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先日、作者さんのエピソードがネット記事で紹介されているのを見て興味を持ち、本屋3軒回って購入しました。
自由研究のテーマで各家を訪問することでその人の人生に触れ、道生の住みたい家に対する考えも広がっていき、最終話に繋がっていくという構成は良かったです。特に、最終ページのシーンはなるほどなぁ~と思いました。また、ちょいちょい挟まれる実在のお菓子も興味深かったです。(福砂屋のカステラとか食べてみたい)
が、以下の理由により評価が低めです。
①道生のキャラ
趣味について「自分が楽しめるかどうか」と一見いいことを言っているように見えるのですが、これは「自分さえよければいい」と紙一重かなーと…。
例えば、見学させてもらったコンパクトハウスの人に対して「狭い」と言ったり、別の人の家では断られて立ち去るかと思っていたらその場にとどまり続けたり…何だろう、「子供だから」では済まされない無神経さ・強引さが目に付いてしまいました。訪問を許可した人が寛容だったから許されたわけで、これは美談にしてはいけないなと。
②イラストの下手さ
ヘタウマなんて言葉もあるけど、これは下手の部類に入るでしょう…。線の太さの不安定さや、あるキャラの首の不自然な太さとか気になりましたが、一番は「輪郭線が繋がっていない」のが気になって気になってなかなか話に入り込めなかった。。チラ裏の落書きを見せられているのか?と思いました。
そして幕間ごとに各家の間取りも載っているのですが、字が汚くて読めねーと思っていたら、道生のレポートという体だったんですね…。だとすると、小3の割に難しい漢字使ってないか?とも思ったけど。
③紙書籍の値段設定
電子だと多少安くはなるのでしょうが、紙書籍で1540円ってこれは高いですねw
『家が好きな人』(著:井田千秋)は紙書籍で1870円もしましたが、フルカラーだったし色合いも暖かみがあったので納得は出来るのですが、対してこちらは…。この下手さで1540円はないなー。半額ならまだ納得できたかもしれない。(『あした死ぬには、』(著:雁須磨子)の紙書籍もなかなか強気な値段だった)
何だろう、A5判?のサイズだと高くなる的な暗黙のルールでもあるんですかね…?だとしたら値段に見合った絵を描いてほしい、と思いました。。
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団地に住む小学生・家村道生は、散歩で色々な家を見るのがが大好き。「中はどうなっているんだろう、住んでいる人はどんな人だろう、といつも想像しています。だから、自然とぼくの自由研究のテーマは「家」になりました。」ということで、大きな日本家屋や、蔦に覆われた家、コンパクトハウスなどに、ピンポーンとおじゃまして取材する。お礼はお気に入りのお菓子「チョコDEパイ」1つ。最初は迷惑そうにする家主もいるが、道生の素直な言葉につられて、自分の人生を振り返る。クラスでは浮いている道生だが、取材先の人々が研究に興味を持って認めてくれたことに喜びを感じるところでは、うっかり涙も。
それぞれのお家の間取りが入った自由研究の出来も素晴らしい。それをお披露目するパーティーがとても楽しそうだった。
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お家に興味があるのでとても楽しく見れた。
主人公は、小学3年の家村道生くん。
彼はお母さんと2人で団地住まい。
散歩が好きで気になる家がいっぱいあって、中はどうなってるんだろう?住んでる人はどんな人だろう?と想像していたら自由研究のテーマが「家」になり、気になる家をピンポンして見せてもらう。
もちろんすんなりと家の中に入れてくれるわけじゃなく、事前にお母さんがこっそり頼んでいたりするわけで…
家が好きというのも小学3年では珍しく、クラスでもみんなと会話があわなかったりする。
だけど第7話で、友だちになれなくても不思議じゃないよ。ただ友だちじゃないけど平和に暮らす練習をするのが学校なんじゃないかって言うのがいい。
家の中を見せてもらううちにその家の人たちも嬉しそうにしているのが、良い感じだったなぁ。
〈お家の紹介と出てきたおやつ〉
第1話 小説家の大きな日本家屋・福砂屋のカステラ
第2話 ふたり暮らしのツタの家・萩の月
第3話 ミニマリストのコンパクトハウス・うさぎやのどらやき
第4話 おばあちゃんのゴミ屋敷・治一郎のバウムクーヘン
第5話 アイドルの要塞の家・ゼスプリのキウイ
第6話 同級生のお城のような豪邸・チョコDEパイ(作中オリジナル商品)
第7話 増築しすぎのシェアハウス・インド発祥のドリンク ラッシー
第8話 お兄さんの自作の山小屋・ヤマモモ
第9話 道生の家
ヤマモモ植えた⁇道生だよね〜。
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図書館で何気なく手に取り、読み始めてすぐに手元に置いておきたいと思い、即購入した一冊。
人のお家や間取りに興味津々な男の子、道生(みちお)くんが地域に住む老若男女さまざまな住民と交流して、お家を見せてもらうお話。
お家の作りやこだわりを通じて生まれた道生くんの子どもらしい疑問や会話から、住人がなんとなく抱いていた“もやん”とした気持ちが徐々にクリアになっていく様子がとても心地いい。そして、道生くんにももれなく“もやん”としていたものがあって…
一つの物語につき一軒、という流れだけど一冊を通してストーリーになっている。最後の一コマもよかった。
彼の行動力とお母さんの陰ながらの応援が微笑ましい。
私も他所様のお家の外観から間取りを想像することが好きなので、とても楽しく読めた。
道生くん、自分が小学生の時に出会いたかったな。