電子書籍
荻窪 シェアハウス小助川(新潮文庫)
著者 小路幸也
十九歳春、佳人(よしと)のシェアハウス生活が始まった。地元の人々を診てきた医院を閉院し、リノベーションした「シェアハウス小助川」で一つ屋根の下に暮らすことになるのは、年齢も職業も様々な男女六人。自室を持ちながらリビングや台所や風呂を共有する生活だから価値観の違いも見えてきて……。そして家主のタカ先生をはじめ皆が抱える人生に触れながら、佳人は夢に辿り着けるのか。
荻窪 シェアハウス小助川(新潮文庫)
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紙の本荻窪シェアハウス小助川
2020/05/31 21:55
こんなシェアハウスなら住んでみたい。
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにもなっている「シェアハウス小助川」は、廃院になった小児科・内科病院をリノベーション、昭和の町医者の佇まいがそのままいかされた建物らしい。大家は、そこで長年町医者を営んできた初老の男性・タカ先生。医者はやめたけれど、店子の健康相談にはしっかり乗ってくれるというオプション付き。店子は、40代女性、30代後半男性、20代女性ふたり、10代後半女性...と、主人公である家事が得意で一見草食系男子の佳人19歳の6名。みなこのシェアハウスを企画・設計した女性・相良さんが面接して集めた、眼鏡にかなった人々だ。
くり広がる、古くて新しい暮らしが楽しそう。特に、佳人の妙に落ち着いた佇まいと、タカ先生のやり取りが面白く、加えて、ちょっとしたルールを作りつつも、見知らぬ他人が一つ屋根の下でゆるくつながっ暮らす様子が興味深い。なんかここに住んでみたいなと思う、好感度大の物語でした。