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就活のバカヤロー~企業・大学・学生が演じる茶番劇~
「私は納豆のようにねばり強い人間です」と決まり文句を連呼する“納豆学生”、「企業は教育の邪魔をするな」と叫ぶわりに就職実績をやたらと気にする“崖っぷち大学”、営業のことを「コンサルティング営業」と言い換えて人材を獲得しようとする“ブラック企業”。就職活動は、騙し合い、憎しみ合いの様相を呈し、嫌悪感と倦怠感が渦巻く茶番劇に成り下がった。いったい誰が悪いのか? 就活の悲哀と欺瞞を徹底リポート。
就活のバカヤロー~企業・大学・学生が演じる茶番劇~
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就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇
2009/03/21 08:01
鵜呑みにせずに、くれぐれも会社によって使い分けて
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:それ行け!!残飯マン - この投稿者のレビュー一覧を見る
●「最後に質問は。」で質問できないと致命的という趣旨の忠告が書かれていますがこれは鵜呑みにしないでください。あまり成長性が無い会社や独創的な人間必要としない会社では質問はしないほうが得策です。所詮その程度の会社なんで絶対に目をつけられてはいけません。第一志望・第二志望も落ち続けてどうにかしのぎのために入社したいような人はあまり自分を出さないほうがいいでしょう。また選択肢の中にもそういう非独創的企業しか入ってないと思いますので。●自分を出したほうがいいようなことも記述でありますがこれは狙う会社によってよりけりです。刺し違えてでも手に入れたいこと入りたい会社がある、また相手の側もそれに値する価値がある、これなら賭けに出るのもよろしいでしょう。ただ仕事は食うためと割り切った方は自分を出さないでください。また選択肢もそういうのにぴったりな会社しかないと思いますから。とにかく目をつけられないように。そういう会社は田舎の公立中学校のやんきーみたなもんですからとにかく目立たずできれば才能も隠してください。そういう会社にもぐりこみたい場合、相手はたちの悪いチンピラだと思ってひたすら自分を押し殺しましょう。こういうとき公立の小中学校で受けた教育が役に立つのです。
●というわけでこの本に書いてある戦術はある一定の方には有効ですがそれから漏れた方には致命的になります。
就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇
2016/02/29 12:45
廃りもの?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:小林 - この投稿者のレビュー一覧を見る
5年以上前に出て10万部以上売れた本らしいのだが、現在と比較して当てはまらなくなったところは特にない様に思われる。面接に有効だった台詞が公開されれば、それは翌年の就活で常套句のごとく頻繁に登場するのだという。その浸透速度に一瞬驚いてしまったものの、競争の激しい分野で起きる真似によるスタンダード化と同じで自然なことだと了解した。さて無効となったところを認められない以上本書は継続的に販売部数を伸ばしても良さそうものだと勝手に思っているのだがいかが。
就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇
2010/02/07 16:09
誰がこんな生き地獄をつくったのか!?
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本には、企業・大学・学生が演じる茶番劇という副題がついています。
企業は優秀な学生を青田買いするために「就職協定」を幾度となく有名無実化してきました。大学側では「教育」が本分であるとうそぶき、就職など知ったことかという態度を取っていましたが、少子化が進んでどんどん学生の数が減り、経営基盤が足元から崩れ去っていく現実を目の当たりにして、どうしても就職率を上げざるを得なくなってきました。
そこに割って入るのがお馴染みのリクナビやマイナビを運用する就職情報会社です。企業からは「就職人気企業ランキング」などをちらつかせて説明会経費や媒体費用をむしりとり、大学に対しては就活指導ノウハウを様々な形で押し売りし、「就活と採活」の両側面において完全なマッチポンプで莫大な利益を上げています。
いい迷惑なのは学生たちです。勉学に専念できるのは3年生の1学期までのわずかな期間だけ。夏休み前にはインタンシップという訳のわからない就業体験に突入し、続いて大企業の説明会が大会場で開催され、大手テレビ局や電通博報堂などへのエントリーが開始されます。ともかく3年生の大みそかまでには内々定を獲得しようということで、学業などそっちのけで就活の東奔西走が繰り広げられているのです。
どこの大学でも企業訪問やら面接試験などに出陣する学生が相次ぎますから、ゼミや授業や実験などはみなうわの空。4年生になっても就職が決まらないと大事な卒業制作にも大きなダメージが出てきます。100年に一度という大不況で2010年度の内定率はこれまた史上最低を記録していることを知ってか、最近では2年生!が就職課に相談にくるという異常事態が発生しています。ゆがみにゆがんだ就活ゆえに、かなりのパーセンテージを占めるアホバカ学生のアホバカ度も、ますます亢進せざるを得ません。
アホバカ小鳩のおかげで国会がもはやまともな政策論議の場でなくなってしまったように、キャンパス内も、もはや真面目な勉強どころの騒ぎではないのです。
就職情報会社や就職本に脅かされた学生は、絶対おとされないエントリーシートの書き方や失敗しない面接の受け方を知ろうと私たちのところへやってきます。マニュアル通りの履歴書を持ち、マニュアル通りの質疑応答に熟達し、マニュアル通りのリクルートスーツを着たマニュアル人間のおぞましさ。そして彼らをそのような姿形に追い込んだ元凶であるにもかかわらず、彼らの来襲におびえる企業の異様さ。これを悲惨な蟻地獄といわずになんと呼べばいいのでしょう。
この悲喜劇を存続させている当事者は、企業・大学・就職情報会社・世間そして学生です。しかし学生自身にはこの苦境を逃れるすべはありません。私はやはり企業側が1996年に廃止した就職協定を復活し、それを政府が厳格に監視する形で、「会社訪問は4年生の8月20日、内定は11月1日」とおごそかに決めることが、現在の「就活のバカヤロー」状態を脱する唯一の道ではないかと思うのですが……。
♪就活のバカヤローが生み出している恐るべき国家的損失! 茫洋