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公立中高一貫校に合格させる塾は何を教えているのか
著者 おおたとしまさ
2017年度の東京都下の公立中高一貫校総募集定員に対する学習塾enaの合格者占有率は約5割、多摩地区の4校に限った占有率はなんと6割を超える。公立中高一貫校対策塾として、東京都では「ひとり勝ち」である。enaでは何を教えているのか。それを明らかにすることで、これまでベールに包まれていた公立中高一貫校対策の実態が見えてくるはずだ。ただし本書は単なる公立中高一貫校攻略本ではない。公立中高一貫校の出現が、私立中学受験や高校受験、さらには大学入試改革に与える影響までをも考察する。
公立中高一貫校に合格させる塾は何を教えているのか
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紙の本公立中高一貫校に合格させる塾は何を教えているのか ひとり勝ち「enaの授業」から分かること
2017/11/29 20:08
『公立中高一貫校に合格させる塾は何を教えているのか』
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京の公立中高一貫校合格者の5割を占める学習塾「ena」では、適性検査対策として何をどのように教えているのか
授業に密着したレポート、塾業界と一貫校の検査問題をめぐる攻防、一貫校在学者の座談会などを通じて日本の教育と社会を考える
《enaの授業を見て、これは本来公教育の役割なのかもしれないと感じた》
気鋭の教育ジャーナリストによる考察が受験事情全体を広く見渡す視座を与えてくれる
紙の本公立中高一貫校に合格させる塾は何を教えているのか ひとり勝ち「enaの授業」から分かること
2018/07/10 14:45
高倍率である事を、いま一度、認識しておくべき
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:気まぐれネット購入者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
近所のenaに行った時の事。その校舎の合格者は、たった一名だけであった。それが、大きな成果のようにデカデカと掲示されていた。それだけ、高倍率であることを認識しておくべきだろう。
子供の小学校で5年ほど連続して最終学年である小学校6年生を担任していた先生から聞いた一言。「この学校に赴任して以来、公立中高一貫の合格者は一人もいません」という衝撃の事実。
御三家にも毎年のように合格者のいる比較的に教育熱心な親御さんが集まっている小学校での話である(全体の約三分の一は私立に進学する公立小学校)。
親繋がりで、あれこれ合格者がいないか聞いた範囲でやっと別の小学校に数年違いで、わずか2名だけ合格者がいることを知った。
高倍率とは聞いていたが、これほどとは知らなかった(なんとなくだが、毎年、学年に一人以上は最低でも合格者がいるだろうと思っている人は少なくないのでは)。
ネットでenaの情報を見ると、かなりの実績があるように誤解する部分が少なくない。たしかに、実績はあるだろうが、かなりの高倍率であり、当然、不合格者のほうが、ずっと多いという事実は語られていない。とくに、合格者実数という人数ベースで校舎毎の合格数を把握できない情報開示には説得力が無い(割合ばかりが強調されているので)。
受験でなく、受検という試験対策を講じて対応できる私立学校には限りがある。しかも、試験日は遅く、発表も更に遅い。そして、受検型対応テストを実施している私立校に積極的に魅力を感じる要素を見出すのが難しい。
公立中高一貫を目指すとしても残念であった場合には、公立中学に行くという割り切りが予め出来ていれば問題ない。しかし、時間やお金という資源を投入して、この高倍率はリスキー過ぎではないだろうか。この点は、客観的に書籍上で強調すべきである。
たしかに、公立中高一貫という魅力的な選択肢がある以上は受検したい、通いたいと思うのは当然である。
しかし、しかしである。
あれだけ、勉強を強いられて残念だった場合に、ハイ、公立中に通いましょうね。と我が子に言えるだろうか。自問自答すると自信が無い。
結局、私立をメインに勉強しつつ、公立中高一貫も視野に入れるという通塾スタイルを選ぶ親御さんが私の周りには多い。
リソースを投入しても得られるリターンが著しく低いという事実を、きちんと認識してから受験でなく、受検という選択をすべきであろう。それが、心配ならば、やはり受験という四教科で勝負すべきである。