- みんなの評価
2件
焚火の終わり
著者 宮本 輝
島根県の岬の町に住む美花は、茂樹の異母妹である。幼い頃、岬の家に行くのが茂樹は好きだった。いつも二人は焚火を楽しんだ。父が死に、母も他界した後、茂樹は母のノートから〈許すという刑罰〉との謎のメモを発見する。一方、美花の家には異様な写真が一枚残されていた。「美花は本当に自分の妹だろうか」出生の秘密を探るうち、さらに強まる二人の絆。それは恐ろしいほどの疼きとなった。
焚火の終わり 下
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
焚火の終わり 上
2002/06/08 22:13
異母兄弟?!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごまた - この投稿者のレビュー一覧を見る
茂樹には異母兄弟だと聞かされている美花と言う妹がいる。
美花は幼いころに両親を亡くし、島根に祖母と暮らしていた。
茂樹の父は母には美花の存在を隠していた。が、母が亡くなった
後で遺品からおかしなノートを発見する。それは「許す」と
言う文字で埋め尽されていた。この意味とはなんだろうか。
また、美花の祖母が亡くなり、茶筒の中から大金の入った
預金通帳が出てくる。美花の父親は本当に茂樹の父親なんだろうか。
そんな疑問がわき、2人は美花の出生の謎を解こうとする。
謎が謎を呼び、複雑な、けれどもなぜか暖かい人間関係の
ストーリーにのめりこんで読んでしまいました。
焚火の終わり 下
2002/06/08 22:19
幸せって…。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごまた - この投稿者のレビュー一覧を見る
異母兄弟かもしれない美花と茂樹だが、心のどこかで違うと感じて
いた。それは2人の願いかもしれなかった。身内も次々と亡くなり
いつのまにかお互いはもうかけがえのない、深い存在になっていた。
茂樹と美花は、美花の出生の謎を追いつつ2人で生きていこうと
思い出の地島根に旅館を始めようとする。準備を進めながら出生の
謎にも近づこうとするのだが、噂に惑い、当時を知る人たちも
だんだんいなくなってゆく。2人の行く先はどうなるのだろうか。
ハラハラしつつ読み進めてしまう。小説の中に出てくる何気ない
日常の描写や、食べ物の話、また京都の話などもとても興味深く
おもしろく読めた。