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戦争と平和 完結
19世紀初頭、ナポレオンのロシア侵入という歴史的大事件に際して発揮されたロシア人の民族性を、貴族社会と民衆のありさまを余すところなく描きつくすことを通して謳いあげた一大叙事詩。1805年アウステルリッツの会戦でフランス軍に打ち破られ、もどってきた平和な暮しのなかにも、きたるべき危機の予感がただようロシア社交界の雰囲気を描きだすところから物語の幕があがる。
戦争と平和(一)(新潮文庫)
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紙の本戦争と平和 改版 1
2019/01/30 11:58
トルストイの方が今の歴史学者より、この戦争の本質がわかっている
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
トルストイはナポレオンがモスクワを襲ったあと15年後に生まれた人であるが、ロシアがなぜ彼の手から守られたのかが不思議でならない。ロシアに立派な戦略があったわけではなく、ナポレオンはナポレオンで「どうしてそこでそんな手をうつんだ」という手の連続でロシア攻略を取り逃がしてしまったのである。そのことが後世に伝わっていない。このことを作者は「この事件を書いた歴史家たちが、さまざまな将軍たちの美しい感情や言葉の歴史を書いたが、事件の歴史を書かなかったことから生まれる」と断じている。もう一度、書くがトルストイはロシア侵攻から15年後に生まれた人である。今の歴史家たちよりナポレオンの本質、ロシア軍の本質を見抜いてはいないか