罫線売買航海術 ──スキャルピングからポジショントレードまでの攻略テクニック
「『千里の道も一歩から』という諺もあるように、本書が皆さんのトレーディング という旅を実りあるものにする第一歩となるよう願っている」と著者のベレスが「ま えがき」で述べているように、現在のダイナミックで競争の激しいトレーディングの 世界で、本書は安定した利益を上げるための頼りになる指南書である。 7章から構成される本書には、マーケットの基本、テクニカル分析、チャートの見 方、いろいろなチャートパターン、マネーマネジメント、トレーディングプランの作 成法、相場の心理、生活資金と資産形成用の口座の必要性――など、トレーダーが知 らなければならないすべての問題が詳しく論じられている。それらは「この4年間に 全世界のトレーダーたちに教えてきたものである。一般的な株式入門書には書かれて いない強力なトレーディングツールとしての知識である」(共著者のポール・リン グ)。90を超えるチャートを使って具体的に説明される多様なトレード手法を読む と、トレーダー養成機関で実際に習っているのと同じ体験が味わえる。
本書はプリスティーンのマスタートレーダーが教える多くの洞察に富むとても面白 い本である。日中の株価反転のチャンスをとらえるチャートの見方から、効果的なト レーディングプランの作成法に至るまで、トレーディングの初心者はもとより、ベテ ラントレーダーにも役立つ有益な情報、ハイレベルのテクニックやトレード手法など が満載されており、数百ドルの株式トレードセミナーを実際に受講しているのと同じ 価値がある。マスタートレーダーの長期にわたる苦しい体験を通して得られた価値あ る知恵が、ページをめくるだけで得られるとは何とラッキーなことか。
本書には、1トレンドのある局面でも、トレンドのない局面でも効果的にトレードする方法、2タイムリーな株式をタイムリーに仕掛ける方法、3最適なリスク・リワード・レシオを実現するためのマネーマネジメント、4有望なチャートパターンと仕掛けのセットアップ、5恐怖心や貪欲さなどに惑わされない相場心理のコントロール法――など、プリスティーンが実際にトレーダーたちに教えているトレード手法とテクニカル分析法が数多く盛り込まれている。
罫線売買航海術 ──スキャルピングからポジショントレードまでの攻略テクニック
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罫線売買航海術 スキャルピングからポジショントレードまでの攻略テクニック
2008/10/09 00:15
大暴落を静観できる技術。トレード・スキルとは、資金管理と感情把握の「対処方法」を知っていることである。
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マーケットライダー - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわずと知れたオリバー・べレス、関本博英氏訳とくればトレーダー必読の書となる。
本書も、その期待を裏切らない。著者は言う「成功した段階にあるとレーダーでも、トレードスキルの学びの段階は永久に続くものである」と。最近話題のVIX指数まで、解説してあるあたりはさすがだ。
一方、初心者にとっては、難しいかもしれないが、ありがたいと感じる部分は、「よく見られる間違い」の原因をズバリ指摘している点である。
「ホームランを狙っているから、同じ間違いを繰り返す」その対処法は「最速といわれるチータは、足の弱ったシカしか狙わない。確実に餌にありつけるからである」と。弱い者いじめを言っているのではない。熱心にトレードすることの自己満足、及び闇雲に回数を増やすことを戒めているのである。むしろ待つことの大切さを教示してくれている。
たとえば退職金で初めて投資をして(しかも次々分散して売買回数を増やして)うまくいくほど、この世界はあまくはない。特にビジネスの世界で一生懸命働くことによって、成功を手にしようとすることが、身に付いてしまっている場合、理解にとめどなく苦しむであろう。
「一生懸命トレードしたからといって、それだけで報われるわけではない」と著者の言葉は鋭い。「プラン」を持っているか、そして「プランどおり」売買できたかが大きな分かれ目となる。本書では基本的なチャート戦略と応用を例に、仕掛け前から手仕舞いまでのプランニングや感情・心理面の対処方が「規律」をキワードに解説されている。
今回の大暴落も、「規律」に従うことができたトレーダーは「ナイフが床に”深く”突き刺さる」のを楽しみにしている。つまり「待つ」ことができる経験を積んでいるのである。
トレードプランによる資金管理、負けトレードを検証する際の心理的側面の考察。数々の失敗からプロセスを学びとること。失敗に耐えられるだけの資金プランと思考法及び感情観察。それは長く険しく、たどり着くとは限らない不安のなかで、ほんの一握りの者だけが行き着ける世界である。これが「意識しないでトレードできる段階」と著者が解説してるレベルであると気づくことができた。
こうしてオリバー・ベレスは今回も、羅針盤をしめしてくれた。
罫線売買航海術 スキャルピングからポジショントレードまでの攻略テクニック
2018/09/27 16:41
知識とテクニック
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごまたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
実用的な要素が多分にあり。年もおしせまり、何かと忙しい頃となっていますが読書して過ごしています。卵は一つのカゴに盛るな、CAC40指数やマネタリーベース、消費活動指数など初心者から中級者方にもいいのではないでしょうか