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恋は底ぢから
著者 中島らも
「恋は世界でいちばん美しい病気である。治療法はない」女子高生が一番いやらしいと断言できる訳について。結婚について。ご老人のセックス。いやらしいパパになる条件。清潔と身だしなみについて。親の心について。などなど。恋愛の至高の一瞬を封印して退屈な日常を生きる「恋愛至上主義者」中島らもの怒濤のエッセイ集。
恋は底ぢから
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恋は底ぢから
2002/03/24 15:23
なんとなく忘れられない
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:どら - この投稿者のレビュー一覧を見る
らも氏は広告が大嫌いといいつつ、さすが本業が広告屋というだけあって、どのエッセイもキャッチーなのだ。いや、そんな言葉を使うと安っぽく聞こえてしまうかもしれない。
まず「恋は底ぢから」という本のタイトルからして耳に心地よく、なんとなく忘れられない気がしませんか。このエッセイ集には、ごはんを食べながら、テレビを見ながら、ふとした瞬間に胸の奥からよみがえってくる、そんな言葉がたくさん詰まっている。「世界で一番美しい病気」。恋愛のことをこう表現しているが、ただたんに美しく描かないところがまた奇妙に心に残る。恋愛にひそむ情けなさとかやらしさとか、そういったものを小気味よく語っていくのである。
この本の中には恋愛悩み相談まで載っていて、らも氏の回答は簡潔でユーモアがあり、かなり気持ちいい。一冊で二度どころか何度もおいしい、本である。