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泣けた泣けたです。昭和40年代ごろでしょうか?
その頃、分裂病で入院してらっしゃる方々の病棟でのお話しです。
ひたむきに生きてらっしゃる加減に心がバシーンと打たれたです。
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実は私、この本から入って大ファンになりました。人間ってちょっとでも世の中のシステムから外れた人間を排除したがります。”普通”って何なんでしょ?自分の中にも差別の意識がどこかに染みついています。この本を読み、そんな部分を持っている自分にも嫌気がしました。帚木氏の作品はいろんな事について考えさせられます。本書のラストはあまりにも悲しい・・・。
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物語は それぞれ異なる時代に幾人かの人々の引き起こしてしまったやるせない罪の物語から始まる。
そして 精神病院の病棟へと舞台は移るのである。
外界からすっかり隔絶された閉鎖病棟ではなく 生活も外出もある程度自由である準開放病棟であっても、世間から――極端に言えば身内からさえも――ある意味では閉ざされた空間なのだ。そんな中でも 患者たちは退院の日を思い 懸命に暮らしているのである。
互いに必要とし 必要とされる、という気持ちは外の世界にいる者よりも もしかすると強いのかもしれない。そんな中で起こってしまった殺人事件なのである。しかし この殺人事件そのものがこの物語のハイライト というわけではない。起こってしまったこと事態は悲しむべき出来事であはあるが、そこに至る過程は涙を誘うものである。自分を捨てても大切なものを守ろうとするかけがえのない気持ちが溢れているのだ。声を荒げることもなく静かに穏やかにひたひたと。それは 困難な何かを乗り越えてきた故の静けさ穏やかさなのではないかと思われる。人を救うことは自らを救うことに通じるのだろう。
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普段私たちが目にする事の無い精神病院を入院患者の目を通して書いています。
精神病院内の日常やそこで起こる様々な出来事、現役精神科医の作者が描くヒューマンドラマ。
小説の中で登場人物の心理描写は秀逸です。
1995年山本周五郎賞受賞
わたしはこの賞の受賞作は好みの本が多いですね。
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自分の人生において数少ないマジで泣きそうになった一冊。筆者は医者。それだから出る説得力というのもあるのだろうが、それ以上に本の優しさに引きつけられた。本読んでこんな事思ったの初めてな気がする。
総じてこの人の本はボクは好きです。内容だけじゃなくて、文章や構成もすぐれてると思う。中学生三年の時に初めて読んだんですが、それ以来、毎年一回は読み返してる。
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7年前本屋で平積みになっていて、この筆者の本は読んだことがなかったけど「試しに買ってみよう」と。
読みながら涙がこぼれました。
大好きな本です。
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閉鎖病棟の中で生きる人たちはなんて純粋で無欲なんだろう。あたしたちの方が病気なんじゃないかとまで思わされる。きっと彼らは彼らなりに幸せなのだと思う。大事件が起きるまでがけっこう長くて、もうちょっとテンポよく進んでほしかった。心の病に理解がある人じゃないと赤裸々な描写が生々しすぎてちょっと辛いかもしれません。
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ちょっとイメージしていた内容と違ったのだけど、後半一気に読みました。(盛り上がりまでが長い。)最後は泣けました。(2006/2/7)
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この人の本を読んでいると医療に従事している人ってほんとすごい。
文章が鉄のようだ。
昔読んだときには、高校ぐらいだったので、チュウさんの身内は薄情だなあ、と思ったが、実際自分がチュウさんの身内だったら同じかも。どうだろう。難しいとは思う。
秀丸さんは悟りを開いているかのようだ。人に疎まれながらあんな風に生きているのは本人も辛いものなのです、ってなるほどな、と思いました。
あと主任がチュウさんの身内に言うところ。本当に頭が下がる。
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こんなホノボノ病棟ばかりではないが、病棟として考えるのではなく、健常人と自らを信じている人達にも「何で生かされているのか」「何でいきてゆくのか」は同じ問いであろう。
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戦後からその後約30年のお話です。
始まりは唐突で、なんの関係があるんだろう・・・と思いながら読み進むにつれ関連性がわかっていきます。
途中までたるかったのが、中盤に差し掛かると感銘が深まっていった・・・
実家から10分位の所に、地元では有名な精神病院があった。
中学に入ると、その近辺は学区に入り、仲良しのお家に遊びに行くにもそこの前を通らなければならなかったりした。
今は明るく清潔な建物になったけど、私が中学の頃は、窓の鉄格子が怖く、そこから人影が見えたりすると走りたくなったもんだ。
退院を希望する患者の家族が、発症当時を思い出し退院に対して不安を口にすると『精神の病気も、糖尿病などと同じ慢性的な病なのです。完治したとは言えないけれど、治療でよくすることが出来るのです。退院しても、病院と縁が切れるわけではないのです。ちゃんとお薬を飲み、最初は二週間に一度、後々は一ヶ月に一度の通院をしてもらいます。それをちゃんとしていたら、恐れることは無いのです』と言う件があった。
肌の上に出来たおできは腫れたり血が出たりで、病の深刻さが他人に伝わりやすい。
が、内臓や心の病は推し量ることしか出来ない。
内臓も心も、病んでる人にとっては同じようにとても痛くて苦しいのだろう。
私が中学の頃には、歪んだ情報が流れたり、無駄に怖がったりしたけれど、今は薬が開発されたり、適切な治療が施されたり、随分と変わってきていると思う。
病院関係者だけでなく、一般の人たちも、正しい情報を知る必要があるなぁ・・と思う。
それにしても、面白かったのに、時間がかかってしまった・・・
実はここの所、二十四の季節五を見始めてしまい、ゴールデンウイークを良いことに宵っ張り三昧^_^;
ところが手元にはまだ季節十九までしか来ていなく、ついに十九まで見終わってしまったのだ・・・
あと五話・・・いったいどうなっちゃうのよぉ・・・・・・・・・・
今回、初めて泣いてしまいました・・・・・・・・・( ̄^ ̄゜)
一話一話が大騒動で大どんでん返しがあるだけに残り五話、余談が許せません!
待ち遠しい・・・・
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現役精神科医が描く閉鎖病棟・・という勝手な先入観から思っていた内容と違ったのでいつになったら核心に迫るのか中盤かなり退屈。まあ、最後少しほろりときたかな。
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山本周五郎賞とタイトルで買ってみたら当たりだった本
穏やかな気持ちになれるんじゃないでしょうか
ハハキギさんは大好きな作家さんになりました
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精神病院の話だけど、陽だまりの様な
暖かな気持ちで読了。
一面を垣間見れたようで今までの偏見の様な物に少しだけ光が差しました。
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精神科病棟、家族や世間から疎まれ遠ざけられながら生きていく患者たち。「精神科の患者イコール危険」というのが偏見、誤解 であるということを教られる本でした。