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帝国の圧政により苦しい生活を続けるレーエンデの人々が1人の英雄の導きで奮い立ち戦う、これぞ革命の物語といった印象の二作目。
前回は、これは革命と言えばまぁ革命ですが…みたいな所はあったけど、序章で「革命の話をしよう」という文言があるだけに少し物足りなさを感じる部分があった。
今作は序章の文言通りに人々がイメージしやすいThe革命といった感じの物語。そのため物語の進行も非常に分かりやすい。ただその分前回よりはファンタジー要素は少なめと言った感じ。
前作がホビットなら今作は十二国記といったイメージ。
今回も主人公は少女な訳だけどここまで女キャラに自立やら尊厳やらを叫ばせておいて必ず彼女達に恋愛させたり彼女達の心の重要な支えは男であるところが何だか勿体ない気もする。
最後にテッサが望むことがかつての「女の子」である自分の願いであったことにも勿体なさを感じる。
大好きな人と添い遂げたいことを最後の願いにするなら「女の子」である必要はない。
女の子から1人の人間としてテッサとして成長した筈が、最後に「女の子」に戻ってきてしまうところが残念。
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今まで読んだ中で1、2を争うほどリアルに心に突き刺さるファンタジー。
子供の頃に読んだような、めでたしで終わるファンタジーではない。
容赦なく主人公たちに降りかかる展開は、まるで現実にこんなような事が起きたかもしれないと錯覚してしまうほど生々しく、同時に心を直接掴んで揺すぶられるような衝撃があった。
普段ファンタジーを読まない人も、読む本に迷ったら必ずこれを読んで欲しい。間違いなくファンタジーへの見方が変わる作品だ。
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連作物の2巻というと、どうしても小休符的な内容となってしまいがちですが、この作品は違いました。
私の中で最高峰のファンタジーとも思えた1巻をも凌ぐ重厚な仕上がりだと思います。
言うなれば、「凄絶な愛の物語」。
勇敢な愛、残酷な愛、絶望、、主人公たち各々が進む道には各々の"正しさ"が存在するはずなのに、
それでも立ちはだかる叶わないこと、やりきれないこと。。
全体としてみたら救いのない物語だった、のかもしれません。
けれど、私はそこに希望を見たし、彼らの行動からも言葉からも人間の根元にある大切なものを受け取れた気がします。
1巻とほのかに(がっつり?)交わる部分もあったり、、ヘクトルという単語が出るたびに嬉しくなる自分がいました笑
息を呑む展開多々、、クライマックスでは涙腺崩壊でした。
3巻を読むのが楽しみです。
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レーエンデ国物語の第二部。
第一部から約100年後の話。
今回も辛い結末だった。
レーエンデ解放のため義勇軍のリーダーとなったテッサは死刑になるし、ルーチェはのちに第二代法皇帝になり、「残虐王」と呼ばれレーエンデ人から忌嫌われる孤独な生涯を送ることになる。
テッサは英雄として最期まで闘い続けたけど、ルーチェ(ルチアーノ)は民・神・自分自身に絶望してしまったことがとても悲しい。
第3巻はどうなるのか、気になります。
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「では諸君、仕事の時間だ」
──怪力無双の少女テッサが先導を切る。村人の危機を救うため自ら戦場に出ることに志願した彼女は、幾多もの困難をものともせず戦い抜く姿は誰よりも強く圧倒的な存在感を放っていてかっこよかった。ある事件によって名家出身の身分を捨ててテッサと共に生きる覚悟を決めた少年、ルチアーノ。彼の賢さは至るところで発揮されていき、その頭角を徐々に表していく様はとても痛快でした。本書を読み始めたならば、ぜひとも彼の生き様を最後までしっかりと見届けてほしいと思う。しかも今回の登場人物で、1巻に登場した人物を彷彿させるなぁと感じるものがあったり(自分的に…!)、前巻からのちょっとした繋がりを知ったりするとワクワクするし、思いを馳せることができたのでそんな工夫はとてもよかった。
英雄となった少女は最後まで誇り高き英雄であり、愛するものたちを守りたいと思う揺るがない信念に胸が震えました。とても切なくて胸が苦しい展開ではありましたが、最後まで読んで物語の核心に触れたとき、胸にポッと光が灯したように暖かくなるような…気付かされた多くのこと、大切なメッセージを受け取れたことに感謝したい。
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この度は凄惨な場面が多く、一層救いがない。全5巻だそうなので、まだまだレーエンデに自由はこないってことなんだろう。
ルーチェがルチアーノに戻り、『残虐王』と呼ばれるまでになった絶望を想像すると、これまた悲愴だ。
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第二部。初めの第一部を購入した時に第三部までの発売日が書かれていたので、勝手に三部作と思い込んでいたのだが果たして次で革命の話は幕を閉じるのだろうか?今回は前作の約100年後の物語。
主な登場人物は、始祖ライヒ・イジョルニの血を引くダンブロシオ家のルチアーノとダール村出身の怪力自慢で幸せな花嫁になることを願うテッサ。この二人が出会い翻弄されながらも望む革命の物語。
テッサの決断には心が締め付けられた。レーエンデの人々への思い、自分の夢、正気と狂気の葛藤、願う未来を切りひらくために諦めない信念、心が折れるようなことが何度もありながら選び進む姿には良い未来が訪れて欲しいと願わざるをえなかった。せめてひとりの人としての幸せが訪れてほしいと思いながら読んでいたので、少しだけ救われた気持ちとその後に残された失意の結果に色々な感情が混ぜこぜになっている。
何かを成すには何かを犠牲にしなければならない。その犠牲は望むものの対価たり得るのか?武力はある種の突破力にはなるが新たな遺恨を残すことにもなり、全ての人が同じように望むわけではないことを突きつけられた。しかし、人として生きるために団結する手段になる。それをどう活用すれば力となり、より良い未来に繋がるのか?信念は強く受け継がれていき、知識はレーエンデの人々が人として生きるための助力となる。そんな期待をしつつ次の第三部を待とう。
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SL 2023.9.9-2023.9.12
1巻読了の時点で2巻の本作を用意していたので続けて読む。今回は「革命のはなし」ではあったけど、やっぱりわたしには合わなかった。これにてラスト。
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「革命の話をしよう」で始まる大河ファンタジーの第二弾。前作に続いて幻想的な世界で繰り広げられる物語に魅了された。
物語は終盤まで王道を歩むが、第12章の「短い夏の夢を見た」という短い文章で劇的に転調する。
映像化するならロングショットにしかないと思われる最終盤の展開には賛否があるだろう。私もしばらく呆然としてしまったが「革命には、このような出来事はつきものなのだ」と理解することにした。
次巻の発売を待ちたい。
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テッサとルーチェの心の葛藤がよく描かれていた。テッサはレーエンデ人に裏切れ最後は拷問で死ぬときも信じていたが、ルーチェは最後にはレーエンデ人を憎み虐殺法律まで作っていた。次作には誰がテッサの意思を継いでいくのかが気になります
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ようやくレーエンデの旅から帰ってきました。
テッサ強い。強すぎるよ…その怪力じゃなく、レーエンデの未来を思うその心が。つらく長い旅でした。
レーエンデの未来が希望あふれる世界でありますよう、続編に期待します。
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衝撃の連続でした。
戦争中のお話なので、前作より暴力表現がかなり多いです(苦手な人は苦手かも…。)
あと、BLっぽい要素がいくつかあって少しびっくりしました。
でも、主人公たちが自由を取り戻すために奮闘する姿には心打たれました。
レーエンデに希望を残すために自ら磔されたテッサと、全てに絶望して壊すルチアーノの対比が悲しかったです。
ハッピーエンド…にはならなかったけれど、テッサが残してくれた希望が3巻に繋がってくれることを祈るばかりです。
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一作目で世界観の理解度が深まったことによってより面白く感じた。3作目も楽しみだけれど、この先、物語が終わってほしくないとも思う。
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神の子誕生から100年以上。レーエンデの人々は法皇庁に虐げられていた。逆らえば、容赦なく命を奪われる。そんな中、レーエンデの結束を呼びかけ、革命の急先鋒となったテッサ。
しかし、神の子の力は絶大。恨みは恨みを引き起こし、レーエンデの人々の苦難は続く。
テッサはまるで、ジャンヌダルクだった。カッコイイが悲しい…
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今回も最高に面白かった
この壮大な物語をもっと読みたい、600ページじゃ足りないよ
美しくも残酷なファンタジー、テッサの残した革命の炎は消えずに燃え続ける……次の物語、はよ