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こんなにも美しい本に出合えるなんて。
著者は『取るに足らぬものなどなに一つない、と思う心』をもって と語る
さまざまな詩の引用が間を満たしてくれる
どの章もどの一文もひとり読む私のこころを
冬は日だまりのように
たぶん夏はさっとふく風のように
優しく強くしてくれるだろう
かばんに入れていつでも読みたいたいせつな一冊となった
詩的な散文といえばリルケの『マルテの手記』
高安国世 訳と思い、持ち歩いてたけど、
もうひとつ見つけたよ
うれしい
この本を開けば喧騒のなかでもまわりの微かな音や言葉を聴きながらハンジョンウォンさんの水晶のような世界
にひたることができると思うから
散歩者となって帰って来たときはもう別人だ
宝物のような本
水色のスピン、頁の下のハングルなどすてきだ
2月、おそらくこの冬最後の雪ふる日に読んだ
橋本智保さんが翻訳される作品には絶大な信頼を置いてる
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読み初めてすぐに、あ、好きだなと感じた。
季節を表す言葉はどれも心惹かれるけど、
冬の表現がいちばん好きかもしれない。
自分の生まれた季節だからかな。
目の前の景色がどんなに悲しく、苦しい状態で
あったとしても、それは魂の状態ではない。
見てるものがどれだけ変わっても、表層的に、
貧富の差があったとしても、
自分の魂もあなたの魂も等しく、
そこに差はない。
このような考え方の表記があったけれど、
つい目の前のことで頭がぱんぱんになる
わたしにとって、お守りのような考え方で、
迷ってしまった時、迷う自分を包むために、
この本を開きたいと思った。いい2月を過ごせた。
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曇った日のような静かさと温かさ。
好きな項がいくつか。エミリー・ディキンスンについての『みんなきれいなのに、私だけカンガルー』。シルヴィア・プラスについての、そして曇りの日についての『灰色の力』。『猫は花の中に』『いくつかの丘と、一点の雲』も良かった。
ほぼ毎日1時間くらいの散歩をしている私としては、「散歩から帰ってくるたびに、私は前と違う人になっている」のフレーズに、うんうんそうだよね、とうなづくことしきり。散歩はいいよ。
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パオロ・コニェッティのフォンターネと同時期に読んだが、どちらも歩きながら自問自答しているところ、詩や本を引用しながら自分の中を見つめているところが似ている
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「なにも知りません」「猫は花の中に」「いくつかの丘と、一点の雲」が好きだった。
・幸せという言葉を辞書から削除してしまいたい
「幸せを目標にして生きたくない」嬉しくて悲しいことを、ただ歌おう
・心の限りを尽くしてきたから、老いたんだね
老いるのはけっして後ろめたいことではなく、心のかぎりを尽くして生きてきた結果に過ぎない
・人間とは内面と内面と内面が波紋のように広がる現象であり、いちばん外側にある内面が外面になるだけだ(略)だから散歩から帰ってくるたびに、私は前と違う人になっている
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静かで優しいエッセイ。一生手元に置いておきたい。すべてがゆっくりな自分にとって、こんな風に生きている方がいるんだということだけで、勇気がでてくる。詩を読んでみたくなったし、散歩に出たくなった。
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世界の見え方がまた変わりそうな、不思議なお散歩のような時間。金子みすゞさんの詩がよかった。真理をシンプルに語るのが詩だと感じた。
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読み終えることができなかった。
読んでると絶対寝てしまう。
自分にはある意味で難解な本だった。
長期休みにでも再読しよう。