズの物語もいったん幕を閉じたあとの話。物語中に少しずつ語られる断片からあの事件を手掛けたんだなと知れるのも楽しい。
そして謎の人物から推測できるものから徐々にしぼっていき、ワトスンとともに命がけのハンティングに出かける。まさに命がけだし、途中で挿入される人物の手記もまた面白くおぞましく楽しい読書だった。
第三部ではどう終わりをみせるのか楽しみでもある読書だった。
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ホームズとクトゥルフの2作目。ホームズとワトソンもすっかり歳をとり、クトゥルフとの戦いに疲れも見せているなか、また彼に出会うというそのシチュエーションはホームズ好きにはたまりませんでしたが、途中の日記はとにかく長くて元々クトゥルフが好きなわけでは無い私にはちょっと辛かったです。
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ホームズ×クトゥルー、パスティーシュ第二弾。
私はどちらかと言うとホームズよりはクトゥルー寄りなので、この内容だとパスティーシュというよりはパロディっぽく感じてしまうな。特にルルロイグの正体はありえないと思ってしまった。もちろん教授の勝手な思い込みでニャルラトテップの手の上で踊らされているだけという「裏」があるのかもしれないが。やはり論理の人間であるホームズと、現実の論理とは無関係なところにいる邪神とでは、よほど上手く扱わないと噛み合わないのかも知れない。ま、一冊目と同じく「祭り」ですな。さて三冊目でどのような結末を迎えるのだろうか。