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みずうみ
著者 川端康成
美しい少女を見ると、憑かれたように後をつけてしまう男、桃井銀平。教え子と恋愛事件を起こして教職の座を失ってもなお、異常な執着は消えることを知らない。つけられることに快感を覚える女の魔性と、罪悪の意識のない男の欲望の交差――現代でいうストーカーを扱った異色の変態小説でありながら、ノーベル賞作家ならではの圧倒的筆力により共感すら呼び起こす不朽の名作である。
みずうみ
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紙の本みずうみ 改版
2020/10/25 21:54
やはり川端氏の癖の強い人の作品は面白い
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
川端氏の作品には「雪国」「伊豆の踊子」「山の音」に代表されるまさに日本文学と唸ってしまう、「ちゃんとした日本人」が登場する正統派の作品と、「眠れる美女」「片腕」そして、この「みずうみ」のような「性癖がきつい日本人」が登場する、川端氏の変態性が炸裂する作品の2通りの系統がある。私はどちらの作品も好きなのだが、どうしてもどちらかを選べと言われてしまうと、「性癖がきつい日本人」が登場する作品群の方に軍配を上げてしまう。といっても私は「腕フェチ」(片腕)でもなく、「眠っている女性」が好きなのでもなく(眠れる美女)、ましてや「足が醜い」(みずうみ)わけでもない、このような奇妙な人たちを主人公にできる作家は彼しかいないと思うからだ、あと女性では河野多恵子もそういう人だと思う