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タイトルに対する答えは、「勝てる人もいるし勝てない人もいる」しかない。興味があるのは、どの程度影響する可能性があるかということ。その知見を知るために読みたい
#教育は遺伝に勝てるか?
#安藤寿康
23/7/13出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3XQWavD
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遺伝についての考え方が科学的な根拠とともに解説されている。
教育は遺伝の発現をいい方向に促すために必要だという考えはしっくりきた。
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遺伝も教育も不可分なものでどちらも大事といった論旨で理解しているけどなんか違う気がする。
全て遺伝子のせいにはできないし、全て教育のせいにはできない。
でも明らかに僕たちはそれぞれの持つ遺伝子に行動を左右されている。
これは僕のためのメモだが、教育よりも認知に関心があるかもしれない。
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遺伝=親から受け継ぐもの、ではなく持って生まれたもの。
「遺伝をこの世界で形にしてくれるのが教育だ」
「教育なしに遺伝は姿をあらわさない」
教育が遺伝的素質に文化的環境を与えてくれるからこそ、遺伝が表現される場が作り上げられる
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環境に左右されるほど遺伝の影響は弱くない。
だけれども遺伝で全てが決まるほど世の中は単純じゃない。
白と黒の間にある多彩な色の交互作用があることを忘れてはいけない。
視野が広がる一冊。
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タイトルに惹かれ購入。
中高で学習したメンデルの法則についてはじめに述べられており、遺伝と環境が成長に与える部分について分かりやすく読み進めることができた。
やはり、遺伝の影響は環境よりも大きい。圧倒的である。また、何がどのように遺伝するかは完全にランダムであり予測できないが、環境と遺伝の影響率について、以下のような事項が数字で示してある。
身長…遺伝80-90% 環境10-20%
知能(児童期)…遺伝41% 環境33%非環26%
知能(青年期)…遺伝55%環境18%非環24%
知能(成人期)…遺伝66%環境16%非環18%
成績…遺伝(小)25-55%→(中)14-40%
*理数系の科目の方が遺伝率は低い。
パーソナリティ…遺伝35-50%環境0%非環50-65%
*精神疾患・発達障害も環境0%
遺伝子の組み合わせは無限にあり、それゆえに一人ひとりの個性が生まれる。中には珍しい遺伝子の組み合わせにより、いわゆる「どちらの親にも似ていない子ども」も生まれ得る。
子育てする身として、諦念を持った上で子どもに関わるのが大切だと気づいた。楽観的に。
遺伝とは直接的には関係ないかもしれないが、この本を読んで、自分の心に突き刺さったのは「そもそも個性的であること、何らかの才能を発揮すること、志をもって人生を貫くことをよかれと考えること自体が、一時の流行にすぎません。」という一文。自分は改めて出来もしないのに完璧を求めるエセ完璧主義者だと気付かされた。
先日読んだ思考の整理学と通ずる部分がある。
肩肘張らず生きていきたい。前向きに。
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さまざまな事例を交えながら、「子育ては遺伝or環境」論争に、一定の答えを得られた。私自身教員の端くれとして、また親として、子どもたちへの働きかけに限界があるのではないかと考えていたので、ある程度すっきりした気分ではある。難しい内容が非常に平易で書かれているので、ストレスなく読み終えることができた。
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主に双子を対象に遺伝の傾向+環境の影響を調査した結果が語られます。
中学生くらいだと遺伝&環境の学力に与える影響が結構大きくて震えました。親ガチャ!
でも遺伝も環境も絶対じゃないので子を育てるのに解はなし。遺伝かーと気楽に考えつつ、一人一人の子に対して試行錯誤していくのは変わりないですね。
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「教育は遺伝に勝てるか?」
親や家庭の環境が関わるとされている学力、知能、非行、飲酒喫煙などの例外を除き、多くの側面で共有環境の影響はほとんどないのが事実である。その効果量は数%だけで圧倒的に遺伝や非共有環境の影響が大きい。
しかしその数%でも自分が見える世界に少なからず変化を与える。親として、他者として、関わりを持つとき変化を与える可能性があるのであれば、少しでも良い影響を与えられる素敵な人でいたいと思った。
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一卵性双生児と二卵性双生児を比較して、遺伝の影響の度合いを測る、という手法が面白かった。
印象に残ったこと
・タイトルに対する結論「教育なしに遺伝は姿をあらわさない」(あとがきより)
・まっとうな養育環境であれば、子どものパーソナリティには大した違いはない。→気楽に子育てしよう、てことか
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遺伝は教育よりもはるかに大きな影響を与える、さはなさは、遺伝をこの世界で形にしてくれるのが教育でもある。一卵性双生児の比較研究から、遺伝、共有経験、非共有経験の寄与度を測定しているところが説得力ある
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興味深い内容だった。自分が今まで「遺伝」について感じていた「薄々気が付いていたこと」や「モヤモヤしていたこと」を、丁寧に言葉やデータで説明してくれていた。
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双生児の研究という分野が興味深く、東大教育学部附属に双生児、三つ子の募集枠があることを知りました。「遺伝をこの世界で形にしてくれるのが教育だ」「教育なしに遺伝は姿をあらわさない」というメッセージが伝わったとすれば大成功です。(241頁)」とあるように、ふたごのエピソードに出てくる同じ体験が、その後を形作ることもあるようでした。遺伝を引き出す体験が何になるか子どものうちには見極めることは難しいとも感じました。
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全てを理解できてないけどすごく面白い内容だった一卵性双生児の比較研究など興味深いものが多かった。遺伝はすごい。
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生きるとはなんだろうか。
自分とはなんだろうか。
これまでいろいろ考えてきたような気もするけれど、整理すると、上記のようなことに収斂させることができるのかもしれない。
最近気になっていることの一つは、遺伝。
自由意志を想定しようとしても、その基礎となる自己を確定しようにも、たどり着くのは受精卵となることを考えると、そんものはない。
という結論に至らざるをえない。
だとすると、残るのは、遺伝、環境・偶然、ということになるのではないか。
だとしても、意志、自由みたいなものをなんらかの形で信じることなく、この人生を歩み続けることはできない。
ように思う。
そうした、疑問にも一定程度、考える手がかりをくれたという意味で、よい本だったように思う。
高校生の頃、理解したつもりの、生物学としての遺伝に関する話。
なんだか理解が面倒で、ほぼ読み飛ばしてしまったのは、怠惰のせいか、退化なのか。
退化でないことを願いたい。
すばらしい新世界が生む格差
本章では育つ社会によって遺伝と環境のあらわれ方が異なるという事例を数多く紹介してきました。そこで見えてきたのは、環境が自由になればなるほど、遺伝的な差がはっきりとあらわれる社会になる可能性があるということです。
え?社会が自由で平等になれば、人々の差がなくなることになるんじゃないの?
そうではなくて、そのときこそ一人ひとりの遺伝的な素質が自由に表現できるようになり、その結果、そこにあらわれるあらゆる差は、遺伝的な個人差が生み出したものになるというわけです。
(中略)
誰にも目由が与えられた「すばらしい新世界」では、とりもなおさず、遺伝的なその人自身があらわされ、個人差が広がることになるのです。それをいま民主的な国で起こっているような分断に陥らせることなく、異なる人々が互いに協力しあう社会をつくるにはどうすればよいのか。子育てについても政治制度についても、環境のあり方を考えるとき、同時に遺伝についてもきちんと理解をする必要があるのです。
P210-212
そもそも個性的であること、何らかの才能を発揮すること、志をもって人生を貫くことをよかれと考えること自体が、一時の流行にすぎません。ボトムラインは、まず生き抜くことです。それすら大事業です。個性や才能や志は、その人の時代と環境で見つかる人もいれば見つからない人もいる。それは遺伝と環境の条件の偶然が生み出す必然です。あなた自身の人生をふり返ってみても、そうだったのではないでしょうか。あなたのお子さんも、きっとその子なりに、その必然を生きていくはずです。
P240