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5件
夏へのトンネル、さよならの出口
時空を超えるトンネルに挑む少年と少女の夏。
「ウラシマトンネルって、知ってる? そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入るの」
「なんでも?」
「なんでも。でもね、ウラシマトンネルはただでは帰してくれなくて――」
海に面する田舎町・香崎。
夏の日のある朝、高二の塔野カオルは、『ウラシマトンネル』という都市伝説を耳にした。
それは、中に入れば年を取る代わりに欲しいものがなんでも手に入るというお伽噺のようなトンネルだった。
その日の夜、カオルは偶然にも『ウラシマトンネル』らしきトンネルを発見する。
最愛の妹・カレンを五年前に事故で亡くした彼は、トンネルを前に、あることを思いつく。
――『ウラシマトンネル』に入れば、カレンを取り戻せるかもしれない。
放課後に一人でトンネルの検証を開始したカオルだったが、そんな彼の後をこっそりとつける人物がいた。
転校生の花城あんず。クラスでは浮いた存在になっている彼女は、カオルに興味を持つ。
二人は互いの欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶのだが……。
優しさと切なさに満ちたひと夏の青春を繊細な筆致で描き、第13回小学館ライトノベル大賞のガガガ賞と審査員特別賞のW受賞を果たした話題作。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
夏へのトンネル、さよならの出口
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夏へのトンネル、さよならの出口
2019/10/19 22:13
幸読感
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みが - この投稿者のレビュー一覧を見る
1本の映画を見終わったかのような満足感。
話の流れも、飽きることなく最初から最後まで物語の中にひたることができました。
誰しも、過去に「あの時、違う選択をしていたら」と思う思い出があるはず。
なくしたモノを取り戻す事はできなくても、その時の思いにもう一度戻れたなら、きっと今の自分なら1歩勇気を持って前へ進むことができる。
ウラシマトンネルの実態はわからないけど、もし、現実に、ウラシマトンネルを見つけられたら、1回は足を踏み入れてみたい。
読み終わったあと、この不思議な物語に安堵しました。
2020/10/19 10:40
めちゃくちゃ面白い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
浅井ラボ先生の講評にひかれて読み始めたらめちゃくちゃ面白かった。あまりに美しく、気高く、そして痛みに満ちた物語に心身が浄化されました。作品のファンになる作品はあまたあれど、この作品では作者のファンになりました。美しい作品をありがとうございました。
2019/11/14 15:25
のめり込んだ。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:R - この投稿者のレビュー一覧を見る
非常に感動した。ガガガ文庫らしくないと言うか、そう言う感じの本だった。表紙とタイトルに惹かれて手にして見たが、それに負けないくらい良い内容だった。特に後半は先が気になり一気に読んでしまった。とても良い作品でした。