- みんなの評価
1件
大江健三郎論~怪物作家の「本当ノ事」~
著者 井上隆史
「奇妙な仕事」以降、常に文学界の先頭を走り続けてきた大江健三郎。「飼育」で芥川賞、『万延元年のフットボール』で谷崎潤一郎賞、『「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち』で読売文学賞、そして九四年には、川端康成についで日本で二人目のノーベル文学賞受賞者となった。「民主主義者」「平和主義者」と捉えられている大江。だが、大江をそうした物差しだけで測ってよいのだろうか。従来の大江像に再考を迫る。
大江健三郎論~怪物作家の「本当ノ事」~
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
大江健三郎論 怪物作家の「本当ノ事」
2024/03/06 21:04
あっちではない大江健三郎
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いほ - この投稿者のレビュー一覧を見る
Amazo から転載
大江の「こっち側」を救う/掬う論として、愉しい。
ずっと、あっちの大江健三郎って違うくない、って思ってて、結構こっちが当たり前と思ってて、なんか、そうじゃなくなって。。
無責任なセクス、ゲイ、ロリ、キンシンソーカン、アナル、スカトロ、オージー(○P)、痴漢、レイプ、輪姦、獣姦、、など。ケツの穴 と 屁 が好きだよなぁ。著者が「飼育」のあのシーンを絶賛してるのに同意します。
教科書には載せられない、AVのジャンル一覧みたいな、「ノーベル賞作家の小説」。レイン・ツリーのペニーさんは「NTR」だし、猪之口さんは、「痴女」ものでしょうか(の後「鬼畜無惨絶望」系)?
あらゆる差別(表象)への、ある種の嗜好(偏愛)。
黒人(非白人)、チョーセン、ブラク、キョージン、ショーガイ、オキナワ、アイヌ、サンカ、ヒバクシャ、オンナ、シューキョー、イナカモノ、、と 天皇 。
セブンティーンの彼は「純粋天皇の胎水(漢字違う気がする)しぶく」で、「被征服民族の娘の頬に、、」だったっけ。「娘」だもんなぁ。(自選短編集は結構びっくり!いいのか?あれで?「トルコ→ソープ」のレベルぢゃなくて、さぁ)
これを書きながら(タイプしながら)、初めてローマ字漢字カナ変換した単語が多い(一応当たり前、こちとら常識的平凡な日常生活者だし)、蓮實の大江論の出だしを思い出しました。ちなみに、大江手書き原稿校正ゲラなどのとんでもない異常さを写真で見せてくれます。これからいろいろ出てくるだろうけど、まずは必見。
というわけで、だから、 怪物 作家だと。得心です。大江って「読んでることがまわりバレてはいけない作家」だった、でしょう?
追記というか強調として、
だから、大江は、素晴らしい、特異な、「戦後日本「民主主義」という(「フツーの日本的」ではない」突出した作家であり、かろうじて三島が唯一対抗しうる(著者のご意見とは反対かも)、怪物である。と、思っています。なんか、ことごとく「反対」に取られそうなので、蛇足です。