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コミンテルン 国際共産主義運動とは何だったのか
著者 佐々木太郎 著
ロシア革命後の一九一九年、コミンテルン(共産主義インターナショナル)は、世界革命のために誕生。
各国共産主義政党の国際統一組織として、欧州のみならずアジアなど各地に影響を及ぼすべく、様々な介入や工作を行った。
本書は、レーニンやスターリンら指導者の思想も踏まえ、知られざる活動に光をあてる。
一九四三年の解体にいたるまで、人々を煽動する一方、自らも歴史に翻弄され続けた組織の軌跡を描き出す。
目次
まえがき
序 章 誕生まで――マルクスからレーニンへ
第1章 孤立のなかで――「ロシア化」するインターナショナル
第2章 東方へのまなざし――アジア革命の黎明
第3章 革命の終わりと始まり――ボリシェヴィズムの深層
第4章 大衆へ――労働者統一戦線の季節
第5章 スターリンのインターナショナル――独裁者の革命戦略
第6章 「大きな家」の黄昏――赤い時代のコミンテルン
第7章 夢の名残り――第二次世界大戦とその後
あとがき
主要参考文献
コミンテルン 関連年表
主要人名索引
コミンテルン 国際共産主義運動とは何だったのか
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2025/04/07 12:04
興味深い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
コミンテルンについて、わかりやすく解説されていてよかったです。世界革命の夢と現実が、興味深かったです。
2025/02/25 05:36
日本共産党との関係も書いた方が
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
元々日本共産党はコミンテルンの日本支部として出発してコミンフォルムからの批判で50年分裂があったのに年表にしか出てこない。自称「保守」あたりのおどろおどろしいコミンテルンが万能の組織なら世界革命など出来たのではないか?ボリシェヴィキが成功体験で各国の事情など無視して押し付け指導をしては各国の共産党は右往左往されていたところだろうか?いわばコミンテルンは金は気前よく出すが絶対服従を強要して人事権も掌握して最初はボリシェヴィキの中の権力闘争で、そのうちにスターリンとソ連防衛論を前面に押し出した場当たり的な指導をするのに少しは自己批判こそするが責任は取らない。文中で言及しているフランス共産党のジャック・ドリオは人民戦線路線の先駆的な方針を打ち出したのにコミンテルンはトレーズを選んで追放されたドリオはフランス人民党を旗上げしてファシストになってしまったのはドリオの政治的立場の揺れ動きこそあるがコミンテルンの官僚制に問題があるのでは?独ソ不可侵条約から1941年6月22日までスターリン主義者はヒトラーと戦わない片想いな同伴者になってしまったのも同じだ。中国共産党は李立三路線なりソ連留学生組がコミンテルンの権威を剥き出しにして押し付け指導をしたなりすれば毛沢東の路線が確立したのは当然にしても「農村から都市を包囲する」とか抗日路線を打ち出した愛国主義路線とかをコミンテルン(というよりスターリン)が容認したものだ。もっとも中国共産党にしても成功体験で50年分裂当時の日本共産党に農地改革があったのに山村地主を打倒するような「農村から都市を包囲する」路線を強要したけれど。