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小説といってもエンロンの歴史をもとに綴ったノンフィクションに近い小説
エンロンについては前に紹介したDVDに譲るが、エンロンのカラクリ(SPEによる負債のアフバランス化、資産への計上など)が図解付きなので分かりやすい。
小説とは関係なく、個人的には青いダイヤと呼ばれる水ビジネスへの参入も90年代に初めていたのが印象的だ。ここ数年で水ビジネスの重要性が叫ばれてきたが、10年以上も遅れていることになる。(最近、経産省も水ビジネス支援室を設置した)
何でも自由化は問題ではあるが、自由化が遅れることでビジネスへの参入も遅れるとなれば大きな痛手になるだろう。技術屋さんで終わってします懸念や、水関係の仕事は官の仕事であったため、民間にノウハウがないなど問題は山積している。一度の契約で2,30年単にの仕事になる水ビジネスからは目を離せない。(15年後の市場規模は100兆円)
またエンロンの末期にはトレーダーをコントロールできなくなってきているというところも面白い。法の中では何でもOKの価値観は共感できない。稼げるとは言ってこのような仕事は自分はできないなぁと思う。
さて底を打ち業績を回復させつつある投資銀行は次にどんな"爆弾"商品を作りだすのだろうか?楽しみでもあり恐怖でもある。
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エンロン事件を追体験できる貴重なストーリーだった。経営者が如何に粉飾決算に走るのか、それを止めるはずの会計士がどうして黙認していくのかとても興味深く読むことが出来た。
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一世を風靡したエンロン。なんだか胡散くさい会社だと思っていたが,この本を読むとよーく分かる。
強欲資本主義に通ずる,デタラメさ。
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資産のオフバランス: 資産をSPCに売却し、それをそのまたSPCに売却する等を通じて、非連子のSPCに資産を移す。
売却できない株式等のヘッジ: 株式等のヘッジに関するデリバティブ契約を自身のSPCと結ぶ。その際、SPCの保証人にはエンロン自身がなっている。
資金調達: SPCを通じて資金を調達する。負債のオフバランスや、資本計上しながらの支払配当の損金算入等ができる。
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アメリカの巨大エネルギー企業エンロンの盛衰を描いた本。他の黒木亮作品と同様、細部まで細かく取材されており非常に勉強になる。複雑な会計手法で粉飾決算を行い破綻したことは良く知られているが、その一方でエネルギー業界に新たな革新をいくつかもたらしたことも良くわかった。ただ、小説としては登場人物の感情の変化に踏み込むことはこれまでの作品と比べると少なく伝記的な作品の印象を受けた。
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エンロン事件が、どのような背景で起きたのかがわかる。
超長いケーススタディみたいなかんじ。
アカウンティングの勉強をして、不正会計のケースをやって、興味があったので読んでみた。
ファイナンスに関する知識も出てくる。「アカウンティングもファイナンスもこんなふうに使ったんだ」と・・・ある意味感心した。頭いいなぁと。もちろん、不正はダメだけどね。(^^)
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職場の開発系の人に薦められた本。
エンロンについては、もちろん知っていたんですが、
実際の出来事を作家が書いたものを読むのははじめて。
そのリアルさというか、「お前、横でみてたんかい!」とか思う描写に
面白さを感じて、ちょくちょく経済小説を読むようになりました。
(って言っても、年に数冊程度ですが、、、)
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小説といっても、ややフィクションに近いドキュメントタッチな感じでエンロン問題を取り上げた本。エンロン問題を詳しく知るいい本。コンプライアンスとかコーポレートガバナンスの大切さを認識させられます。
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エンロン破綻の理由となった金融工学と会計操作のカラクリについてわかる。実際の事件よりはだいぶ簡素化して書いてあるというがこれでも理解するのいっぱいいっぱい。
チャプター11とチャプター7 エンロンはチャプター7
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2001年に破綻した米エネルギー企業大手エンロンの栄枯盛衰を描いたドキュメント経済小説。同社の破綻の原因となった複雑なオフバランスのスキームを明らかにしている点は流石です。また、登場人物が織りなす人間模様もドラマとして楽しめると思います。人間(アメリカ人?ユダヤ人?)の強欲さは、恐ろしいと思いました。。
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読み返してみた。
エンロンのビジネスモデルは非常に優秀だと思う。
マーケットメイキングも含めて自社で抱えてしまえば
トレード(投機的な意味でなく)での利ざやだけでなく
マーケット運営での利益も出る。
結果、資産を持たないエネルギービジネスたれた唯一の企業。
イノベーションだと思うけどな、純粋に。
SPCを使った粉飾のせいで、完全に過去のものになったが
その前の健全なエンロンの目指した方向性は宝のヤマのように思う。
どうあれ、日本のエネルギー業界においては示唆の多い内容。
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かなりノンフィクションに近い小説といった印象。この手の話題に全く疎い自分にも、新聞記事では粉飾決算という一言にまとめられてしまう「会計操作の仕組み」の概要が理解出来て勉強になった。
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エンロン破綻のドキュメント小説。
観劇してから読んだので非常に分かりやすかった。
しかしエンロン後にも続々と発覚する大企業の粉飾の事案を見ると、
こんなエンロンが特別ではないんだということが良く分かる、
アメリカのスーパーエリートを集めて作り上げた金融工学が生み出したのは単に巨大で複雑な詐欺集団だったとは。
リーマンが最後なのかどうか・・・
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エンロン破綻の内幕を描く、かなりノンフィクションの本。勉強になりました。(財務諸表の勉強をしてから読むと、なお興味深いと思います。)最近話題の電気売買、エネルギー産業の構造にも触れられて、2度おいしかった。小説としては、ところどころに差し挟まれる日本の様子が効果的。
あと、本筋とは関係ないけれど、金融商品の名前の由来が逐一書いてあるのが面白かったです。
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小説とはいうものの、ほとんどノンフィクション的な構成。先進的企業と言われたエンロンがSPEを使った不正会計を行い、エネルギー価格高騰・株価下落で崩壊していく様がわかりやすく書かれています。LTCMの崩壊過程に似ていなくもないですが、LTCMはロシアがデフォルトを起こす確率が100万年に3回しかないと設定した前提条件に誤りがあったものの、違法性がなかったのに比べ、エンロンは真っ黒け。エンロンとワールドコム破たんの後、本当に会計監査が厳しくなりましたね。。。