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【静かなやさしさが皆をつなげる長編小説】震災の直後にネムオがツイッターで始めた言葉遊び。会ったことはないのにつながっている人々の日々を描き、穏やかに心を揺する傑作。
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取り留めない感じが感情移入を阻害する。
ちょっと苦手なタイプかも。
あらすじ(背表紙より)
何をしていましたか?ツイッターに投げられた質問に思い思いの答えを返す人たち。問いの全文が知らされるのは答えが出揃ってから―小説家のネムオが震災後に始めたそんな言葉遊びが、さまざまな場所にいるさまざまな男女の人生を丸くつないでゆく。この著者にしか書けない、静かだけれど力強い長編小説。
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読み終わるために、読み終わった。
とりとめもなく、視点を変え続けるお話。
とてもネット的、ツイッター的と言えばそうなのだけど、
なかなか読みづらさが勝ってしまった。。。。
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長嶋有じゃなかったら読まなかった。しかし、長嶋有だから、なのかどうかはしらないけれど、よかったんだよなあ。おもしろかった。
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同い年の作家だからというだけではないと思うけれど、不思議な共鳴点というか共感がある長嶋有。
ツイッターという場を絆としたとりとめのないふしぎなつながりあいについてはときどき思うことがあったので、この作品もおもしろく読んだ。あるキーワードや行動をつなぎとして離れた場所にいる者の別の話にすっすっと切り替わっていくのはまるでTLを順にたどっているような気分で、はじめはめんくらったけれど、これぞツイッターの世界であり、また連歌のようだとも思った。
詠み終えて、またはじめからもう一度読み直したくなる作品でもある。
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5年前の東日本大震災後、あらゆる情報網が麻痺した際にTwitterが情報拡散や励ましの一躍を担ったことは記憶に新しい。逆に、無責任なツイート・リツイートの応酬が混乱を来したり、心ない言葉が飛び交ったりし、その使い方について議論が起こったこともあった。
この物語では、Twitterの有用、あるいは短慮な使い方にフォーカスしていない。「何をしていましたか?」などの投げかけられた質問に思い思いの答えを返す大喜利のようなことをしている人々の群像劇である。中には震災の被災者もいるが、決して悲惨さは描かれていないし、和やかなタイムライン上では震災があったことすら触れられていない。まるで、日本中で叫ばれた「絆」というものの外側にいるみたい。
物語中、登場人物が切り替わる部分でも段落が変わらない(これが読みにくかった!)。Twitterのタイムラインのように、無数の人々が「日常」を重ねている。同じ瞬間にラジオを聴く人がいて、同じ瞬間に別々の坂道を登っている人がいる。
簡単に世界中に発信できるようになった「言葉」。秋葉原で事件を起こした犯人も、ネット上(Twitterではない)に自分の行動を事細かに記していたという。果たして、言葉の受け取り手がいれば、あの事件は起こったのだろうか。言葉のあり方について、今一度考える時期に来ているのかもしれない。
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2016/09/14
移動中
偶像劇をシームレスに描くと、とにかく取りとめがなくなるような印象なんだけど、一つの軸としての震災がコントラストを作るのに絶妙な気がする。
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(個人的に)長嶋有さんブーム再来のいま、読んでない作品を買ってきました。
何気なく読んでて、「あれ?これってそれはなんでしょう、だ」。
「ねたあとに」という小説に出てきたゲームで、おもしろそうと思っていたら、そう、確かに長嶋さんはツイッターでやっていた!!
何を隠そうこの私も、たった1回だけそのツイッターでのゲームに参加したことがあったんです。
たいしておもしろい回答も出来なかったのですが、その後どなたかにうまいこと解釈してもらったことだけ覚えています。
そしてそのあとは、常連さんたちの仲の良さに、なんとなく気後れしてしまって離れてしまったのですが……。
まさかあのツイッターでのゲームから、こんな話が書けてしまうなんて。
私も本読みの端くれなので、何度か「自分でも書いてみたいなあ」と思ったこともあります。
が、長嶋さんの小説を読むと、「こんな話は絶対に書けない……」と(書いてもないのに)筆を折ることになります。
コロッコロと人物が変わるし、いっぱい出てくるのでえーと今は誰? この人は誰だっけ? 状態にはなりますが、それはそれでツイッターっぽい。
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長嶋有はよく見てんなといつも思う。廊下に置いてある新品のティッシュはすこし湿気っているとか、へんな口癖の女子高生とか、言われるまで気づかないけど確かにそうなことが楽しい。視点が変わるのに行をあけないから戸惑うけど、ツイッターとかインターネットなんてそんな感じだもんね。慣れたら平気です。単行本で読んだ後にまた読みたいと思って読んだの。文庫、手元に置いといてまた読みたい。
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何よりも加藤のことに思いを巡らせる。
人物・場面の切り替え、人の交換可能性、については、してやられたり。
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長嶋有はデティールを描くということについてはこだわりがあるのだろうと思うし、実際上手いと思う。本作は、そんな長嶋有の実力がいかんなく発揮されるとともに、震災後のツイッターという空間を介して、時代を写しとった一冊だと思う。ツイッターという空間でいろいろな人が他愛もなくおしゃべりをしている、そんな雰囲気がよく写しとられているだけではなくて、それが形式上も、登場人物の行動が切り取られてつながっていくさまに現れている。そんなつながりが心地よく、しかし、一方で、その背後には震災や秋葉原の殺人事件といった時代的な背景がある(別にそれが主題ということではなくそれも含めて切り取られている)。実のところ、ツイッターでの言葉遊びなんて、という思いもなくはないが、それでもやっぱり引き込まれて読んでしまったのは、長嶋有の描写の上手さがやっぱり大きい。
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眠くなってしまって全然進まなかった…
人が多いのも、視点の移り変わりがいつのまにか行われるのも、どうやら苦手みたい。
現実でも「これはなんでしょう」があるそうなので、見てみたい。
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西加奈子の本で紹介されていたので興味を持って読んでみた。
Twitterで繋がる人たちの目線を途切れなくスイッチしていくので
それが誰なのかが掴みづらいまま進んだけど
ネット社会って実際そんな感じよね~とも思った。
意図せず311を挟んで読了。
[図書館・初読・3月14日読了※単行本]
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長嶋さんは言葉の感覚が敏感なのだろうなと思う。"積み重なる"SNSと"地続き"の自分たち、アイコンと自分の姿。
半分世界観に浸かったくらいで読んだ、もっとのめり込めると思ってた。視点がくるくる変わり、(この人どんなひとだ?どのエピソードだっけ)と思ってたらおわっていた。笑
私はSNSのアカウントをあまりリアルと連携させすぎたくない。いろんな使い方があるよね。端末上の自分とリアルの自分は別にしておきたい。「5つ星つけてよ」に続いてネット関連の本
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好きな作家、西加奈子さんが推薦していたので読んでみた。群像っていうの?とにかく登場人物が多くて、そして違う人物のシーンへ変わる時の「一息」みたいなものが全く無くてすぐ変わる。だからところどころ「え?今は誰の話?」「また人変わった?」と混乱もしてしまう。登場人物をきちんと(?)把握するためにも片手間に読むのではなく、腰を据えて集中して読むのがおすすめです。
「(○○だったら)なんと言いますか?」「(○○のとき)何をしたい?」などの質問の前半である(○○〜)部分を抜かして、「なんと言いますか?」「何をしたい?」と漠然とした質問をTwitterで投げかける。フォロアーたちは思い思いの答えを出していき、皆の答えが揃った頃、質問の前半が明かされるという言葉ゲーム。噛み合わない回答や妙に噛み合ってしまう回答が面白い。
東日本大震災始め、秋葉原の無差別殺人など実際にあった出来事への各自の思いも書かれているのもあってリアリティのある小説です。