雨女とホームラン
ほら! 占いのとおりだ! 試合に勝てないのも、天気が悪いのも、みんなあいつのせいなんだ!――野球少年の竜広は、朝の占いにテンションが上がったり下がったり。となりの席の里桜も占い好きと知って盛り上がるが、ある日、転校生に「雨女疑惑」が持ち上がってトラブルに……。占いが好きな竜広、同じく占い好きで心配性の里桜、占いをひっくり返そうとする和馬に、空気を読む転校生の由樹。そして、雨女事件を知って激怒し、占いを全否定する担任の小山先生。毎日を楽しく、快適に過ごしたいのは、みんな同じはずなのに、どうしてうまくいかないの?
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紙の本雨女とホームラン
2020/05/24 19:49
『雨女とホームラン』
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「もしかして、田村って、雨女?」
占い好きの竜広と里桜のことばに由樹は遠足を休んでしまう
「雨女はこの世に存在しません」
小山先生は言い切るけれど、お墓に向かって話しかけるなんて矛盾してる
学級会の時間に小山先生が話し出したのは、二十年以上前に世界中を不安に陥れた「ノストラダムスの大予言」のことだった
占い、ゆうれい、怪談、こわい話が気になる年ごろの6年生
全6章の章ごとに視点人物を変えて語られる、“じっくり考える”ことをすすめるエンターテインメント
「人をまどわせるものに対して『これは本物なのか』と常に考え続けられる人間でいてください」
野球部のキャプテン和馬を語り手にした第3章「負けおばさん登場」の初出は、「ねがい」をテーマに7人の作家が共演したアンソロジー『ねがいごと』(静山社・2018年)所収の短編「負けおばさん」
この掌編に前後をくわえて一冊に編んだのは脚本家ならではの構成力
装丁は思わず手に取りたくなるデザインの城所潤
ちなみに、おなじく同書所収の廣嶋玲子「十年後の約束」はのちに『十年屋』シリーズとなって展開中