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浅倉秋成さんなので、ミステリーかと思って読んでいたら、家族小説らしいと途中でわかりましたが、何を言いたいのか私にはよくわかりませんでした。
「作家の読書道」でちょうどこの作品が解説されていてわかりやすいと思いますので引用させていただきます。
ネタバレはないと思いますので、このストーリーを読まれて面白そうと思われる方はどうぞ。
手抜きレビューですいません。
「作家の読書道」より
家族の解体が決まり家族がばらばらになる予定の喜佐家で倉庫から仏像が見つかる。
どうやら厄介者の父が青森県の神社から盗んだご神体らしいと気づいた一家は山梨県から青森県まで車でご神体を返しにいこうとする。
解散寸前の家族が一致団結してトラブルを乗り切る話かと思いきや意外なことが起こります。
物語は車で仏像を返しに行く「くるま」のパートと、実家に残った姉たちが意外なものを見つける「いえ」のパートが交互に進行していきます。
ここに仕掛けがあるんですよね。
物語の中で明確に真相は明かされます。
読み終えたあとも仕掛けに気づいていない人もいるようですが。
でもまさに、これがどういう物語なのか気づかせてくれる仕掛けです。
痺れました。
※私はたぶんこの仕掛けというのに気づけなかったのだろうと思います。
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あなたは何人家族?
家族って何?
どうして浮気をしてはいけないの?
山梨にあるボロボロの住居
かろうじて家族の体裁を保っていた喜佐家
子ども達の結婚を機に、家族は外身も中身も解体・解散する手筈だった。
1月1日に集まった面々が倉庫で見つけたのは、青森にある神社のご神体。数日前の引越見積の時にはなかったこの大きな代物、誰がー?
誰もが前科持ちの父による仕業だと決めつけ、憤り、「日付が変わる前に返却されればお咎めなし」という宮司の言葉を信じて…山梨から青森まで陸路で運ぶことになった周・惣太郎・母・あすな婚約者の賢人。あすなと惣太郎妻の珠理は不在の父を見つけ出して合流する流れに。
しかし道中で周は気づく。かつて倉庫で浮気の現場を家族全員に発見された父は、その後に取り付けられた南京錠の番号を知らない。倉庫を開ける手段がないのにご神体を搬入するのは不可能だ。
ご神体騒動が全体の2/3ページで収束し、この後は何がと思っていたら家族の定義の話に。ちょっとしたミステリー要素もありながら、描きたかったのはここかぁと最後まで一気読みしてしまった。
勿体ない、2日で読んでしまった!でも面白かった!
落ち着いてもう一度読もう。
勢いのまま読んでいても、ちょっとずつ散りばめられた違和感に気づけたり気づけなかったり。浅倉作品やっぱり面白いな。
どなたかあの家の間取り図作ってくださいw
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さすが浅倉さん、
めちゃくちゃおもしろくて一気読みでした。
家族それぞれの思考が、行動が、
‥‥なんかおかしいぞ!
次々と発覚するトラブルや家族のヒミツ。
この展開、ほんとに!?
ありえなくて時おり笑いがこみあげる。
家族って、お互い知らないことばっかり。
家族の理想の形ってどんなだろう。
喜佐家最大のヒミツを知って読み返してみれば、そこここに滲み出ていた本当の気持ちに、胸がいっぱいになりました。
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なんともいえない違和感があり、どこが伏線になるかわからないので、注意深く楽しく読めた。2回目読み返すと仕掛けに気づくので、再読をお勧めする。
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『家族とは何か』を考えさせられるミステリーでした。
どうなるんだ、どうなるんだ、とハラハラドキドキで読み切りました。
家族とは…人によって価値観も違うし、今と昔とでも違うし考えると難しい問題だと思います。
私自身、結婚するまでは複雑な家庭環境でとても悩んだ経験あります。
何よりできるだけ無理せず、思いを打ち明けられるような家庭や、思いやりが大切だと思いますね。
最後の○×どっちを選んだのかすごい気になる!!
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なんだかスッキリしないなあ
結局何が言いたかったんだろう
この本の中に最近流行りの多様性が詰まりに詰まっていて、ちょっと押し付け感がしんどいなあ
スッキリ鮮やかに騙されたかったんだけど、なんか違った
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んー。浅倉さん大好きで新作楽しみにしてたけど
総評的には微妙かな…。
展開はドキドキしたし、盗品事件解決で終わらず
ラストの展開に行ったところはよかったけど
なんだか好きじゃない締め方だったなー。
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「6人の嘘つきな大学生」が面白かったので作者さん買い。
いまひとつ前作よりはまれなかったのは、前作は「就活生が内定を得るために、他の候補者の暗い過去を暴く(堕胎、いじめなど)」というある程度動機にも納得できる展開であったのに対して、今作は「父が盗んできたかもしれない仏像を山梨から青森まで返しに行く」という、なんというかシチュエーションと出てくる家族像が突拍子もなくてあまり感情移入できなかった。終始展開に「?」が浮かびながら読んでいく感じ。
・家族の絆を取り戻すために、神社の職員に個人情報を伝えて、仏像が欲しいと願ってしまった
・その青森の神社の職員が引っ越し業者に扮して仏像を家に届けに来た
とか、なんというか発想が突拍子もなくて、そんなことあるー?と思いながらどこか冷めて読んでしまう感じ
前作を読んでいた人なら、怪しい人には気づけたはず。前作も爽やかな男性がただ爽やかな好青年では終わってくれなかったですからね。
前作を踏まえて裏切ってくれるかな、と思ったらあんまりそんなことはなかった。
なんでもかんでも、「この家は父親がクズだから仕方ない」で片付けていいのか、と家族感を問うメッセージ性は良かったのだけれど、そのためにストーリーの展開が無理矢理すぎた、というような印象です。
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これは……ミステリなの?人間ドラマなの?
はたまたロードムービー的成長譚なの?
読んでる最中どうしても決めたがってる自分に
気づいてハッとさせられましたね。
終盤、これまでの浅倉さん作品を考えると、
伏線回収に物足りなさを感じるかもしれないな…
と思ったのも束の間。
最後の「いえ」を読んで、
直前の「この物語の中に、しっかりと、存在していた」で
あ……………………………
気づいてしまってから鳥肌ものでした。
もう一度読まねばならない使命感。
評価が低い方、このトリック気づいていないのでは………?
めちゃくちゃ作り込まれた一冊ですよ。
浅倉秋成さん、読めば読むほど好きになる。
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大好きな作家さんの作品です。 今年に入ってから浅倉秋成先生の作品を読んで読書習慣ができた僕にとっては本作の発売日の3/26の今日ほど待ち望んでいた日はありません。
読書が好きな人はこのように好きな作家さんの新刊を待ち望んでいたんだろうと楽しみな毎日でした。
異端な父を持つ家族が父に翻弄される1日。 たくさんの仕掛け、伏線、どんでん返しがあって読むことを止められませんでした。
物語の肝となる事件の犯人が家族の中にいる。登場人物の誰もがそう思っていたけれど、そんな簡単なストーリーで済まさない。 やはり僕は浅倉先生の作品が大好きだ。 先生の扱う日本語がいちいち心地よい。捨てる物が無い。 そして先を想像しながら読んでいる僕を全て裏切ってくれる。
とても面白い作品でした。 家族を題材にしているお話なので自身の家族も仲が良いわけではない事を考えると、こういう事件があれば皆んな協力し合うんだろうな、なんて考えると盆と暮れくらいは実家に帰ってもいいかなと思いました。
素敵な作品をありがとうございます。
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評価が低くてごめんなさい。
今までの作品が面白かったので期待していたせいもあるかも。
盗難品の御神体を返却に向かうドライブや犯人探しなど、全てが茶番に見えてしまった。
次はまた「六人の…」みたいなワクワクする小説を読みたいなぁ。
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あまり面白くなかった。
前半は家族で青森までご神体を届けるドタバタ。
後半は事件の全貌を明らかにするフェイズになってます。
前半のあれこれで散りばめられた伏線を後半で明らかにしていくのですが、ちょっと犯人の思惑通りにいきすぎだし、主人公たちは他人の言ったことを鵜呑みにしすぎで???となる箇所が多かったです。
今回の作品は「家族」というのがテーマになっていて、なにやら急に哲学的な話が始まったり…。いろんな形があっていいよね〜で終わるならまだしも、「いろいろな形があってもいいでしょ!」と強めに殴られたような気がして終わり頃はちょっと萎えてました。
結局のところ、私は誰にも感情移入できなかったので面白くなかったという感想を抱いてしまったのだなあと思います。
前半のパートは映画さながらの盛り上がりで結構楽しめました。この作者の作品は映像の情景が浮かべやすくて、その部分は今回も楽しめたと思います。
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浅倉秋成さんの作品の良いところは、読みやすさと、物語から興味を惹かせるあらすじだと思います。
六人の嘘つきな大学生でも思いましたが、あらすじがめちゃくちゃ面白いのに、辻褄合わせが無理矢理なところが多い気がします。
あと、弟くんの1人語り長い。
こいつ解説長いなとしみじみ思う。
お姉ちゃんが自論を踏まえて、お父さんを庇っていましたが、気になる点が2点。
お母さんがよっぽど稼いでいて、一家がそこそこ不自由なく暮らせるのであれば、別にお父さんが稼がなくてもいいとは思います。ただ、お父さんが碌に働かず、家が貧しいとなればそれはいいお父さんではない気がします。せめて、家に稼ぎを入れない分家事を手伝う、子供の世話をするなどあればいいですが、やってる事は家で隠れて絵を描いてるだけ。
結婚とは相手のパートナーにいつも性的興奮を感じなくてはいけないのか?
これについては、パートナーが傷つかなければ浮気してもいいだろうし、傷つくと思うならしちゃいけないし、それぞれの家庭によると思います。
今回の場合、弟くんがトラウマを抱えるきっかけになってしまった事。お母さんを傷つけたことからクソみたいなお父さんだなと思います。
これらを、踏まえてお姉ちゃんがなぜお父さんを庇ったか意味がわからない。
お父さんは家族に関心がないから、お姉ちゃんのわがまま聞いてただけでしょ。
盗まれたトリック自体も…お姉ちゃん何がしたかったのか?
家族家族うるさいお姉ちゃんが昔、おもちゃ屋さんの物を盗んだのが原因で、今回もお父さんのせいだと思ってしまうのは仕方ないでしょ。
なのに、すぐにお父さんのせいにする。実はあの事件は私がやったなど、サイコパスかと思ってしまった。
最後結局解散も終わりよくないなぁ。
解体する→キャンセル→解体。
引越しする→キャンセル→引越し。
これ巻き込まれた業者さんがめんどくさそう。
お姉ちゃんぜったい割り増しで払ってあげてよ…。
お父さんを秘密の部屋から見つけた時、最近流行りの変な家みたいやん!と、思った。パクりとまでは言わないけども。
お父さんそこからついて行ったんだっけ?
そんな描写あったかなぁ。この作者さん、意図的に描かないで、後出しジャンケン多いからミステリーとして楽しめないんだよな。
作者さんはどんでん返しに囚われすぎてて、物語を作るのは得意でも、作品の深み、キャラクターや内容が苦手なよう。
0→1が得意でも、
1→2以上を出すのが難しい人なのかな。
いっそ、他の作者さんと2人で合同で書いてみるとか面白そうですけどね。
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作品のタイトルに騙されたということが完読後の感想です。
タイトルにもある千キロメートルはなんの距離を表すものでしょうか?このことを考えながら読むことがとても面白い作品でした。
また、この作品も身近な人のことほど自分が考えているほど知ることができていないことを知ることができる作品です。逆に身近な人にだからこそ言えないことや相談できないこと、隠したいことがあります。
今、隣にいる人が隠していることがあるというのは自分にとっては不快なことなのかもしれません。ただ、個人的にはこれをマイナスに捉えるのではなくて、他人はどこまで仲良くなってもどこまで時間を共有しても他人だからこそ面白いというか考え続けることができるのだと思います。
話は少しそれましたが、家族とは何か、これからどのように家族と接していきたいのか。これらのことを再考することができる作品です。
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やっぱり私の中では、浅倉秋成さんの小説には期待があって、本作も発売日にしっかり購入して拝読しました。割とテンポの良いストーリー展開と、謎が深まるミステリー展開でスラっと読めましたが、個人的には着地点があまり好みではなかったかなと思います。
本作のストーリーとしては、結婚を間近に控えた主人公が年末年始の休みに実家に帰省することから始まります。主人公の実家は割と古い慣習が残る家で、結婚するまでは家から出られないといった風習がある。そのため、今回の結婚は主人公が家から離れる機会であった。そんな矢先、引越しの準備をしていると、倉庫から盗品の仏像が見つかる。結婚前に家族の罪が世間に露呈することを恐れた主人公一家は仏像を返しに行くことになるというストーリー。
お話の展開的には割とコメディ感の強い作品で、ドタバタ劇という感じで割と軽めにスタートしますが、終盤に割と転調がしてる感じがあり、そこがちょっと温度差あったのかなと思います。浅倉さんの小説をこれまで数冊読んできましたが、設定が割と変わってる作品が多くて、それがハマればめちゃくちゃ好きな作品になるんだろうなって思いました。