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紗央里ちゃんの家
著者 著者:矢部 嵩
祖母が風邪で死んだと知らされた小学5年生の僕。叔母夫婦の家からは従姉の紗央里ちゃんの姿も消え、叔母たちの様子はどこかおかしい。僕はこっそり家中を探し始める。第13回日本ホラー小説大賞長編賞受賞。
紗央里ちゃんの家
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紗央里ちゃんの家
2015/08/18 14:15
一味違ったホラー
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投稿者:Ryo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホラー小説大賞で、「限りなく大賞に近かった」と評されているだけあって、かなり面白いです。
(若干ネタバレあり)
序盤では特に何も起こらず淡々と過ぎていくだけに、まんまと油断させられ、後半のグロシーンがこたえます。(もっとも、同じ作者の「保健室登校」のほうが血なまぐさいですが)
しかも、この小説はミステリーの要素もあり、訪問した家に隠された謎が次第に明らかになっていくので、一気に読めてしまいます。
そして物語最後の、ある登場人物の台詞は、ほとんどの読者は相当いやな気持になるでしょうが、読後しばらく頭に残るのは、作者の力量によるものではないかと思います。
テーマとして物足りなさが残るものの、稀有な作品であることは間違いないでしょう。