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身近な人が亡くなった時、その人の歴史を少し覗いて近くに感じたいという点に共感。
取り巻くキャラクタも素敵だし、初めての一人旅の心情なんかも良い。
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やっぱり宮本輝さんの旅物はとても良い。
そして、どの作品にも言えるが、登場人物も素敵すぎず、悪すぎず。
主人公が、だいたい上品なおじ様なのも良い。
とても良い時間を過ごすことができた。
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謝られている彼はぽかんとしていた。使っていた他人の筆記用具をうっかり胸ポケットに入れてトイレに行くことなんか、よくあることなのに、そんなに謝らなくてもいいよと笑って言った。
だが、ぼくは冷や汗が背中に噴き出しているのを感じた。宿痾(しゅくあ)という言葉が浮かんでいた。
「これが俺の宿痾だ。俺という人間に巣くっている、ちょっとやそっとでは治らない病気だ。蘭子ちゃんが言いたかったのは、このことだったんだ」
とぼくは思い知ったのだ。
確かに、そうかもしれない。
しかし、私には、そこまで・・・・・・・・
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妻の会社の上司の方からいただいた小説で、初めて宮本輝さんの作品を読んだが、素晴らしい内容で一気に読了した。
これまでミステリーが、特に東野圭吾さんが好きな私にとっては手にすることのないジャンルの作品だった。
しかしながら、主人公の康平にとにかく共感するところが多く、いくつかの場面を手帳に残したほど。
妻を大事にしつつ二人で元気に長く過ごしていきたいと、あらためて感じさせてくれた貴重な作品に出会えたことを、妻の上司に感謝。
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この本を読み始めて灯台に興味を持ったら、ひょんなことで、本当にひょんな偶然が重なってある灯台に登ることができた。
圧巻の美しい景色を見ることができた。思い出の作品になった。
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静かでゆっくりとした話の展開が、悲しみの重さをじんわりと感じさせる作品だなぁと。本に挟まれていた葉書の秘密を追いかける、ミステリーの要素もあり面白かったです。今まで灯台というものの存在を意識したことはなかったけれど、そんな旅もいいなぁ。と思わせてくれた。
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愛する妻が亡くなって、その妻が残した謎を追う展開で話しが進む。その謎は、自分的には全然たいした事に思わなかったけど、宮本さんのうまい文章と、それでいてテンポよく進む展開、そして所々に出てくる心に残る言葉に惹きつけられた。
「いまを生きる人間にとっては過去の歴史は手に負えない。史実など根拠がないのだ。過去にそれを記した人の意のままだ。自分に都合のいい改竄や捏造はやりたい放題だったかもしれない。」
この文章がすごく心に残った。
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宮本作品、二冊目の読了。非常に読みやすい。登場人物も少なく混乱することがなく自分には合っていた。色んな引用がが出てきてよき言葉に出会えるのも良い。
年を重ねるごとに思う色んな感情をうまく表現しておりしみじみした。
解説の藤岡陽子さんもよかった。
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妻を亡くして気力を失った中年男性が、ある日、本の隙間から、妻が隠した一冊の葉書を見つける。その謎解き、即ち妻の過去を知り、妻がそっと残していたメッセージを究明するために、灯台巡りの旅に出る。その過程で、3人の子どもや親友達との対話を重ね、生きる希望を取り戻して行く。最後のシーンは圧巻である。
毎年12月は、公私ともに忙しくなる。だからこそ、今年を振り返る時間を意図的に作りたい。ところが、振り返る度に、ネガティブな自分は、今年出来なかったことを思い出したり、目に見える他人の実績と比較して、卑屈な気持ちになる。
この本は、気持ちが萎えて落ち込んだ時、自信を取り戻したい時にオススメの一冊である。この小説には、誰であっても立派な人生を生きており、深い意義があるんだと、灯台の温かい光のようなメッセージが込められている。
風が吹きすさぶ寒い海辺に、ポツンと立つ孤高の灯台。それは、万人を分け隔てなく平等に照らす神様のような存在。灯台巡りに少し興味を持った。昔は「灯台守」という職業もあったらしく、その仕事や生活環境についても調べてみたくなった。
また、ラーメン職人としてのこだわり、阿吽の呼吸で成り立つ調理人の仕草や動線など、作者の緻密な取材記録を垣間見ることができた。
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読後
宮本輝さんはやはりいいと思った。いつも人の中に忘れていることを考えさせられる。
相変わらず一気に読んだ。作品中に出てくる
灯台をネットで検索しながら読んだ。行けるところは行きたいなとも。
しかしながら、主人公の読んだ本には手がつけられないなと思った(笑)
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町のラーメン屋の主人が、亡き妻に送られてきた知らぬ名前からのハガキの謎について、探し妻への思いをより深める話。
派手さは全くないが、出てくる人物が皆等身大であったかい。
流石、宮本輝!
ほっこりしました。
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亡くなった妻宛に届いた謎の葉書をきっかけに主人公の冒険がはじまる。謎の葉書をもとに旅してる過程で、妻の過去や新しい自分を発見していく物語。この本を読んだ中でとても印象に残ったのは「永遠のなかの一瞬なのではなく、一瞬のなかに永遠がある」という一文。どういう意味か今はわからないけど、きっと人生のヒントになることだろうなと思った。この文の意味が完全にわかるようになるのはいつかわからないけど、自分自身成長して、意味を理解できる時がくれば良いなと、楽しみに過ごしていこうと思った。
話の展開がすごいゆっくりで結末もスッキリ解決!って感じではなかったかな。でも、登場人物がみんな人情深くていいなーって思った。これは繰り返し読む本になりそう。
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令和6年5月
宮本さんの本だから、手に取る。
灯台を旅するって本。
だけどねー、イマイチ入り込めなかったな〰️。
だけど、この本に出てくる森鴎外の本はちょっと気になるなー。
主人公が何回も読んだんだって。