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地球の環境悪化から、私たちがまともに生きられるのは、あと残り20年くらいしかないらしい。
環境を含めて、どう持続可能な世界をつくるか、、と考えていたときに、知り合いから進められた本。
昆虫も、ホモ属も、助け合って生きてきた。
私たちが存続していくヒントは、どうも共生進化にあるようだ。
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脳と森。一見すると関連がないように見えるかもしれないこの2つのキーワードだが実はこの2つが今後の激変する世界のなかで生きる人類を救済するものである事。著者であり日本産精油産業のパイオニアである稲本正先生がその生涯を通じて伝えたいメッセージがここにあります。白洲次郎や漱石、吉本隆明などの生き方、哲学を実際に森の国で生まれ、長じて森で生きて学問と実践と友情と世界を旅した中で得ていた叡智がこの一冊にしっかりと書き込まれています。大自然と共に生きること。大自然と共生することにより本来の自分の生きるべき方向を模索している方にオススメの一冊です。
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縦横無尽というか、いろんな話題が出てきて面白い本。時間や空間のスケールのことを考えると、この時代の特殊性や人の非特殊性に思い至る。共生進化というコンセプトはいまいちよく掴めず。どうあれ、森や自然と共に生きることはとても大事にしたいこと。人の社会と自然が相利の関係を作れるようにしたいと思った。
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タイトルと表紙の写真が素敵で 手に取った本です。
物理学を専攻した著者が、岐阜県高山市で植林・育林活動を熱心に行なっている
というところにも興味を持ちました。
ところが、読み進めるのにとても苦労しました。
内容があまりにも多岐にわたっていて、所どころ 専門的で難しかったからです。
私なりの理解でしかないのですが、「脳」は、考える存在としての人間と
人間が作り出す物のこと。
そして「森」は、文字通りの森であり、地球という生命体を象徴するもの。
地球の生物重量は、圧倒的に植物界で占められているそうです。
なので、地球は、生物としては「森の惑星」といってもよいという記述があります。
人間が自然と共生しながら進化していくために、木や森にもっと目を向けてほしい
という熱いメッセージが語られていました。
面白いと思ったことはたくさんありましたが、その中から二つ。
一つは、オリンピックスタジアムを設計した隈研吾さんが、ご自分作品を
「負ける建築」と表現されたことがあるということ。
それは、コンクリートなどの「環境に勝つことを主眼にした建築」ではない
という意味のようです。
自然の摂理に逆らわないようにしつつ、人間としての主張をする建築物だと。
もうひとつは、生態学者であり農学博士の 井上民二氏の著作からの引用です。
《共生が進化するプロセスで、共生関係が維持されるためには、自分だけが利己的に
ふるまう個体が罰せられるような、何らかのメカニズムが必要となる》
ふと、コロナウィルスのことが頭に浮かびました。
人間の行為は自然との共生バランスを逸脱しつつあるということでしょうか。
私の勝手な妄想ですが。
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自然や日本人の来し方行く末について、著者の思うところが、生物学、物理学、歴史といった色々な切り口で綴られている。
「多面的」にと言いたいところだが、「多点的」に語られている印象。最後の章でそれまで述べられてきた「点」が収束していく、という体裁にはなってはいるものの、個人的にはあまり納得感はなかった。
とはいえ、人の知識は偏りがちなもの。本書に散りばめられた「点」からは、少なからず、何かしらの新しい知識を得ることができるだろう。